ばばちゃんのおっちゃんの日本語の先生への道

日本語の先生になろうと一念発起いたしました。

日本語教師の実態レポート

2016-09-30 20:31:52 | 3.日本語先生として
日本語教師の実態レポート

 ネットに、「元日本語教師による日本語教師の実態レポート」というのが有りました。以前、訪れたことが有りましたが、当時は、まだ西も東も分からない状態で、日本語教師とは何ぞやということに忙しく、スルーしてしまいましたが、最近では、ある程度状況も掴めて参りましたし、知識・知恵もついてきましたので、内容に価値が出て参りました。

 「ぼちぼちどこかへ行って」と考えるようになってきましたので、「海外や国内の現場での日本語教師 経験談集」の中の、「日本語教師経験談一覧」なるものに興味を覚えました。またその中で、重宝している参考書やサイトも、今まで目にしていないものもの紹介も有って、随分参考になります。

[日本語教育のためのイラスト教材] http://skrykk.blog.fc2.com

 この中で、「一言フレーズ」というのが気に入りました。授業とは別に、実際の会話によく使う短文を毎回の授業の最初に絵を見て、発声させ、憶えさせればどうかという話で、学習者から最初の発話がスムースに出て来るではないでしょうか。頭の中に幾ら短文が有っても口から出てこなければ、宝の持ち腐れで、口から「ポロッ」と出て来るようになれば、しめたものと考えます。

[NHK NEWS WEB] http://www3.nhk.or.jp/news/easy/

 中上級の学習者には、独習できる教材が必要と考えます。通常のニュースをそのまま聞くというのも難しいので、これなどは、適切ではないでしょうか。話題も新鮮なものが、取り上げられ、ちょうど間をつなぐ教材に適しているのではないかと考えます。

元日本語教師による日本語教師の実態レポート
 http://xn--euts3n8lg6bk91h.dragon10.info/taiken/kaigai_kafueore.html


(つづき)
 参考になる記事がもっと有るのではないかと、サイト内を見直しました。
YOMO ・ YOMO
http://yomoyomo.jp/
Yahooのニュース記事のタイトルが表示されます。ひらがな、ローマ字、ハングル、テーヴァナカリー(?)、キリル文字等のルビが漢字に付けられていて、選択することが出来ます。残念ながら、記事詳細は開くことが出来ません。

日本語駆け込み寺
http://viethuong.web.fc2.com/MONDAI/toppage.html
 文型等の説明が沢山あります。元々は、有志の方々が、「初級教材「日本語会話の基礎」を取りまとめようとなさって立ち上げたサイトですが、最近更新されていませんので、広告が邪魔ですが、内容は充実しているのではないでしょうか。

日本語を楽しもう 擬音語って? 擬態語って?
http://pj.ninjal.ac.jp/archives/Onomatope/index.html
国立国語研究所制作ですが、最新のサイトからは、たどり着けないようです。内容は豊富です。

三省堂 こどもことば絵じてん
 ことばを覚えはじめる二才児から、ある程度ひらがなが読める六才児まで、楽しくことばの学習ができる絵じてん。幼児期に使われる言葉を中心に2904語を取り上げ、ことばの意味を絵で解説。だそうです。孫たちにも使えるかもしれませんので、購入することにしました。






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その6

2016-09-28 06:19:04 | 5.検定試験
何が必要か

 試験勉強をしていて、やっと試験の意図が見えてきました。しかし、現在の試験のやり方がその主旨に合っているようにはおもえません。
 すなわち、教室で必要なのは、即断即決と言いますか、学習者の間違い、誤用等を即座に見つけ、それらが、どの誤りのカテゴリーに属していて、適用する処方箋をこれも即座に、探し当て、提示できなければならないということのようです。(実際には、学習者のレベルに鑑み、スルーした方が良い場合もありますが、・・・・)

 短時間にそれらの処理を行わなければならないということは、いちいち考えていてもだめですし、考えさせるような試験問題であっても、役に立ちません。
と言うことは、それらをパターン化し、どのカテゴリーに属しているか弁別整理されて居ないと、なかなか、そうはいかないわけです。更に発生頻度によって、軽重が分かるようになっていなければなりません。

 これから先生になろうとして受験する人には、経験が有りませんので、それらが出てくる頻度、軽重がさっぱりわかりません。従って、緊急度、重要度が分からないのです。

 例えば、品質管理の世界でよく使われる手法にABC分析というのが有ります。不良品をなくするために、項目ごと発生頻度の多い順に並べます。そして、順番に累計しプロットしてグラフを重ねます。頻度の多いもので、緊急度の高いもの、重要度の高いものからアプローチして解決に務めます。累計が、60%程度までがA領域に入り、60%~90%程度がB領域で、残りがC領域です
 我々の世界でいえば、初級、中級、上級に当たるのではないでしょうか。よく間違う、時々間違う、余り間違わないが、日本語としては、違和感があるというような分類になるかもしれません。

 今まで、私が生きてきた世界は、モノづくりの世界です。理論、理屈も大切ですが、実用、運用が優先される世界です。日本語教育の世界も、「ここさえ気を付けておれば、直ぐ日本語らしい日本語が話せますよ」という具合にはならないのでしょうか。
 所詮、言葉、日本語会話が本来の目的ではなく、何かを成就するためのその道具に過ぎません。早く通過して、本来の目的に到達させてあげたい。


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日本語を考える

2016-09-25 10:20:03 | 3.日本語先生として
日本語を考える

 随分前、発音に関してネット上に資料がないものかと「日本語を考える。音声・音韻 (1)」大島義和先生を探し当て、保存してありました。更に参考になるものがアップロードされていないか当たってみますと、有りました。フルバージョンの資料が。
 論文でなく、恐らく授業にお使いになったOHPの原稿だと思いますが、これの方が理解しやすいと考えます。

 ご参考までに。
「日本語を考える」大島義和で検索すれば、ヒットしますが、・・・・・
 http://www.gsid.nagoya-u.ac.jp/oshima/teaching-old/IU_2008-2009/IU-JapaneseLinguistics.htm



 現在、検定試験の受験勉強をしていますが、「バカバカしい問題が・・・・・・」なんていう感想を持っていますが、前もって上記のような日本語学を概観しておれば、そういうこともなかったろうという感想です。
 最近、「ら抜き言葉」が定着しかかっているとの報告が有りましたが、日本語教師の勉強ぐらいしていませんと、一般の方には、キーワードが分かっていても、内容なんて全くわかっていないでしょうね。高校卒業以来、こういった類の勉強なんて、誰もわざわざしないですものね。

 日本語学を勉強しようと致しますと、分野も広く、内容も多く、面白くもなく、全くうんざりしてしまいます。大学の講義に使われたものでしょうが、全体を概観するのには、持って来いではないでしょうか。
 私の場合は、受験のため、一通り、表面を、なぞってみましたので、分かり易いと感じました。




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日本語パートナーズ

2016-09-25 09:07:11 | 4.ボランティア教師
日本語パートナーズ

 ネットで、「日本語パートナーズ」というのを見つけました。私が志しているものと、ほぼ同じような仕事です。しかし、私の場合、年齢制限に引っかかって志願できません。
 現在日本語教室のボランティアの先生方も、似たような考えではないでしょうか。海外に出てやるには、そういったルートがなかなか見つかりませんので、仕方なしに、国内でおやりなのではないでしょうか。

 国際交流基金の活動の中の、「アジアセンター」というのがやっているらしいが、国際交流基金のホームページとかを、何回も見ていますが、今まで見当たらず、今回初めて目にしました。

 概略、住居費、往復旅費、滞在費(12~15万円/月)、現地語学研修手当(1.5万円)が支給されます。派遣期間ははっきりしていませんが、~10ヶ月程度のようです。レールに乗っかるだけなので、手頃ではないでしょうか。

ご希望の方は、
日本語パートナーズ
 http://jfac.jp/partners/
なお今回の募集は9月5日~10月13日です

 私の感想は、老人対策として、もっとたくさんの年配者を、送り出してはどうかと考えます。健康で、ポテンシャルも高くて、時間を持て余している年配者はたくさんいる筈です。

 例えばこの延長線で、仕事を考えますと、日本語教師ということになってきますが、日本語を必要としています国々は、大体開発途上国で、余り、お金が出て参りません。これから結婚もして、子供を育てなければならない若い方には、必ずしも、展望が良いとは考えられません。既に、子供を独り立ちさせ、年金で生活している年配者は、実費だけで、お金もさほど必要ありません。

 年齢制限がなければ、直ぐにでも申し込みをするのですが、・・・・・。





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その66 東京義塾

2016-09-23 16:38:03 | 6.私の感想・考え
東京義塾

 ベトナムには、日本、韓国と同様にシナから漢字が伝わってきて、漢越語なるものの存在を知っていましたが、日本人が、ベトナム語を覚える場合、韓国語を覚える場合と同じように、役に立ちそうですが、1000年も昔の概念では、ベトナム人が、日本語を覚える場合、役に立ちそうにないと考えていました。

 ところが、大西和彦さんのレポートでは、日露戦争が終わった頃、その影響を受けて、いわゆるルック・イーストで、ベトナム人による「東京義塾」なる学校が設立され、当時のインテリがそこで学び、そこでは、和製漢語も教えられていたようです。
 ということは、ベトナムには、1000年以上前のシナから伝わった、漢字だけでなく、100年ほど前に日本で生み出された和製漢語が伝わっていたということになります。
 当時の東洋の言語では表現できない、新しい西洋の概念の説明に、和製漢語が生み出されたわけですが、そういう言葉が、中国や韓国に伝わっていると同じように、ベトナムにも伝わっていると言うことになりますと、考え方が変わってまいります。
 ベトナム風に変化しているでしょうが、彼らにとっても、何か取っ掛かりがつけられるのではないでしょうか。特に、近代の概念を表す抽象的な漢語については、比較的憶えやすいかもしれません。

 松田先生が、漢越語を調査されて、日本語とほぼ同じ概念の語とか、そうでないものとかいろいろ分類されていますが、明治時代に生み出された和製漢語は、ほぼ同じ概念ではないでしょうか。恐らくベトナム風の発音にアレンジされていると思いますが、ある種の法則が有ると考えます。

 私は、韓国語も中国語も勉強しましたが、日本語の発音と、ある種の法則があるのが分かってから、単語が覚えやすくなりました。
 ただ、日本人が勉強する場合、中国語も韓国語も、基本的に漢字一語に、一音しか有りませんので、見当は付け易いですが、外国人にとりましてが、重箱読みとか湯桶読みとかもあり、一語に、音が沢山ありますので、初級、中級クラスでは、大変でしょう。





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教授法ガイダンス2

2016-09-19 05:13:39 | 3.日本語先生として
教授法ガイダンス2

 学習者の目的・目標を考えれば、教え方をもっと集約できるのではないかと考えました。 

①生活者の日本語
 端的に言えば、使用語彙を増やすのが先決でしょう。名詞と動詞の語彙を増やす。
 大体、周囲は、皆ネイティブなので、単語さえ並べれば、ネイティブは、ほぼ、理解してくれます。ただ誤解されないように、日本語に近い発音をしなければなりません。そのためには、英語話者用の50音表のように、日本語に近い母語で示された50音表が必要です。
 彼らには、使用言語を増やせる工夫が必要です。単語帳を用意し、学習者自身の緊急度、重要度のプライオリティーに従って、記憶する単語を順番にピックアップし、それらを覚えてもらう。
一度覚えたり、使ったりした単語は、思い出せるかもしれませんが、一度もそうしたことのない単語を思い出せるわけもなく、単なる雑音に過ぎません。とにかく、使用語彙を増やすことです。
 市販されています教科書は、日本語能力試験用なので、不向きです。役所がバックアップして作らせた教科書がネット上に沢山あります。私はこちらのほうを薦めます。
 学童用のもは、学校で準備してくれるでしょうし、なければ、ネット上に沢山あります。


②日本語能力資格獲得
 大体が、就職を有利に進めようと日本語学校に通っている若い学習者。本来、まともな「日本語使い」にならなければなりませんが、取りあえずのターゲットは検定試験合格です。
 志を以ってこの道を選んでいますので、教える方は、試験の傾向と対策を踏まえて教えなければなりませんが、どんどんしごいていいのではないでしょうか。感覚器官を磨いて時間をかけるしか解決方法は有りません。まともな「日本語使い」への挑戦は、資格を取ってからで十分でしょう

 ここまでたどり着きますと、あとは、自転車に乗るのと同じです。一度乗れますと、忘れません。たとえ長期間乗らない期間が有っても、直ぐ取り返せます。志を持って、条件が整えば、プロにもなれます。
 ただその場合、残念ながら、ブラシュアップしたり、ソフィスティケートしたりする方法が確立されていません。
 最近思いついたのが、短編小説を声を出して読むのはどうかということです。短編なので、集中が途切れません。場面がいろいろ、登場人物もいろいろで、例文に事欠かない。面白いのもある。中古の文庫本を手に入れれば、安いし、持ち運びできます、どこにいても、細切れの時間を利用できる等々。


③留学資格取得
 これらを目指す方は、もともと、学力もあり、教養もある方です。更にご自分の学習のノウハウについても、一家言お持ちでしょう。
  試験問題を見たことが有りませんので良く分かりませんが、会話というよりは、大学の授業を想定しますと、聴解や読解が重要になると考えます。
 また、例え試験に合格しても、その後、継続して、もっともっと日本語を磨く必要があるでしょう。恐らくこのレベルになりますと、前記同様、適当な教科書もないでしょうし、それらを磨くためには、ネイティブとの付き合いが必要になるでしょうね。
 しかし、教える方のネイティブも、教養も学力も必要になります。

 私は、ネイティブとのメールのやり取りをお薦めします。昔は添削を受けるというのは手間のかかることでした。現在では,eーメールを使えば、手軽に、細切れの時間を利用してできます。
 ただし、その場合、学習者は、添削を受けるだけで、理由は聞かない。添削文をそのまま鵜呑みにしてください。ネイティブの間違いもそのまま鵜呑みにしてください。間違っても、日本語として通用しているのですから。日本語教師であってもその辺になってきますと説明もつきません。日本人は、全員、ご自分で、試行錯誤しながら、磨いたり、磨かなかったりです。あなたのお国でも皆さんそうでしょう。


④日本語指導者
 日本語の指導者を目指しておられる方々。
 彼らには、基本的な正しい日本語が必要です。
 最近では、日本語を第一外国語として教える国が出て来ています。まずい日本語を身につけた先生がいたとしますと、まずい日本語を使う生徒を産み出してしまいます。「まずい日本語使い」を再生産してしまうのです。学習者は、回り道をして直さなければなりません。悪くしますと負のスパイラルに陥ってしまうことです。

 昔、中国で私についてくれた通訳は、あまり日本語がうまくなかったのですが、時間外に日本語学校の先生をしていたのです。その時は全く気になりませんでしたが、日本語指導者を志す現在では、これはまずいと気がつきました。
 恐らくは、全くの初心者に対して、日本語能力資格獲得向けの教科書に倣って教えているものと考えます。この辺も、生活者向けの日本語のテキストの利用をお薦めします。

 私はこの人達にこそ、ネイティブの相談相手が必要で、検定試験向けではない本当の日本語を教える方法を授けてあげることが必要ではないかと考えます。
 私は、出来れば、ネイティブにしかできない仕事、例えば、日本語指導者を目指す方々へのアドバイザー、相談相手的な仕事、ポジションが有れば、進んでやってみたいと考えています。






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その65 星新一

2016-09-17 16:41:56 | 6.私の感想・考え
星新一

 東大生が子供の頃に読んでいた本と言う記事をどこかで読みました。その中に、「星新一」という作家の本が取り上げら有れていたましたので、彼の著作は子供でも読めるということが分かりました。
 かねがね孫たちに読書の習慣をつけたいと考えていましたので、どうかという訳です。彼の本は確か短編小説が多かったはずなので、孫たちは読み易いだろうということで、何冊か贈りました。

 考えてみますと、日本語教育にも使えるのではないかということです。すなわち、言語の学習の仕方の中に、多読というアプローチの仕方が有りますが、それには、短編集が最も適しているのではないでしょうか。
 教室では、いろいろ活用を習いますが、「どこで、どう使うのか」、また「どこで、どう使われているのか」ということに関しては、限られた例文だけでは、良く分からないのではないでしょうか。ところが、小説では、使われている場面がイメージできます。それまでは、本をたくさん読めばいいのではないかと単純かつ漠然と考えていて、どう言った本が適当か、なかなかうまく思い当たりませんでした。

 東大生が子供の頃に読んだと言っていますので、内容が、学生、学童向けのものが、多く含まれているでしょう。もしかして、東大生が読んでいましたから、言葉を覚えるだけでなく、頭もよくなるかもしれません。
 実際に本を手にしますと、ルビの打ってあるものもあります。いろいろ解説を当たりますと、何ヵ国語にも翻訳されているそうなので、どの国の学習者にとっても、それほど違和感のある内容のものでもなさそうです。

 ごく普通の小説でも、読み切るには時間がかかります。恐らく最後まで到達できないかもしれませんし、楽しめるということには、なかなかつながらないでしょう。高校の頃、英文の小説を読んだりしましたが、最後まで、読み切っていなかったと思います。ところが、短編なので、少しの集中力で、短い期間のうちに読み切ることが出来、それぞれ、まとめ、頭の中を整理して、そして、次のステップに進んで行けるのではないかと考えます。いろいろな場面が想定されていますので、場面を踏まえた、例文には事欠かないと考えます。恐らく階段を、少しづつ上っていくような感覚になって、日本語に、自信がつくのではないかと推測します。

ルビ付きの星新一の作品
 まぼろしの星
 宇宙の声
 きまぐれロボット
 おーいでてこーい ショートショート傑作選
 ひとつの装置

ルビ付きの小松左京の作品
 宇宙人のしゅくだい
 空中都市008

 読んでみた感じ、星新一氏の著作は、発想は多彩でユニークなのですが、「落ち」が良く分からなかったりします。それに引き換え、小松左京氏の著作は、発想はそれほどユニークでは有りませんが、「落ち」が分かり易いので、こちらの方がすっきりするかもしれません。小松氏の著作をもっと当たってみます。








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その64 使用語彙と理解語彙

2016-09-16 17:57:16 | 6.私の感想・考え
再度、使用語彙と理解語彙

 この言葉は、検定試験の受験勉強をしていた時に出てきた言葉ですが、もう少し、広く、深く理解できるようになりました。

 海外赴任して、一番最初に気が付きましたのは、口から出てくる、語彙が、余りにも、少なくて、お話にならないということでした。これは、もっと、語彙を確かなものにし、口から出てくる語彙を、少しでも、増やさなければならないということでした。そして、むやみに、単純に単語だけを覚えるというのはやはり難しいので、出来るだけ、短文を覚えるようにしました。
 
 考えてみますと、我々が学校でやってきた英語の勉強は、理解語彙を増やすのみで、使用語彙は、ほぼゼロ。従いまして、会話なんてできるわけが有りません。何となく、皆が皆、英語が読めれば、英語が分かる、話せるなんて、酷い勘違いしているのではないでしょうか。

 見てください、幼児の言語生活は、使用語彙のみです。文字が読めませんので、彼らには理解語彙は全くのゼロ。いわゆる和語だけで、勝負しています。

 思い出しました。韓国赴任時は「いくら?」「たかい!!」「これなに?」「なんていうの?」から始めました。中国赴任時も、それに倣って、「いくら?」から入っていきました。


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発音の教え方

2016-09-13 06:37:35 | 3.日本語先生として
発音の教え方

 国際交流基金の日本語教授法シリーズ2の「音声を教える」を使って検定の受験勉強をやっていますが、恐らく、検定試験には余り役に立ちそうにありませんが、本来の日本語指導者教育には、大いに役立つと確信いたします。

 国際発音記号を使って、可成り精密に説明されています。正しい発音に導く手立ても、具体的に、懇切丁寧に説明してあります。例えば、「ナ行」「ダ行」「ラ行」が混乱してしまうそうですが、細かく場合分けをした説明、トレーニング法が有ります。

 教え方につきましても、私が経験したこともしっかり述べられています。(本ブログ「私の考え・感想」その37をご参照ください。)
 すなわち、学習者は、母語の発音しやすいように、口の周りの発音・発声器官が整備されていますが、直ぐに日本語用の発音・発声が出来るようには、なかなか諸器官が改善されません。
 韓国人に[n]の発音が聞き取ってもらえるように、舌を噛んで、発音のトレーニングをしていたところ、舌がくたびれて動かなくなりました。使う筋肉が違うのです。
 また、自分の発音が、ご自分でモニター出来ていますか。そして目標とする発音が正しく認識されていますかとも述べられていますが、学習者に、ご自分の立つ位置、ご自分の向かう方向が正しく認識されていないとしますと、治るわけが有りません。

 やはり観察していますと、ボランティア教室レベルでは、上記の状況を弁えずに、教える方が、無理強いしているように感じます。当然、学習者は、いやになったり、敬遠したくなったりするでしょうし、悪くしますと、下降スパイラルに陥ってしまいます。

 韓国語の「濃音」「激音」が、良く分からなかったとき、参考書に、「濃音」は、「カラスがカァ、カァのカ」だ。「激音」は、「カットバセのカ」だとありました。何だ、そうか。日本人も、ちゃんと発音できるではないかという訳です。それで、明確な目標・モデルが把握でき、いつでもキャリブレーションできるようになりました。

 文字には表わされていませんが、実際に使用されている発音があるということではないでしょうか。

 同じく本ブログ教室の生徒さん達への「50音表(英語話者)」に、日本語の「あ」は、「eye」の「あ」ですよと言うのを挙げてありますが、もし、それぞれの言語の中から、発音の類似した言葉を見つけてもらって50音表をつくっていただければ、目標が明確になり、ご自分でキャリブレーションできるということになります。分かりにくい説明をグダグダ並べるよりも、遥かに、シンプルで分かり易いと考えます。

 また、例えば、アラビア語は、母音が3種類しかないと言われていますが、文字には出てこない、母音があるのかもしれません。
 韓国語には、日本語の「ん」に当たる言葉が、「n」「m」「ŋ」の3種類あり、それぞれ、表示する文字も異なっています。日本語の表示は、「ん」だけですが、実際にはある程度法則が有って使い分けているようです。([n]+タ・ダ・ナ行。 [m]+パ・バ・マ行。 [ŋ]+ガ行)


 また、なかなかうまくできない場合でも、別の間違い方をする方が、日本語に近く、聞き取ってもらえ易いという説明もあります。会話は、学問では有りませんので、こういう柔らかい発想が大切だと考えます。

 例えば、明治の人は、今で言う「ヘップバーン」は、「ヘボン」と発音しました。最近では、脳科学者の池谷裕二博士が、お出しになっています「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」という本が有ります。
 頭を柔らかくし、変な拘りを捨てて、相手に聞き取ってもらい易い暫定解決法を見つけることの方が先決だと考えます。
 悪い癖がつくとご心配なさる向きもありますが、万人が万人、日本語らしい日本語を目指しているわけでもありませんでしょうし、万人が、聞き手に誤解されるほうを、嫌うでしょう。
 また、暫定解決方法だと前もって断っておけば、済む話ではないでしょうか。


 この本では、私が、今まで経験して大切だと考えました事柄を、よく説明して呉れていますので、私のアドバイスについても、単なる独断と偏見ではなく、今後、自信をもって学習者に、インシスト出来ます。
 ただ、目標・モデルの必要までは述べていますが、実際の例までは示してくれていません。全部とは言いませんが、プライオリティーを決めてどんどん発表して欲しいと考えます。

 間違いなく学習者のエネルギーと時間を節約してくれます。

pronunciation
https://nihongokaiwachikamichi.jimdofree.com/2-pronunciation/








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日本語の発音について

2016-09-12 05:26:37 | 4.ボランティア教師

日本語の発音について  受験に備えて、たまたま、国際交流基金の日本語教授法シリーズ 2の「音声を教える」を、手にしました。今まで探していた情報がここに有ります。 五十音を教える場合、うっかり、ローマ字を使いますと、間違ったことを教えてしまうことには、既に気が付いていますが、では、どう教えればよいのか、ということが、可成り丁寧に書かれています。  特に発音記号で書かれていますので、発音記号を勉強した方には、説明がつくと考えます。(説明が出来れば、発音が出来るという訳では有りませんが)  検定試験を志す程度の方ならば、再度、発音記号を勉強し直して、発音記号で書かれた五十音表を使用すべきです。理解できない方には、また別の方法を考えるとして、理解できる学習者に対しては、正しい発音記号で、教えるべきでしょう。  例えば、国際音声記号の[u]で示される「ウ」は、日本人が発音します「ウ」(その場合、[ɯ]だそうです)よりも、唇が丸いのだそうです。韓国語の「으」で表される「ウ」も[ɯ]で示されるそうですが、どちらかと言いますと、これは、ごく自然と言いますか、唇は横に開いたままです。   ということで、上記参考書に沿って、五十音表を見直しました。



(追記)
私のブログへのアクセスは、ほぼ、「50音」に集中しております。下記の項目もご参照ください。
Access to my blog almost focuses on "50 syllables".Please refer to the following items.
日本語の音声
https://blog.goo.ne.jp/houren_naka1000/e/7e197905a83a91a5310c95f229fdf5ec
発音
https://blog.goo.ne.jp/houren_naka1000/e/f3161115d36db9f64bbfcd5e72c26dea
pronunciation
https://nihongokaiwachikamichi.jimdofree.com/2-pronunciation/
日本語発音ラボ
  https://www.jp-lab.com/
オンライン日本語アクセント辞書
http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/
Prosody Let's try Suzuki-kun
https://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/eng/pages/using/phrasing


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