世界フィギュアスケート選手権2022、ペア・ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ソフィア・ホリチェンコ/アルテム・ダレンスキー(ウクライナ) SP:44.95(13)
「Zhiva(Alive)」♪ ベージュ系。よく、ここまでたどり着いた スロージャンプは2ループになったが、力を振り絞ってスピードに乗っていた。ソロスピンはよく合っていた。
カミーユ・コヴァレフ/パヴェル・コヴァレフ(フランス) SP:50.95(9)
「リベルタンゴ」アストル・ピアソラ♪ ショッキングピンクに黒ライン。2017年に結婚した夫婦ペア。3ツイストまとめ、3トウは転倒。スロー3サルコウ決まった。スピンを丁寧に合わせ、ステップは大きな動きで。女性の背中を支えてから入るデススパイラルで終わる。
出場が決まったのはかなりぎりぎりになってからだと思うが、よく頑張った。客席にはフランス氷上競技連盟会長のナタリー・ペシャラがいた。
ヘイリー・コップス/エフゲニー・クラスノポルスキ(イスラエル) SP:44.45(14)
「Torn」「Heart Cry」♪ 黒つなぎ、黒。3ツイストまあまあ、3サルコウで女性が転倒、スロー3ルッツも転倒。リフトでは女性が足首あたりをホールドする姿勢。スピンはずれたが最後に合えばいい
<G2>
ダリア・ダニロヴァ/ミケル・チバ(オランダ) SP:49.52(11)
「Bad Guy」♪ 赤、グレーシャツに黒ベスト。おしゃれにホールドしてダンスを見せてスタート。3ツイストはレベル4、3サルコウは男性が軽くオーバーターン。スロー3ループ、決まったかと思ったが耐え切れず転倒、惜しい リフトでは女性が男性の腕をまたぐようにしてポジションチェンジ。生き生きとステップ、スピンは見事なシンクロぶりに拍手が起こっていた。やりきった!笑顔
ゾーイ・ジョーンズ/クリストファー・ボヤジ(イギリス) SP:49.67(10)
「Rise Up」♪ 白にグレー、黒。おそらく今大会最年長のジョーンズ選手、42歳。まず2アクセルをそろって下り、ツイストはダブルで。リフトでもしっかりポジションチェンジを見せ、スロー3フリップ、片手をついたが着氷 ダンスリフトを織り込んだステップ、しっとりと見せた。
こんなアスリートもいる! 精一杯の演技に大きな拍手 ジャージにはウクライナ国旗ハート
ドロタ・ブロダ/ペドロ・ベテゴン・マルティン(スペイン) SP:48.66(12)
「Bang Bang」「L’Arena」♪ 黒の胸元にゴールド。オリンピックに出たペアがドーピングに引っ掛かり、急遽回ってきたチャンス。2ツイストは縦回転に近い姿勢で。2アクセルで女性が転倒。スロー3トウがきれいに決まった スピンでは男性が女性をよく見て合わせていくが、最後は少しずれてしまったかな 何度か交差しながらのステップ、ペアらしい。
<G3>
カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラヴァ(ジョージア) SP:67.36(4)
「Moonlight」♪ グレーにストーン。いきなり第2グループまでとは桁が違う高さの3ツイストから。3トウをきれいにそろえ、スロー3ループも見事。ニースライドやバタフライを織り込んだステップ、飾りジャンプからのリフトもきれいな姿勢。スピンは多少ずれてもうまく合わせていった。ほぼノーミス、自己ベスト更新で嬉しそう
ヴァネッサ・ジェームズ/エリック・ラドフォード(カナダ) SP:66.54(5)
「Shiny Happy People」「Daydreamers」♪ 白にゴールドのストーン、白。地元の以前の代表だったジェームズ選手を温かく迎える観客。スムーズな3ツイスト、3トウは男性がややこらえた。スロー3フリップもこらえる着氷だが崩れない。スピンの合わせ方、リフトの安定感はさすがベテラン。しっとりとステップで魅せた。
イヴリン・ウォルシュ/トレント・ミショー(カナダ) SP:60.28(8)
「Lost Without You」♪ ピンクがかった紫。スピードにのって3ツイストを勢いよく、3トウは女性が手をついたが2人とも着氷。リフトのスプリットポジションに拍手が起こる。スロー3ループはステップアウト。ダンスリフトから入るですスパイラル、スピン、ステップと丁寧にこなした。
五輪は出られなかったが、ここで頑張った。
ミリアム・ツィーグラー/セヴェリン・キーファー(オーストリア) SP:60.79(7)
「All I Want」♪ ブルー、黒シャツの袖口にブルー。3ツイストは悪くないと思ったが、レベル判定はBだった。3トウは男性がちょっと手をつく。スピンが一糸乱れぬシンクロぶり スロー3フリップは高さが出てきれい 一度肩に乗ってから持ち上げるリフトで終わる。
最初から最後までシームレスに流れがあって、全体としてはいい演技だった。
観客席がかなり埋まってきて、6分間練習にも大きな歓声が起きている。2種類以上の旗を用意している観客(日本人ではない!)も
<G4>
アレクサ・クニーリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ) SP:76.88(1)
「朝日のあたる家」♪ 赤系、黒の袖口に赤。いきなりレベル4の3ツイスト、3トウを完璧に下りる。スロー3フリップも鮮やか 今回判定が厳しめのデススパイラルもレベル4! スピン、ステップもしっかりレベル4を取り、リフトは横回転で下して首に手をかけて回転、アクロバティックで洗練されている。
今季最高の演技でベスト更新
ミネルヴァ・ファビエンネ・ハース/ノーラン・シーゲルト(ドイツ) SP:66.29(6)
「You Are the Reason」♪ ワインカラー。ロマンチックなデュエットボーカルにのって、滑らかに3ツイスト、3トウときっちり決める。女性がキャッチフットから入るデススパイラル、スロー3サルコウもきれいに入った。リフト丁寧に、伸びやかなステップと良かったが、スピンはちょっとずれちゃったかな
三浦璃来/木原龍一 SP:71.58(3)
「ハレルヤ」♪ 水色、濃紺。笑みを浮かべて位置につく。情感込めて滑り出し、3ツイスト滑らか。3トウ、そろって決まった! ランジからのリフトに歓声が上がる。「ベイビーキャッチ」にも大きな拍手、しかしスロー3ルッツで乱れて両手をついた スピンは完璧に合わせ、のびのびとステップ。デススパイラルからふんわりとフィニッシュ。
取りこぼしはあったが、それ以上に愛されているプログラム
アシュリー・ケイン‐グリブル/ティモシー・ルデュク(アメリカ) SP:75.85(2)
「The White Crow」♪ 薄水色、白。見事な高さの3ツイスト(レベル4)から。3ループは女性が片手をついた。スロー3ルッツ、幅と流れが リフトの女性の姿勢がフォトジェニック フリーレッグの膝を曲げて高い位置に保つデススパイラルもレベル4、ステップではスプリットジャンプなど全ての動きをシンクロさせ、意味のある表現。スピンも完璧に合わせてフィニッシュ。
シーズンベスト更新にチームで大きな笑顔
結果、クニーリム/フレイジャーが1位、ケイン‐グリブル/ルデュクが2位とアメリカ勢の1、2。三浦璃来/木原龍一が3位につけた。サフィナ/ベルラヴァが4位、ベテラン復活のジェームズ/ラドフォードが5位。
三浦/木原は技術点で4番目だが演技構成点は僅差のトップ 「ペアはこうあってほしい」とジャッジが思うようなプログラムなんだと思う。
フリーは明日。りくりゅう、何も考えずに自分たちの演技をしておくれ
世界フィギュアスケート選手権2022、いよいよ開幕
最初の種目は女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ヨセフィン・タリエガード(スウェーデン) SP:57.52(21)
「Ready Or Not」「Ready Or Not Here I Come」♪ 黒つなぎ。3フリップ+2トウ、3トウと落ち着いて決める。2アクセルは少しオーバーターン。小気味よい切れのあるステップで存分に踊っていい笑顔
レア・セルナ(フランス) SP:54.30(29)
「キル・ビル」♪ 透け感のある黒つなぎ。地元の期待を背負って、きれいな2アクセルから。3ルッツ+3トウはなんとかこらえる。3フリップ転倒したが、伸びやかなステップで手拍子をもらっていた。
アナスタシア・グバノワ(ジョージア) SP:62.59(14)
「Une vie d'amour」ミレイユ・マチュー♪ 黒。冒頭の3フリップで転倒したが、2アクセルはきれいに入る。後半両手上げ3ルッツ+3トウ、頑張った 指先の表現が優雅。Rを巻き舌で発音する強めの女性ボーカルで、大人っぽくしっとりと見せてくれた。
ナターシャ・マッケイ(イギリス) SP:55.71(24)
「Sealion」♪ 薄茶にピンクのストーン。ストリーミング切り替えでよく見てなかったが、納得の演技だった模様。首に五輪のペンダント、オリンピアンの誇り。
イェンニ・サーリネン(フィンランド) SP:55.30(25)
ドビュッシー「月の光」♪ 薄紫。3トウ+3トウ、決まったかと思ったが着氷で傾いて片手をついた。飾りジャンプからの3サルコウ転倒 2アクセルは美しい流れ。この曲らしい、しなやかで嫋やかな表現が素敵
<G2>
リンゼイ・ファン・ズンダート(オランダ) SP:58.49(18)
「11 Past The Hour」♪ ウェストあたりに切れ目のある黒。味わい深い女性ボーカルで、3ルッツ+両手上げ2トウ、短い助走で2アクセルを決める。3ループも決まり、全体に安定感のある滑り。ドーナツスピンの姿勢もきれい。
ジュリア・サウテル(ルーマニア) SP:58.07(19)
「I Can't Go On Without You」♪ ワインカラー。3年ぶりの出場。3トウ+3トウをしっかり決め、3ループはオーバーターン。2アクセルを決めた後はスピードに乗った勢いのあるステップで締めくくった。
ジャンプが決まってコーチがめっちゃ喜んで、キス&クライでは自分の口元の写真をマスクの上から見せていた
ステファニー・ペゼンドルファー(オーストリア) SP:47.23(32)
「River」「Wild Horses」♪ 黒にストーンたくさん。3ルッツには無理せず2トウをつける。2アクセルは大丈夫だったが3フリップでやや乱れた。動きのアクセントを意識しながら頑張って動いていた感じ。
キス&クライではジャージにウクライナ国旗カラーのハートマークをつけていた 得点には残念そう。
アネーテ・ラーセ(ラトビア) SP:44.60(33)
「Can't Help Falling In Love」♪ 青の左半身にストーンたくさん。3ルッツ転倒、3ループは途中で開いたような下り方でコンビネーションにできず。2アクセルは下りてからの振付もよかった。レイバックスピンでキャッチフットした姿勢が作る輪が、引いた画面できれいに見えた。
マリレナ・キトロミリス(キプロス) SP:53.32(30)
ベートーヴェン「月光ソナタ」♪ 青。音に乗って2アクセルを決め、3ルッツ+3トウを下りて大きな拍手。ヘアカッターのレイバックスピンの後、フリップがまさかのパンク 気を取り直してアップテンポのステップ。
<G3>
エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:55.07(27)
「Sweet Dreams」♪ グレー系。オリンピックのいい演技が記憶に新しいが、今回はどうか。両手上げ3ルッツ+2トウは安定、3フリップも入って笑顔。ところが片手上げのアクセルが1回転に きりっとカッコいい所作でステップを決めていったが、戻って残念そうにコーチとハグ。
河辺愛菜 SP:63.68(12)
「Shadow 5」♪ 白にシルバー。3アクセルは回避して2アクセルで。3ルッツ+3トウまとめ、3フリップは流れの中で決まる。細かい音を拾いながらステップ、キャメルとシットの切り替えが素早いスピンでも見せ、ラストは氷をふわっと空中に撒いてフィニッシュ。
客席に日の丸が何枚も、地元の観客も応援してくれてるようで嬉しい トップに立ってフリー進出決定
カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:56.64(22)
「Heart of Glass」ブロンディ♪ 青。最初からスピードに乗って、3フリップを決める。3ループ+2ループ、跳んだ! 2アクセルもきっちり。ステップは体全体で、力強く訴えかける。きれいなビールマンスピンを終え、少し涙ぐんで終わった。胸元には五輪のペンダント
ユリア・ラング(ハンガリー) SP:47.93(31)
「I Dreamed a Dream」♪ ピンクの袖と裾にグレー。冒頭の3フリップで転倒、3ルッツ+3トウでやや回転足りず手をつく。足を横に高く上げてから後ろに回す姿勢、そのまま2アクセル。ホップの動きを織り込んだステップは大きく見える表現で盛り上げる。足首あたりをホールドするビールマンでフィニッシュ、悔しそうな表情で戻ってきた。
この得点は、回転不足があったか。
ダシャ・グルム(スロベニア) SP:55.82(23)
「So Close」♪ 黒にゴールドのストーン。過不足ない3フリップ、スムーズな3トウ+3トウ、磨いてきたベテランの技術。2アクセルはステップアウトして膝をついてしまった。直線的な動きと曲線的な動きを自在に操る。大人の表現をもっと見たい
<G4>
丁子涵(ティン・ツーハン、Tzu-Han TING)(台湾) SP:55.24(26)
「Twilight」♪ ライトブルー。冒頭の3フリップはステップアウトして単独に。次の3ルッツに根性で3トウをつけた! 2アクセルの後の飾りジャンプが素敵。ステップの中の振付をしっかりドラマチックにこなしていた。レイバックスピンのビールマンもきちっとしていて良い
(追記)技術点は30点を超えていたが、時間オーバーの減点1。これさえなければフリーに進めたのに
アレクサンドラ・フェイギン(ブルガリア) SP:55.01(28)
「ライムライト」♪ ピンクにカーキ。フィルムの回る音で映画の中の盲目の少女が動き出す。2アクセル決まり、3トウ+3トウは少しオーバーターン。3ループこらえた。
腕や体をしなやかに使うステップ、肩口から上まで持ち上げるレイバックスピン、音が止まるのとぴたりと合わせて止まってフィニッシュ。
マデリン・スキーザス(カナダ) SP:64.20(10)
「My Sweet and Tender Beast」♪ 赤紫の濃淡。五輪団体の気迫あふれる演技が思い出される。3ルッツ+3トウ、余裕!3ループはちょっとぎりぎり 足を高く上げてからの2アクセル決まる。後半どんどんスピードに乗っていき、サイドからヘアカッター、ビールマンとスムーズに変化するレイバックスピンでフィニッシュ。やりきった。
河辺愛菜を抜いてトップに立つ
ニーナ・ペトロキナ(エストニア) SP:60.24(17)
「Je N'Attendais Que Vous」♪ 黒。五輪は出られなかったが、この舞台にやってきた。スムーズな2アクセル、3ルッツ+2トウ、3フリップもいい流れ。全体にスピード感があって、曲ともよく合っている。回転の速いビールマンをぴたりと止めてフィニッシュ。
オルガ・ミクティナ(オーストリア) SP:62.14(15)
「My Nocturnal Serenade」♪ 黒ジャケに赤グレー。ちょっとストリーミングで失敗して見られず。
ララ・ナキ・グットマン(イタリア) SP:57.92(20)
「Elizabeth」「Maria and the Violin's String」♪ ピンクとブルー。この選手から現時点の世界ランク上位組となる。両手上げ3ルッツ+片手上げ2ルッツ、片手上げ3フリップと軽やかに決める。背が高い選手が手を挙げるので、寄っていたカメラではフレームアウト キャメルスピンでややバランスを崩してしまったが、スピンの姿勢でも美しさを見せて拍手をもらっていた。
<G5>
エカテリーナ・リャボワ(アゼルバイジャン) SP:65.52(9)
「マンボ・イタリアーノ」♪ 緑紫にゴールドのストーン。両手上げ3ルッツ+3トウ、自信を持って跳んでいる(例によって3トウを跳ぶ前にじっくりエッジに乗り直しているが)。2アクセルは手は上げず、3フリップは両手を上げてきれいに決めた。このプログラムは滑り込んで自分のものにしていて、マンボらしいノリがよく出ていた。
自己ベスト更新は偉い
ニコル・ショット(ドイツ) SP:67.77(6)
「アディオス・ノニーノ」アストル・ピアソラ♪ 黒に赤をあしらう。振付はカロリーナ・コストナー。きれいな軌跡を描く助走から3フリップ+3トウ、余裕をもって決める。くるくるとターンして3ループ、音とよく合っている。2アクセル決めると、タンゴらしいターンや足さばきを見せるステップ。キャッチフットしないレイバックスピン、これを大人がきちっとやると色気がある。
自己ベスト大幅更新
マライア・ベル(アメリカ) SP:72.55(3)
「A River Flows In You」♪ ブルー。3フリップ+3トウ、2アクセル、高く足を上げてからの3ルッツと安定したジャンプ。ピアノの音と共に弾むようにステップ、スピンの姿勢変更がスムーズで回転は速い。笑顔のスパイラルも見せてくれた。
キス&クライではスマホにコーチのアダム・リッポンの顔。自己ベスト更新
エカテリーナ・クラコワ(ポーランド) SP:61.92(16)
チャイコフスキー「感傷的なワルツ」♪ 薄紫のグラデーション。振付はブノワ・リショー。両手上げ3フリップ+片手上げ3トウ、ちょっとセカンドの回転が足りなかったか。膝曲げイーグルからの2アクセルはいい流れ。高く足を上げた姿勢のキャメルスピン、美しい姿勢を保つ。両手上げ3ループを丁寧に決めた。
腕の動き、フリーレッグの動き、顔や目線の動き、全てを組み合わせて曲想を表現していく。ビールマンスピンからしっとりと終わる。
イ・ヘイン(韓国) SP:64.16(11)
シューベルト「アヴェ・マリア」♪ 白にストーンきらきら。最初の3ルッツ、美しい着氷姿勢 つなぎにスパイラルを入れて2アクセル、後半両手上げ3フリップに2トウをつけた。基礎的な技術がオーソドックスで変な癖がなく、見ていて爽やか
アレクシア・パガニーニ(スイス) SP:63.09(13)
「ラ・クンパルシータ」ミルバ♪ 黒系スリップドレス。タンゴの名曲にのって、3ルッツ+3トウ、3ループと丁寧に決める。2アクセルも決まり、楽し気に妖艶な目線を振りまきながらステップ。こういう身のこなしができるのは強い。
<G6>
カレン・チェン(アメリカ) SP:66.16(8)
「Requiem for a Tower」「Requiem for a Dream」♪ 黒にブルーのストーン。3ルッツ+3トウは高さが出る。2アクセルも下りて振付に繋げる。得意のはずのループがパンク ぴんと伸びた姿勢のキャメルスピン、高々と足を上げたスパイラルから、迫力のあるステップへ。各姿勢をきっちり見せる回転の速いレイバックスピンで締めくくる。
終わって氷に両膝をついて、少し悔しそう。
樋口新葉 SP:67.03(7)
「Your Song」♪ パステルカラーの緑青紫。笑みを浮かべて位置につく。3アクセル、ちょっと足りない感じで開いてしまったが、3ルッツ+3トウ、後半の3フリップと揺るぎない。"ha~ah~"とボーカルが繰り返すところで、ステップのツイズルやターンを合わせていく。
フリップの踏切エッジで減点があった模様。(追記)アクセルが3回転のダウングレードではなく、2アクセルの表記。試みたとされないのは残念
坂本花織 SP:80.32(1)
「グラディエーター」♪ ブラウンとゴールド。ぐ~んと下りてから伸びていく2アクセル、3ルッツもスムーズ。3フリップ+3トウはセカンドの高さが光る。ステップの一歩の伸び方、曲が盛り上がっていくところでスピードを増していく。サイドウェイからヘアカッター、片手ビールマンの見事なスピン、曲の終わりとぴたりと合わせてフィニッシュ。
観客がすごく堪能しているのがわかる。ブノワ・リショーの振付ということで、応援してくれているのかな。実況アナの「貫禄」という表現がぴったりだった 得点には嬉しい悲鳴
アリサ・リウ(アメリカ) SP:71.91(5)
「ドン・キホーテ」より「ジプシー・ダンス」♪ ブラッドオレンジ。跳ねるように元気よく滑り出し、2アクセル、3フリップと決める。後半に3ルッツ+3トウをしっかり決めた。坂本花織の後では少し損したかな でもステップの躍動感は彼女ならでは。
ユ・ヨン(韓国) SP:72.08(4)
「Whirling Winds」♪ グレー。アクセルは2回転にして確実に。3ルッツ+3トウもきっちり、後半3フリップは着氷でぐーんと乗っていった。曲調が変わるところでレイバックスピン、表現につなげている。ステップも伸び伸びと、イーグルからイナバウアーでじっくり見せた。
ルナ・ヘンドリクス(ベルギー) SP:75.00(2)
「Caruso」♪ 赤にストーンでライン。大会少し前にケガがあったと聞いていて、太腿にテーピングが見える。しかし両手上げ3ルッツ+3トウ頑張り、2アクセルを落ち着いて決め、両手上げ3フリップを美しく下りる。
スピンのI字姿勢、キャメル姿勢の形、エッジと足首をホールドすることで複雑なシルエットになるビールマンスピン、さまざまな部分で魅力的に見せる。大人の表現力がこの人の強み
得点には2人のコーチ(1人は兄)と肩を組んで喜んだ
結果、坂本花織がただ1人80点越えでトップに立ち、2位ヘンドリクス、3位ベル、4位ユ・ヨン、5位アリサ・リウ、6位ショット、ここまでがフリー最終グループ。樋口新葉7位、河辺愛菜12位。