語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】葉酸の摂取

2017年12月16日 | 医療・保健・福祉・介護
 葉酸はナノハナ、シュンギク、ブロッコリーなどの緑色野菜やマメ、海藻などに含有するビタミンで、動物性ではレバーによく含まれている。水溶性で熱に弱く、加熱なしで食べるサラダや、納豆などで取れる。
 体内の腸内細菌によっても葉酸は合成されている。食べ物に含まれる葉酸と腸内細菌が合成した葉酸は一緒に吸収され、「テトラヒドロ葉酸」になって肝臓に蓄積される。この物質が、アミノ酸や細胞の中の「核酸」の代謝を助けるのだ。
 核酸はリボ核酸(RNA)とデオキシリボ核酸(DNA)の総称で、まさに遺伝情報そのもの。細胞が新しく生まれ変わるのに欠かせない物質だ。葉酸が不足すると造血機能がうまく作用せず、正常な赤血球が造られずに貧血になりやすい。
 特に妊娠初期は、胎児の脳神経の生成に大量の葉酸が必要になる。また、お年寄りは、葉酸不足になるると食欲不振、口内炎、ヘモグロビン減少が起きやすい。最近では、誤嚥性肺炎を繰り返す人に血中の葉酸値が減っており、葉酸を補給することで改善したという報告がある。

□南雲つぐみ(医学ライター)「葉酸の摂取 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月30日)を引用
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