フィギュアスケート・グランプリシリーズ(GPS)2014第3戦、中国杯(カップ・オブ・チャイナ)。いよいよ、男子フリー(ジャッジスコア)。
田中刑事 SP:56.82(11) FS:132.44(6) 合計:189.26(8)
ヴェルディ「椿姫」♪ フリルのシャツに紺のジャケット。冒頭の4回転は転倒したが、トリプルアクセルがきれいに入った。ルッツ・トウループの3-3、後半サルコウからの3-2-2、最後のルッツとおおむねジャンプはよかったけど、2本目のアクセルが1回転になったのがちょっと口惜しい。
「乾杯の歌」でステップでは手拍子で盛り上って嬉しかった。
王一(Yi WANG)(中国) SP:57.29(10) FS:103.63(11) 合計:160.92(11)
「パリのアメリカ人」♪ 最初の4回転で転倒、2本目は3回転に。アクセルは2本ともダブル。1回転に抜けてしまったジャンプ、3回目の2回転トウループと、大きくミスが続いてしまった。ジーン・ケリーになりきるぞ!という感じのステップは軽妙でよかったけど。
カメレンゴ氏がまた登場。
キム・ジンソ(韓国) SP:62.46(9) FS:121.00(9) 合計:183.46(9)
「Legends of the Fall」♪ 今日も高さのあるトリプルアクセル+2回転トウループから。ルッツはSP同様2回転に、後半のトリプルアクセルで転倒。ほかのジャンプは膝を柔らかく曲げて下り、3-2-2も入る。激しい曲調からスローパートに途中で変わるステップ、元気のいいコレオシークエンスもよかった。
投げ込まれたプレゼントを、出番を待ってる関選手が受け止めてパス(笑)
関宇航(Yuhang GUAN)(中国) SP:63.69(8) FS:113.97(10) 合計:177.66(10)
「バイオリン協奏曲」♪ 見事な4回転トウループから入る。2本目は根性で2回転トウループをつけたが、ちょっと着氷で乱れた。後半少し疲れが出たか、転倒やステップアウトが出てしまった。アクセルはまだダブルまでで、スピンの姿勢が保持しきれてないあたりが課題かな。
上手にアクセントになるポーズを入れながら音に合わせたステップはよかった。
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:69.46(7) FS:149.82(3) 合計:219.28(5)
「シェルブールの雨傘」♪ 顔をプリントしたブルーのシャツ。トリプルアクセル+2回転トウループ、トリプルアクセルと序盤のジャンプをクリアすると、ルッツ・トウループの3-3や1回転ループを挟む3-1-3、ノーミス! 激情のコレオシークエンスはミーシャの真骨頂、終わった瞬間のガッツポーズ!!!
キス&クライでは「謝謝大家、中国的朋友們・・・」と流暢な中国語でご挨拶。「アリガトウゴザイマス」も付け加えた。
後半グループの6分間練習中、閻涵と羽生が衝突。いったん6分間練習が中止される。両選手は治療するが、出場できるのか?
しばらくしてあらためて6分間練習。羽生は出てきて、試しながら滑る。本当に出場するのか
ナム・グエン(カナダ) SP:72.85(6) FS:149.00(5) 合計:221.85(4)
「道」♪ 会場のざわめきが収まらない中スタート、4回転サルコウを決める。2本目のトリプルアクセルが1回転になったら、後半に3回転トウループとのコンビネーションで決めた! その分、予定していた3回転サルコウを抜くのも忘れない。
笑顔で楽しげな「道」。
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル) SP:76.96(5) FS:127.19(8) 合計:204.15(7)
「ノストラダムス」♪ SPで大幅に自己ベストを更新、気分よくフリーに入れた? 最初のトリプルアクセルが決まったが、4回転は転倒。手をついたり2回転になったり、細かいミスがジャンプで続いてしまった。
リチャード・ドーンブッシュ(アメリカ) SP:77.23(4) FS:149.50(4) 合計:226.73(3)
コールドプレイ「Yellow」「Viva la Vida」♪ 序盤は4回転トウループ、トリプルアクセル、トリプルアクセル+3回転トウループと見事。両手上げの3回転ルッツも美しい。なのに後半2回転になったジャンプが2つ、もったいない。
それでもコレオシークエンスの盛り上がりが楽しいプログラム、さらに完成度が高まったところを見たい。
閻涵(Han YAN)(中国) SP:79.21(3) FS:127.44(7) 合計:206.65(6)
「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」♪ 棄権するかと思われていたが、出てきた。6分間練習をほとんどやっていなかったにも関わらず、果敢にトリプルアクセルや4回転ジャンプに挑んでいった。
ボーカル、ピアノ、終盤はビッグバンド。ジャズのリズムの中で踊るステップ、次回は完全な状態で見たい。
羽生結弦 SP:82.95(2) FS:154.60(2) 合計:237.55(2)
「オペラ座の怪人」♪ 頭に包帯、顎に絆創膏の姿でこのプログラムを披露することになるとは、誰が想像しただろうか、、、
4回転サルコウ、4回転トウループ、跳んでは転ぶ。しかし3回転フリップ、3回転ルッツ+2回転トウループ、普通に下りる トリプルアクセルで転倒すると、次にまたトリプルアクセル、しかも1回転ループ+3回転サルコウをつけて ループ、ルッツとまた転倒、実に転倒は5回。それでも跳んで、スピンして、滑りきってしまった。
抱えられてキス&クライへ。得点を見て驚いて、それから泣いた。
マクシム・コフトゥン(ロシア) SP:85.96(1) FS:157.38(1) 合計:243.34(1)
「エクソジェネシス交響曲」♪ さぞかしやりにくかったと思うが 4回転3本の目標に向かって突き進む。サルコウは転倒、トウループは着氷、2本目のトウループは3回転に。トリプルアクセルにつけるトウループが1回転になるなど、細かいミスはあったが、情熱的にステップやコレオシークエンスをこなし、終わってガッツポーズ。
結果、コフトゥンが優勝、羽生が2位、ドーンブッシュが3位。スケートアメリカ3位だったグエンが4位、自己ベスト更新のミーシャ・ジーが5位、閻涵は6位。
田中刑事は8位まで順位を上げた。
閻涵も羽生も、後で症状が出ないといいけれど。しっかり治療して次の大会に備えておくれ
フィギュアスケート・グランプリシリーズ(GPS)2014第3戦、中国杯(カップ・オブ・チャイナ)。女子フリー(ジャッジスコア)、村上佳菜子がんばれ~~~
アシュリー・ケイン(アメリカ) SP:39.80(11) FS:85.01(9) 合計:124.81(10)
「エビータ」♪ 純白の衣装。男性のナレーションから入る。冒頭のルッツで転倒、ダブルアクセル+3回転ループに挑んだがループは1回転。でも後半3-2-2は頑張った。
アンネ・リーネ・イェルセム(ノルウェー) SP:41.93(10) FS:80.85(10) 合計:122.78(11)
「Un ange passe」♪ 冒頭の3回転ループ+2回転ループがきれいに入ったが、その後は転倒やステップアウトが続いてしまった。後半3回転サルコウ+ダブルアクセルを頑張って下り、ピアノとストリングスのしっとりした曲で丁寧にステップを見せた。
キム・ヘジン(韓国) SP:44.72(9) FS:92.90(7) 合計:137.62(8)
「ラプソディ・イン・ブルー」♪ 最初からしっかりスピードに乗り、3回転ルッツ+2回転トウループからしっかり決めていく。後半のフリップでステップアウトしてコンビネーションにできず、その後ダブルアクセルにトウループをつけるチャンスはあったが単独にとどめた。先週よりずっといい出来のフリーで笑顔。
クリスティーナ・ガオ(アメリカ) SP:47.15(8) FS:77.89(11) 合計:125.04(9)
「ワンス・アポン・ア・ドリーム」♪ 白も似合う人。ジャンプに転倒、回転抜けが続いて不本意な出来になってしまったが、最後に3回転トウループを決めて意地を見せた。
練習時間を多く取れてないのかな?という気がする。
ポリーナ・エドマンズ(アメリカ) SP:50.32(7) FS:110.95(2) 合計:161.27(4)
「ティンカー・ベル」「フェアリー・ダンス」♪ 紫がかったピンクのグラデーションの衣装。昨日の不調はどこへやら、冒頭から3回転ルッツ+3回転トウループ、3回転フリップ+1回転ループ+3回転サルコウを下りる。ステップの中で高速ツイズルを見せると拍手。ビールマンスピンでチェンジエッジ、英語解説で褒められていた。
彼女に合ったプログラムだと思う。
ヴィクトリア・ヘルゲション(スウェーデン) SP:52.00(6) FS:91.95(8) 合計:143.95(7)
「サンセット大通り」♪ 大人の赤が映える。冒頭の3回転ループで転倒、回転抜けがいくつか。終盤のダブルアクセルに2回転トウループをつけてリカバリー。ボーカルにのってドラマチックにステップを踏んだ。
ジャンプの調子、今季のうちに戻ってくるといいな・・・
李子君(Zijun LI)(中国) SP:53.66(5) FS:98.96(6) 合計:152.62(6)
「ムーン・リバー」♪ 黒に胸から上がピンク。前半は女性ボーカル、中盤からピアノの柔らかな音にのって、軸の細いジャンプをクリーンに決めていった。後半少し疲れが出たか、コンビネーションのセカンドが1回転になったり、スピンの姿勢が完全に取れなかったり。でも最後のダブルアクセルまで頑張った。
ガブリエラ・デールマン(カナダ) SP:58.49(4) FS:102.77(5) 合計:161.26(5)
「En Aranjuez con tu amor」♪ ゴールドに真っ赤なバラをつけて登場。スペイン語のソプラノが彩る。スピードにのってパワフルにジャンプを決めていく。大きなミスなく、スピンの回転も速かった。
村上佳菜子 SP:60.44(3) FS:108.95(3) 合計:169.39(3)
「オペラ座の怪人」♪ ドラマチックな男性ボーカルで始まる。最初の3回転ループが両足着氷になり、次のアクセルがシングル+1回転。どうなることかと思ったが、ステップの後3-2-2が入ったあたりから落ち着いて、ジャンプも立て直せた。終盤の盛り上がりをもう少し出せたらもっとよくなりそう。
演技構成点が項目平均7.5くらい。安定した評価をもらえている。
この時点でトップに立ち、表彰台確定。
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:67.99(2) FS:128.61(1) 合計:196.60(1)
「Batwannis Beek」「Sandstorm」♪ ふわっとした紫の衣装がセクシー。冒頭にルッツから3-2-2を決め、後半にトウループの3-3。唯一のミスはルッツが1本2回転になったことだが、中東風の曲にのって妖艶に、緩急をつけたステップで会場を魅了した。
トータルの自己ベスト更新。
ユリア・リプニツカヤ(ロシア) SP:69.56(1) FS:104.01(4) 合計:173.57(2)
「ロミオとジュリエット」♪ 清楚な水色の衣装が愛らしい。冒頭にダブルアクセル+3回転トウループ+2回転トウループを決めたが、サルコウで転倒。その後もフリップが1回転になるなど、らしくないミスが続いてしまった。後半ダブルアクセルにつけるトウループを3回転から2回転にしたが、その後何を跳んでいいのか、計算がごっちゃになったかも。
しかし演技構成点では高得点で、ロシアの1、2は譲らず。
結果、優勝がトゥクタミシェワ、2位リプニツカヤ、3位村上佳菜子。4位エドマンズ、0.01点差で5位デールマン。地元中国期待の李子君は6位だった。
トゥクタミシェワはファイナル進出一番乗り。
佳奈子ちゃん、誕生日翌日の銅メダル、おめでとう
フィギュアスケート・グランプリシリーズ(GPS)2014第3戦、中国杯(カップ・オブ・チャイナ)。アイスダンス・フリーダンス(ジャッジスコア)。
趙悦(Yue ZHAO)/鄭汛(Xun ZHENG)(中国) SD:41.88(8) FD:61.56(8) 合計:103.44(8)
「Cartoon」「Oblivion」「Assassin's Tango(「Mr.&Mrs.スミス」より)」♪ 黒でそろえてタンゴのメドレー。長い髪をまとめる女性が多い中で、ボブスタイルは珍しい。すごく難しいことができるわけではないが、丁寧に滑って大きなミスはなかった。ラストで女性が男性の脚に脚をからませるダンスリフト、印象的。
張伊伊(Yiyi ZHANG)/呉楠(Nan WU)(中国) SD:44.90(7) FD:63.76(7) 合計:108.66(7)
「プリンス・オブ・エジプト」より♪ エジプト風の衣装で所作も随所に入れて、エキゾチックな雰囲気をうまく出していた。カメレンゴ氏の振付。
王詩玥(Shiyue WANG)/柳鑫宇(Xinyu LIU)(中国) SD:49.50(6) FD:76.68(6) 合計:126.18(6)
「アーティスト」♪ みんなよく知っている曲でいい感じにのっていった。迫力のある男性が片足のストレートリフト、ツイズルもうまく合わせた。終盤のステップシークエンスもなめらか。こちらもカメレンゴ氏の振付。
アレクサンドラ・ポール/ミッチェル・イスラム(カナダ) SD:56.46(5) FD:84.00(5) 合計:140.46(5)
「Come Rain or Come Shine」「The Way You Look Tonight」♪ フランク・シナトラの甘い歌声に、ゴールドのドレスがムードを醸し出す。伸びのよいステップ、ペアスピンで足換えのエントリーに工夫がある。作品としてよく仕上がっていた、これまたカメレンゴ氏の振付、いったい今大会だけで何組担当してるのか^^;
エレーナ・イリニフ/ルスラン・ジガンシン(ロシア) SD:60.48(4) FD:84.22(4) 合計:144.70(4)
「アパッショナータ」「アントニーとクレオパトラ」♪ グレーがかったベージュの渋い衣装。イリニフが得意なドラマチックな表情や振付を繰り出し、それにジガンシンがしっかりついていっている。片足ストレートリフトはダイナミック。このカップルで初めての公式戦を滑りきってちょっと感激のイリニフ。減点2はリフトの時間超過。
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス) SD:62.12(3) FD:98.00(1) 合計:160.12(1)
モーツァルト「協奏曲23番」より「アダージョ」♪ 透け感のある女性の衣装、シンプルなカットソーの男性の衣装、センスがフランスっぽい。クラシックの曲で端正に滑りながら、ユニークな工夫があって魅力的。女性が半回転して飛び乗るリフト、コレオリフトの回転をだんだん低くして着氷してフィニッシュが素敵だった。
アンナ・カッペリーニ/ルカ・ラノッテ(イタリア) SD:62.70(2) FD:86.88(3) 合計:149.58(3)
サン-サーンス「死の舞踏」♪ ピンクのドレス、黒の上下とこちらもクラシックで。冒頭に男性が転倒、体勢を立て直すのに時間がかかってしまい、要素を一つできなかった。ツイズルや難しい姿勢のペアスピンなどはさすがの実力。減点2は転倒とリフトの時間超過。
マイア・シブタニ/アレックス・シブタニ(アメリカ) SD:65.20(1) FD:92.16(2) 合計:157.36(2)
ヨハン・シュトラウス「南のバラ」「美しく青きドナウ」♪ ブルーのドレスに燕尾服、リンクがウィーンの舞踏会になった。なめらかなステップを見ているだけで心地よい。ツイズルの姿勢を変えるところで、マイアが一瞬(1回転?)早く止めてしまったかも。
中国語のアナウンスでは、「シブタニ」ではなく「se4 gu3(渋谷)」なのだった。
結果、パパダキス/シゼロンがGP初優勝、シブタニ組はスケートアメリカに続いて2位、3位カッペリーニ/ラノッテ、4位にイリニフ/ジガンシンが入った。シブタニ組はここで優勝すればファイナル進出決定というところだったけど
上海の観客も、けっこうアイスダンスを楽しんでいて、拍手もいいところでしている。これは嬉しいこと