国別対抗戦が終わって、ようやくシーズンオフに入ったフィギュアスケート。といっても、アイスショーがあちこちで行われていて、トップ選手たちは引っ張りだこ 合間を縫って来シーズンの曲を決めたり振付してもらったり、忙しそう。
見てる方は暢気に、GPシリーズの組み合わせはどうなるかな~とか、ジュニアから誰がシニアに上がるのかな~、なんて考えている。もちろん、オリンピックに誰が出るのかも考え出すときりがない。
ソチ五輪で初めて採用される団体戦、国別対抗戦がその前哨戦のような扱いではあるが、ルールがかなり違うので、実際どんな感じ? 国別対抗戦のデータを利用してシミュレーションしてみた。
五輪団体戦のルールは…世界選手権とGPシリーズ&ファイナルのポイント合計で上位10ヶ国が出場できる。各チーム少なくとも3種目に選手を出場させなければならない。個人戦で出場権を持つ選手のみ可。1種目に限り、団体戦のみに出場する選手を登録できる。
1位=10ポイント、2位=9ポイント、、、10位=1ポイントとして、SP/SD合計の上位5チームがフリーに進む。SP/SDとフリーは、2人/組まで交代してもよい。フリーも1位=10ポイント、2位=9ポイント、、、5位=6ポイントで、SP/SDとフリーの合計ポイントで順位を決める。
同点になった場合の順位の決め方は、最も高い順位の2種目を比較して、ポイントの高い方が上。それでも決まらない場合は3種目で比較。
2人ずつ出ている国別対抗戦の男女シングルは、得点の高い方を各チーム1人ずつピックアップして1位から6位まで並べ、ポイントをつけた。
SP/SDの結果は:
男子 | 女子 | ペア | アイスダンス | ポイント | ||
1 | ロシア | 7 | 10 | 10 | 8 | 35 |
2 | カナダ | 10 | 6 | 9 | 9 | 34 |
3 | アメリカ | 8 | 8 | 6 | 10 | 32 |
4 | フランス | 6 | 7 | 8 | 6 | 27 |
5 | 日本 | 9 | 9 | 0 | 7 | 25 |
6 | 中国 | 5 | 5 | 7 | 5 | 22 |
フリー後の結果は:
男子 | 女子 | ペア | アイスダンス | フリー | ショート | 合計 | ||
1 | カナダ | 9 | 7 | 9 | 9 | 34 | 34 | 68 |
2 | ロシア | 6 | 8 | 10 | 8 | 32 | 35 | 67 |
3 | アメリカ | 8 | 9 | 7 | 10 | 34 | 32 | 66 |
4 | フランス | 7 | 6 | 8 | 6 | 27 | 27 | 54 |
5 | 日本 | 10 | 10 | 7 | 27 | 25 | 52 | |
6 | 中国 | 0 | 22 | 22 |
中国チームはフリーを滑らなったという設定なので^^; 実際の結果と比較すると、日本の順位が落ちるのは仕方ないとして、アメリカが3位まで落ち、ロシアが2位、カナダが1位になる。
ペアがいない日本はやはり不利だったが、逆にフリーに進めさえすれば、5ペア中最下位でも6ポイント確保できる。ショートであと2、3ポイント積めればメダル争いに絡める、かな?
国別対抗戦は、各国トップがそろったとも言い難いので^^; 世界選手権の成績を元にシミュレーションしてみよう。世界選手権2013と五輪出場枠で計算した上位国のうち、3種目以上に出場していた10ヶ国で計算。2人/組以上出場しているところは、SP/SDとフリーそれぞれ一番高い得点をピックアップ、10チームの中で並べて順位&ポイントをつけた。
SP/SDでは:
男子 | 女子 | ペア | アイスダンス | ポイント | ||
1 | カナダ | 10 | 8 | 9 | 9 | 36 |
2 | ロシア | 3 | 6 | 10 | 8 | 27 |
3 | アメリカ | 6 | 7 | 4 | 10 | 27 |
4 | フランス | 8 | 5 | 6 | 7 | 26 |
5 | イタリア | 1 | 10 | 5 | 6 | 22 |
6 | 日本 | 9 | 9 | 0 | 3 | 21 |
7 | ドイツ | 4 | 1 | 8 | 5 | 18 |
8 | 中国 | 5 | 4 | 7 | 0 | 16 |
9 | スペイン | 7 | 3 | 0 | 2 | 12 |
10 | ウクライナ | 2 | 2 | 0 | 4 | 8 |
注…2位と3位は、高ポイント2種目の比較による。ロシアは10+8=18、アメリカは10+7=17
惜しい!日本は1ポイント差でフリーに進めない しかし、ペアが出場して1ポイントでも獲得すれば、上位2種目の比較でぎりぎり5位に入れる?
上位5チームによるフリー後は:
男子 | 女子 | ペア | アイスダンス | フリー | ショート | 合計 | ||
1 | カナダ | 10 | 7 | 9 | 9 | 35 | 36 | 71 |
2 | アメリカ | 9 | 9 | 7 | 10 | 35 | 27 | 62 |
3 | ロシア | 7 | 8 | 10 | 7 | 32 | 27 | 59 |
4 | フランス | 8 | 6 | 8 | 6 | 28 | 26 | 54 |
5 | イタリア | 6 | 10 | 6 | 8 | 30 | 22 | 52 |
カナダの強さが半端ない メダルに届くには60ポイント近く取れないと厳しいのか。。。日本はSP/SDで25ポイントくらい取れば、フリーで30から最大32が見込めるんだけど 高橋大輔か羽生結弦、浅田真央や鈴木明子、あるいは村上佳菜子で、男女とも9か10ポイントという計算
日本はまだペアとアイスダンスで出場権を獲得してないけど、9月のネーベルホルン杯でリード姉弟組が獲得できる、はず 3種目そろえばペアも団体要員として出場できるので、組んだばかりだけど高橋成美/木原龍一組も出場できるかも。と思うとわくわく
個人戦との兼ね合いもあるから、チーム全体で作戦を考えなきゃいけないところだ。一般の大会と違って、オリンピックは1種目ずつ順に行われる。最初の3日間で団体のあと、1日おいてペアが2日間、男子が2日間、1日おいてアイスダンスが2日間、さらに1日おいて女子が2日間。ペアは団体の1日目と2日目のあと、インターバル2日で個人戦になる一方、女子は団体戦のあと9日も空く。
どの種目のどの選手が、どの演技にピークをもってくるのがいいか、調整が難しそう。どのチームもそうだろうけど、この選手には個人戦に集中してもらって、こっちの選手には団体で頑張ってもらって、なんてのがありそう。団体に起用された選手がうまく実力を発揮するかどうかも賭け。実際やってみたら、結局個人戦のほうがずっといい演技&得点ってこともあるだろうし。
初めての試み、どんなことになるのか、、、やってみなくちゃわからない?!
シーズンが本格的に始まるまで、J SPORTを解約しておこう