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好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

世界選手権2018男子フリー

2018年03月24日 23時07分51秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2018男子フリージャッジスコア)。

<G1>
ジュリアン・ジージエ・イー(マレーシア) SP:72.43(21) FS:136.60(20) 合計:209.03(21)
 「It's a Man's World」「Get It On」「I Feel Good」♪ 黒シャツ。慎重にトリプルアクセルに入り、2回転トウループをつける。2本目のトリプルアクセルも決まった。サルコウでちょっとステップアウトしたが、ルッツ、フリップと安定している。
 曲が変わるところから、ノリノリの振付で観客を煽り、観客も歓声を挙げて反応。踊りまくるコレオにステップ、ループやダブルアクセルx2のシークエンスも決まって、最後はバタフライ3連続で熱狂のフィニッシュ。

ダニエル・サモヒン(イスラエル) SP:72.78(20) FS:141.23(18) 合計:214.01(20)
 「Two Angels」♪ 白から紫のグラデーション。トウ・トウ4-3がすっと決まって会場がおお!と惹きつけられる。4回転サルコウ転倒、トリプルアクセルはステップアウト。2本目のトリプルアクセルがこらえきれず転倒になってしまった。ルッツやループでも手をついて、まとまりきらない。
 スケーティングの伸び、ステップの滑らかさは年々よくなっている。

スラヴィク・ハイラペティアン(アルメニア) SP:68.18(23) FS:131.54(22) 合計:199.72(23)
 「God Bless Armenia」♪ 濃い紫、袖口にゴールド。冒頭のトリプルアクセルは単独に、2本目はダブルになった。後半フリップ・トウ3-3、トウ・トウ3-2でリカバリー。
 淡々とした感じだけど、祖国への想いを込めた曲らしい。もっとできると思っていたようだが、少し自己ベスト更新

ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:74.99(19) FS:148.86(15) 合計:223.85(18)
 「Shine On You Crazy Diamond」「Money」♪ 黒系。最初の4回転トウループは単独に、4回転サルコウは手をついた。2本目の4回転トウループをルッツ・トウに変えたが2-2になってしまい トリプルアクセルもステップアウト。それでもルッツ・ループ・サルコウ3-1-3など頑張った。
 スケーティングは伸びやかだが、もう少し盛り上がっていく曲のほうが似合うかも。

フィリップ・ハリス(イギリス) SP:68.59(22) FS:119.10(24) 合計:187.69(24)
 「Blues for Klook」♪ 藤色のシャツ。フリップ・トウ3-3から、手をついたがこらえる。トリプルアクセルも着氷。2本目がダブルになり、終盤2本ダブルアクセルを跳んだ2本目が3つ目となって無効になってしまった。
 ルッツからの3連続はルッツ・ループ・サルコウ2-1-3に。第1ジャンプが2回転でも、第3を3回転にできたのは偉い。
 高橋大輔の名プログラムを思い出す曲だが、振付にいろいろ工夫していて、ちょっとしたポーズや間がユニーク、なかなか見せるステップだった。

ドノヴァン・カリーヨ(メキシコ) SP:68.13(24) FS:132.63(21) 合計:200.76(22)
 「Hasta Que Te Conoci」♪ ブルーに斜めのライン。キュートなメキシカンは、イタリアの観客にもう大人気 イーグルからダブルアクセルを跳んだだけで大きな拍手。ルッツ両手上げ・トウ・ループ3-2-2頑張り、ほかのジャンプも概ね予定通り跳べた。
 曲の変わり目で妖艶に腰をくねらせると、またまた大拍手。自己ベスト更新の200点越え、これからが楽しみ

<G2>
マックス・アーロン(アメリカ) SP:79.78(15) FS:161.71(10) 合計:241.49(11)
 「オペラ座の怪人」♪ グレー系。得意の4回転トウループは単独に、4回転予定のトウループはトウ・トウ3-2となった。しかしトリプルアクセル+2回転トウループ、単独トリプルアクセルがきれいな流れで跳べたのは大きい。ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3も入った。
 丁寧だが感情のこもったステップやコレオ、全体にまとめることができたかな。

ロマン・ポンサール(フランス) SP:79.55(16) FS:149.65(14) 合計:229.20(16)
 「ムーラン・ルージュ」より「Your Song」♪ 黒ジャケっと、無精ひげがおしゃれ。4回転トウループ、手をついたが下りる。2本目は傾いたが1回転トウループをつけて基礎点を守った。トリプルアクセル+2回転トウループ、2本目のトリプルアクセルと頑張る。フリップは抜いて最後にダブルアクセルを入れてきた。
 ステップはちょっと物足りないが イナバウアーや大きなイーグルのコレオでは盛り上がった。終わってやり切った表情のガッツポーズ。初出場でよく頑張った。自己ベスト大幅更新。

ドミトリ・アリエフ(ロシア) SP:82.15(13) FS:170.15(6) 合計:252.30(7)
 「To Build A Home」「Little Miss Sunshine」♪ 紺のVネック。4回転ルッツ、下りた トウ・トウ4-3、単独4回転トウループとスムーズで、SPのミスは何だったの?という感じ。アクセルでパンクがあったが、2本目はうまくこらえる。ループ・ループ・サルコウ3-1-3も入る。
 首や肩の動きをうまく使ったコレオ、しっとりした雰囲気を出していた。

ミハル・ブレジナ(チェコ) SP:78.01(17) FS:165.98(8) 合計:243.99(10)
 「Human」「Stand By Me」♪ 白の上にネット風の黒。ヨーロッパのベテランを熱く迎える観客。幅のあるサルコウ・トウ4-3、決まった トリプルアクセル+2回転トウループも入って、2本目の4回転サルコウは回避してルッツに。2本目のトリプルアクセル、フリップ・トウ・ループ3-2-2、いつになくジャンプ好調。最後のサルコウは2回転になってしまったが
 「スタンド・バイ・ミー」で全身で語るようなステップ、よかった。やり切った表情で終わる。フリーの自己ベスト更新に満足そう。

田中刑事 SP:80.17(14) FS:156.49(12) 合計:236.66(13)
 フェデリコ・フェリーニ・メドレー♪ 青に黒のジャケ、胸に赤い花。日本語の大声援に送られて登場。ほとんど最初から手拍子が鳴る。4回転サルコウ、手をついたが下りる。2本目はきれいに2回転トウループにつなげた 後半の4回転トウループが3回転になってしまい フリップも少し乱れ トリプルアクセル2本入ったのはよかったが。
 大きく動けるステップや、元気よく弾けるコレオはミラノの観客にも受けてたと思う。

マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:77.43(18) FS:148.01(17) 合計:225.44(17)
 ビートルズ・メドレー♪ 黒、ゴールドの飾り紐。地元の大声援の中、4回転トウループに挑んでフリーレッグをついたが下りる。トリプルアクセルはもう余裕で2回転トウループをつけられた。ルッツが2回転になって、強引にループ・サルコウ1-3をつけたがこらえきれず転倒。しかし終盤のダブルアクセルを3回転トウループや3回転フリップに変えてリカバリーするしたたかさも
 アピールしまくりのコレオとステップで、会場や一体となる。自国開催の世界選手権、精一杯頑張った。

<G3>
アレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン) SP:82.71(10) FS:155.08(13) 合計:237.79(12)
 「Man With the Gloden Arm」♪ 黒ストライプシャツ、前立ての白がアクセント。4回転トウループ、下りた。トリプルアクセル+2回転トウループ、単独トリプルアクセルも決まる。ダブルアクセル+3回転トウループ、トウ・トウ・ループ3-2-2など、ジャンプ構成は男子としては高いほうではないが、丁寧に決めていく。
 ドラムを叩く仕草からのっていくコレオ、深い姿勢のハイドロブレーディングで盛り上がった。

友野一希 SP:82.61(11) FS:173.50(3) 合計:256.11(5)
 「ウェストサイド・ストーリー」♪ 赤シャツ。すーっとスピードにのって、4回転サルコウ、オーバーターンしたが2回転トウループをつける。2本目の4回転サルコウ、きれいに入った トリプルアクセル+3回転トウループ、トリプルアクセル+2回転トウループ+2回転ループも着氷。
 リズミカルな動き、「マリア」で視線から夢見る表情をしながらゆったりと表現、「クール」でまた躍動、最後まできびきびと動いた。
 意識してかどうかわからないが、ターンのとき“顔残し”ができている。会場の全方向に視線や手の動きでコミュニケーションできるのが強み。
 フリーで18点、トータルで24点自己ベストを更新して、この時点でトップに立った。

パウル・フェンツ(ドイツ) SP:82.49(12) FS:148.43(16) 合計:230.92(15)
 「Game of Thrones」♪ 茶系にゴールド。トリプルアクセル+3回転トウループ、4回転トウループが決まる。アクセルでパンクしたが、サルコウに3回転トウループをつけてリカバリー。
 決まるジャンプは高くて見栄えがする。力強いコレオでフィニッシュするとガッツポーズ。トータルの自己ベスト更新。

デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:84.25(9) FS:170.61(5) 合計:254.86(6)
 「Put the Blame On Mame」「Anyone to Love」「Sway」♪ ブルーに黒とゴールドのジャケ。丁寧にトリプルアクセル+2回転トウループ、単独トリプルアクセルを決める。3回転トウループを下りてすっと止めるのがユニーク。
 ムーディーなボーカルでステップしていくと、きれいなターンに初々しい色気が滲む。ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3など、ジャンプはノーミス。
 曲が変わってノリノリのコレオ、アピールしまくりの振付に観客もきゃあきゃあ コーチのランビエール氏が大喜び、自己ベスト大幅更新

ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:86.01(8) FS:163.56(9) 合計:249.57(9)
 マスネー「タイスの瞑想曲」♪ ベージュから薄いブルー。ゆったりした旋律にのって、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウを余裕を持って決める。単独トリプルアクセルも問題なし。
 バイオリンと共に歌うようなステップは、動きの緩急に惹きつけられる。後半ルッツ・トウ3-3など安定、最後のダブルアクセルで少しこらえたのが唯一のミス。
 激しさを増しながら訴えかけてくるコレオ、少し曲に遅れてスピンで終え、充実のガッツポーズ。

アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル) SP:90.99(7) FS:167.29(7) 合計:258.28(4)
 レオンカヴァッロ「道化師」♪ ベージュ系、黒手袋。トウ・トウ4-3、単独4回転トウループと鮮やか。トリプルアクセルは少し乱れたが、フリップ・ループ・サルコウ3-1-3など終盤まで頑張る。決まるジャンプの高さが素晴らしい。
 30歳なんて信じられない強さ。

<G4>
キーガン・メッシング(カナダ) SP:93.00(3) FS:159.30(11) 合計:252.30(7)
 チャップリン・メドレー♪ 黒ジャケ。冒頭のルッツで少し乱れ、トウループが3回転に。トリプルアクセル+2回転トウループ+2回転ループは決まる。後半の4回転トウループ、挑んだが転倒。ループも2回転とやや不調。
 コレオシークエンス、少し曲に遅れ気味でいつものキレがなかったかも。

宇野昌磨 SP:94.26(5) FS:179.51(2) 合計:273.77(2)
 プッチーニ「トゥーランドット」♪ 青系にゴールド。4回転ループ転倒、4回転フリップ転倒。しかし、めげない。3回転ループを決め、柔らかなステップ、トリプルアクセルこらえる。4回転トウループ転倒したが、2本目で4-2決めた トリプルアクセル+1回転ループ+3回転フリップ、サルコウ・トウ3-3と最後の3つでコンビネーションを決められる、この強さ
 痛みを抱えてもこれだけできる、並じゃない。

金博洋(Boyang JIN)(中国) SP:95.85(4) FS:127.56(23) 合計:223.41(19)
 ホルスト「惑星」より「火星」/「スターウォーズ」♪ 紺とグレー。冒頭の4回転ルッツ転倒、フェンスにぶつかる。サルコウが2回転に、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転はきれいに入った。
 笑顔ふりまくキュートなコレオのあと、4回転トウループでまた転倒してフェンスにぶつかってしまい、その後も転倒が続いて計5回、減点9となってしまった。
 最後のほうは足にきている感じで体が動いていなかった。シーズン最後の疲れがあったか。

ミハイル・コリヤダ(ロシア) SP:100.08(2) FS:172.24(4) 合計:272.32(3)
 エルヴィス・プレスリー・メドレー♪ 黒、胸元は紫。4回転ルッツ挑んだが転倒、4回転トウループは単独に。トリプルアクセル+2回転トウループ決まる。ステップは体のキレもよくて気持ちいい。
 2本目の4回転トウループで転倒、+REPで基礎点を落とした。ループも2回転と、ジャンプがまとまらない。楽しいプログラムなのに惜しい。

ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) SP:96.78(3) FS:138.46(19) 合計:235.24(14)
 「ムーラン・ルージュ」♪ 赤Vネック。4種類の4回転に挑むプログラムだが、、、4回転ルッツ転倒はじめ、構成を変えて増やした4回転サルコウも転倒など、ジャンプが危ない。最後ルッツ両手上げ・ループ・フリップ3-1-3を決めたのが救い。
 大きなイーグルのコレオもよかったが、全体にスピードにのれてない感じがした。

ネイサン・チェン(アメリカ) SP:101.94(1) FS:219.46(1) 合計:321.40(1)
 「小さな村の小さなダンサー」「春の祭典」♪ 黒、襟に白。ルッツ、フリップ、トウループ、サルコウ、全部で6本の4回転を着氷。トリプルアクセル、フリップ・ループ・サルコウ3-1-3まできっちり。
 ステップやスピンもレベル4を当然のようにレベル4を揃えてきた。ただ、表現という点では4回転の合間に少しだけという印象。羽生結弦のように「表現の一部としてのジャンプ」という次元には、まだ届いていない。とはいえ、まだ18歳。そこはこれから伸びていくだろう。
 普通にやれば勝てる状況で、しっかり今できることを出しきれたのが良かった。

 結果、優勝はチェン、2位宇野、3位コリヤダ。4位ビチェンコ、5位友野、6位ヴァシリエフス。この6人は来季のグランプリシリーズでシードされる。7位アリエフ、8位メッシング、9位ジー、10位ブレジナ。田中刑事は13位だった。
 来季枠は、アメリカ・日本・ロシアが3枠、イスラエル・ラトビア・カナダ・ウズベキスタン・チェコが2枠。中国、スペインは1枠に減った。
 自分のできることに集中して、最後まであきらめないで、という選手にいい結果がついてきた。一方で4回転を数多く跳ぼうとして転倒を繰り返し、プログラム全体が壊れてしまう選手が続出したのは残念。来季のルール改正でどんな流れになっていくのか。基本のスケーティングがしっかりできる選手が最終的に評価されるようになることを期待している。

 この後はアイスダンス・フリーダンス。村元哉中/クリス・リード、10位以内に入るチャンス、頑張れ

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世界選手権2018女子フリー

2018年03月24日 16時22分24秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2018女子フリージャッジスコア)。

<G1>
アレクシア・パガニーニ(スイス) SP:57.86(19) FS:91.80(22) 合計:149.66(20)
 「オペラ座の怪人」♪ 赤に金で飾り。冒頭のルッツとフリップで転倒したが、中盤から立て直してきた。ループ、サルコウ、トウ・トウ・ループ3-2-2など。

エリザベッタ・レッカルディ(イタリア) SP:51.13(23) FS:98.04(17) 合計:149.17(21)
 プッチーニ「蝶々夫人」♪ 白、肩にピンク。大変な歓声の中で登場。ジャンプを下りるたびに会場が沸く。冒頭のループは転倒になったが、フリップを下りると落ち着いて、ダブルアクセル+3回転トウループ、サルコウ・トウ3-2など予定通りに跳べた。
 「ある晴れた日に」でステップは伸び伸びとレベル4獲得。まだ16歳、イタリア期待の星になりそう。自己ベスト大幅更新に嬉しそう。

カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:56.90(20) FS:97.51(18) 合計:154.41(17)
 「ムーラン・ルージュ」♪ 黒スカートにストーンたくさん。最初のルッツは単独にして2本目をルッツ・トウ3-2に。ループ・ループ・サルコウ3-1-3はちょっと珍しい組み合わせかも。最後のダブルアクセルがステップアウトした以外、ミスらしいミスはなし。
 スパイラルやスプリットジャンプなどで構成するコレオシークエンスも、なかなか迫力があった。キス&クライではプレゼントのコアラ(オーストラリアの国旗シャツを着ている)を手に笑顔。

イヴェット・トート(ハンガリー) SP:50.63(24) FS:86.24(23) 合計:136.87(23)
 「カルメン」♪ 赤、左は長袖、右は袖なしのストラップ。情熱的な所作で動き出し、ルッツ・トウ3-2を下りる。転倒や3-1-3予定のトウ・ループ・サルコウが2-1-1になるミスもあり、終わって悔しそうな顔。
 動きの良さは観客も引き込まれて、手拍子はたくさん起こっていた。

チェ・ダビン(韓国) SP:55.30(21) FS: 合計:
 棄権。

ダシャ・グルム(スロベニア) SP:52.43(22) FS:92.08(21) 合計:144.51(22)
 「Pamit」「Eden Roc」「Human」♪ ターコイズブルー。ルッツは単独でまとめ、トウ・ループ・サルコウ3-1-2を下り、トウ・トウ3-2は間にターン。後半フリップの2回転は予定通り。
 力を出しきったという表情で終わった。

<G2>
マライア・ベル(アメリカ) SP:59.15(17) FS:115.25(12) 合計:174.40(12)
 「ウェストサイド・ストーリー」♪ 赤にブルーのストーンなど。フィンガークラップしながら雰囲気のある滑り出し。ルッツ、ループと軸が傾いてミスになったが、サルコウ、ダブルアクセル+3回転トウループは頑張る。後半予定の構成を変えて、ルッツ・ループ・サルコウ3-1-2を入れてきた。
 アメリカ選手らしく姿勢のきれいなステップ、大きなスパイラルやスプリットジャンプのコレオと、会場は盛り上がっていた。

ロリーヌ・ルカヴリエ(フランス) SP:59.79(15) FS:113.44(13) 合計:173.23(14)
 「グリース」♪ ピンクにミントブルーのスカート。オリビア・ニュートン・ジョンのムーディーなボーカルで滑り出すが、ルッツ、フリップと着氷が乱れる。サルコウが決まると安定して、お約束の早変わりで黒のスリップドレスになると、ダブルアクセル+3回転トウループが決まる。ループに2回転トウループをつけ、ルッツ・ループ・サルコウ3-1-2も入り、ノリノリのステップで会場はミュージカル。
 シーズンベスト更新に笑顔でハグ。

エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:58.37(18) FS:94.77(19) 合計:153.14(18)
 「ノートルダム・ド・パリ」♪ 白からグレー。ドラマチックな曲をよく表現していたが、単独3回転トウループで転倒するなど、ジャンプは安定感を欠いた。
 とはいえ、美人だわ

キム・ハヌル(韓国) SP:60.14(14) FS:110.54(15) 合計:170.68(15)
  「マンマ・ミーア」♪ 白にストーン。冒頭のルッツは乱れたが、ダブルアクセル、フリップ・トウ・ループ3-2-2を決める。後半サルコウが2回転に、ダブルアクセルにつけた2回転トウループが3つ目で無効になってしまった。
 動きはよくて、可愛らしさは全開。

スタニスラワ・コンスタンティノワ(ロシア) SP:59.19(16) FS:93.84(20) 合計:153.03(19)
 「アンナ・カレーニナ」♪ 紫。なんだかジャンプが・・・片手上げでルッツやフリップを跳ぶが、それで転倒したり乱れたりすると、印象が悪くなってしまう。ジャンプのとき体を締めきれてない感じ?
 メドヴェージェワの欠場で回ってきたチャンスだったが、生かすのは難しい。

ヴィヴェカ・リンドフォース(フィンランド) SP:60.18(13) FS:106.05(16) 合計:166.23(16)
 「シンデレラ」♪ ブルー。ルッツ・トウ3-3はちょっと乱れたが、サルコウ・トウ3-2は入る。2本目のルッツは転倒。
 横から後ろに足を回す大きなスパイラルのコレオが良かった。この曲は三原舞依のプログラムを思い出す。

<G3>
ロエナ・ヘンドリクス(ベルギー) SP:64.07(10) FS:128.24(6) 合計:192.31(9)
 「Defferente」♪ 赤。途中から見たが、フジテレビの画面で要素全てが緑、つまりGOE加点。サルコウ・トウ(両手上げ)・ループ(両手上げ)3-2-2、ダブルアクセル+2回転ループは盛り上がる。
 細すぎず健康的な体型で生き生きと、パワーとしなやかさがある。自己ベスト大幅更新に嬉しい悲鳴

エリザベット・トゥルシンバエワ(カザフスタン) SP:62.38(11) FS:124.47(10) 合計:186.85(11)
 「The Prayer」セリーヌ・ディオン&アンドレア・ボチェッリ♪ ピンク。相変わ、らず細くて小柄だが、パワフルに滑る。ループ、ルッツと落ち着いて着氷、アクセルがシングルになったが、2本目のダブルアクセルに両手上げ3回転トウループと片手上げ2回転トウループをつける。
 ステップでもじわじわと盛り上げられるようになった。

ニコル・ショット(ドイツ) SP:61.84(12) FS:112.29(14) 合計:174.13(13)
 「シンドラーのリスト」♪ グレー、裾に紫。ちょっと詰まり気味の着氷や転倒、3-2-2予定が3-2-1になったりもあったが、曲の雰囲気を壊すことなく、丁寧に演じていた。

ブレイディ・テネル(アメリカ) SP:68.76(7) FS:131.13(4) 合計:199.89(6)
 「シンデレラ」♪ ライトブルー。最初のルッツ・トウ3-3から快調にジャンプを跳んでいく。時計の音でシンデレラが急いで城を後にする姿を描くステップ、音によく合わせている。ダブルアクセル+3回転トウループ、ルッツ・トウ・ループ3-2-2、後半に入っても安定。アメリカ選手らしいきちんとした所作の振付もよかった。

長洲未来(アメリカ) SP:65.21(9) FS:122.31(11) 合計:187.52(10)
 「ミス・サイゴン」♪ 赤のアオザイ風。トリプルアクセルには挑まなかったが、大きなダブルアクセル、フリップ・トウ3-3、ダブルアクセル+3回転当ループ+2回転トウループも雄大。高く足を上げたスパイラルやイナバウアー、スピンのポジション変化の速さ。曲の世界をしっかり表現した。
 回転不足3つ、なかなか、、、

樋口新葉 SP:65.89(8) FS:145.01(2) 合計:210.90(2)
 「スカイフォール」♪ 黒に大きなストーン散りばめて、短い手袋。きりっとした表情で、3回転サルコウから。ルッツ・トウ3-3、「余裕がありました」と解説・荒川静香さん。スプリットジャンプから膝を深く曲げたイーグルへ、観客もよく知っていてわっと声が起きる。つっつっと歩き、ピストルで狙い、007になりきる。
 2つ目のルッツ・トウ3-3、ダブルアクセル+2回転トウループ+2回転ループ、危なげない。顔の表情から大きく動かして、力強いコレオシークエンス。
 終わった瞬間、「やったー!」と両手でガッツポーズ、そして嬉し涙。得点を見てさらに涙 ここでトップに立ち、7位以内を確定。よくやった 

<G4>
ケイトリン・オズモンド SP:72.73(4) FS:150.50(1) 合計:223.23(1)
 「ブラック・スワン」♪ 黒。フリップ・トウ3-3が決まった瞬間から波にのった。ダブルアクセル+3回転トウループの着氷は少し危なかったが、ルッツやサルコウ・トウ・ループ3-2-2と余裕がある。
 映画のヒロインさながら、激しいステップに続いて大きなスパイラルやジャンプのコレオ。150点越えの高得点に笑顔。

マリア・ソツコワ SP:71.80(5) FS:124.81(9) 合計:196.61(8)
 ドビュッシー「月の光」♪ グレー。いつものように、ほぼ全部のジャンプを片手上げで次々跳んでいく。肘と手首が曲がっていて、あまり美しいとは思わないが
 ルッツで転倒があったが、おおむね予定通り跳べたか。ただ回転不足が・・・ロシア選手らしく、所作は美しい。

ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:71.61(6) FS:125.11(8) 合計:196.72(7)
 ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」♪ ブルー。今日も+3どころか+5か6をつけてもいいくらいの、壮大なトウ・トウ3-3を決める。しかしルッツがダブルに、ダブルアクセルで乱れたりと完璧とはいかず。
 パワフルに動きながら小粋で可愛らしい仕草も織り込むステップ、この曲はよく合っている。

宮原知子 SP:74.36(3) FS:135.72(3) 合計:210.08(3)
 プッチーニ「蝶々夫人」♪ ブルー。「行ってらっしゃい!」とコーチに送り出される。すーっとスピードにのりながら、きれいに3回転ループ。ルッツ・トウ3-3も入る。ルッツ・トウ・ループ3-2-2は「少し詰まりましたか」と解説・荒川静香さん。3回転サルコウで転倒ってどうして
 日向で戯れているような、しなやかで軽やかなステップは、レベル4でGOE1.90と高評価。音の緩急と体の動きが一体となって迫ってくる。現役選手の中でも群を抜いて美しいビールマンスピンでフィニッシュ。
 1本目のルッツ、3連続の2回転ループで回転不足となったが、70点を超える演技構成点はプログラム全体を評価されている。3位につけ、日本女子の3枠を確定。

アリーナ・ザギトワ SP:79.51(2) FS:128.21(7) 合計:207.72(5)
 「ドン・キホーテ」♪ 赤のチュチュ風、長手袋。いつものようにゆったりとコレオシークエンス、キャメルスピンをこなす。バレエの一場面のようなステップはレベル4でGOE満点。ここまではよかったが、、、
 ルッツで転倒、ダブルアクセル+3回転トウループも転倒。フリップ・トウ・ループ3-2-2は難しい姿勢でこなしたが、着氷は詰まり気味で流れが出ない。ルッツ・ループ3-3跳んだ!と思ったがまた転倒・・・
 アップテンポの曲調に急き立てられるように滑りながら、泣きそうな顔になっている。終わった瞬間、しょんぼり
 転倒3回で減点4。ジャンプ全部後半に跳ぶプログラムには、ひとたび歯車が狂うと立て直せなくなる危険性があることを実感した。エテリ・トゥトベリゼのチームは戦略を考え直す必要があるのかも。

カロリーナ・コストナー SP:80.27(1) FS:128.61(5) 合計:208.88(4)
 ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」♪ 紫とベージュ。地元開催の大会で最終滑走を飾る。ルッツが2回転になったが、フリップやループ・トウ3-2などきれい。サルコウで転倒、アクセルが乱れてしまって、思い通りではなかった。
 それでも、一歩ごとにエッジワークの美しさに目が離せなくなるステップ、レベル4でGOEも1.90と高い評価。ぴんと伸びたキャメル姿勢の素敵なこと
 心を込めたプログラムに、心洗われる

 結果、優勝はオズモンド、2位樋口、3位宮原。なんと日本勢が2人表彰台で、2007年の安藤美姫優勝・浅田真央2位以来の快挙 コストナーが4位、ザギトワは5位。テネル6位、デールマン7位、ソツコワ8位。ヘンドリクスが9位に入り、長洲未来は10位。
 来季枠は、カナダ・日本・ロシアが3枠。イタリア2枠変わらず、アメリカは3枠から2枠へ。ベルギーが2枠を獲得、韓国はチェ・ダビンの棄権もあって1枠に減った。
 見応えのある大会だった

 夕方からはもう男子フリー。友野一希、田中刑事、宇野昌磨、みんな力を出しきれますように

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