格助詞攻略
助詞と言いましても、沢山有り、種類もいろいろありますので、なかなか覚えきれません。同じ文字の助詞であっても、役目が複数あったりますので、なかなか整理もし難く、やはり覚えきれません。副助詞は、日本語の会話としましてはかなり高度なものと考えます。また、日本語学校では、長文を作文できるような教育をしていますが、私は、幼児の会話の如く、短文を沢山並べて、意思の疎通を図ればよいという考え方なので、接続助詞も後回しにし、当面、格助詞8~9種に絞って攻略してはどうかと考えます。
改めて、英語と比較しますと、日本人なら、だれが見ても、助詞は、英語の前置詞と良く似ていると感じるのではないでしょうか。英語では、動詞の後に前置詞がついて、動詞句を作ったり、いわゆる熟語を作ったりしていますが、ある動詞とある前置詞が結びついた時に、ある特別な意味を持つように機能しているように思います。
翻って、日本語の場合を考えてみますと、やはり、ある動詞とある助詞が結びついて、正しく意味が通じるように作用しています。また、浅田先生の論文を読みますと、ある動詞は、ある助詞としか結びつかないようになっているというご指摘も有ります。今まで、押しなべて、この問題を、「助詞」の方から解決しようとしてきましたが、どうもそうではなく、「動詞」の方からアプローチする方が分かり易いのではないかと考えます。英語では、動詞の後ろに前置詞がくっついていますが、日本文の場合も、語順は前後異なりますが動詞のまえに助詞が付いていると考えて、動詞と一緒に捉える方が定着し易いのではないでしょうか。
助詞の働きを日本語で、いくら丁寧にかみ砕いて説明しても、恐らく、初学者に理解してもらえないと考えます。それよりも、助詞と動詞をくっつけて、「九九」と同じように、無理やり覚えてもらうほうが、無理なく、間違い難いのではないかと考えます。
一度説明したことが有りますが、それを引っ張り出しまして、例えば「食べる」を、覚えたところで・・・・・・
どこ(どこ)で 食べる。------------食べる。 どこで? where?
だれ(だれ)と 食べる。----------食べる。 だれと? with whom?
なに(なに)で 食べる。----------食べる。 なにで? by/using what?
いつ(いつ)(に)食べる。--------食べる。 いつ(に)? when?
なに(なに)を 食べる。---------食べる。 なにを? what?
同様に、「行く」で言いますと、・・・・・・
どこ(どこ)へ 行く。-------------行く。 どこへ? where?
だれ(だれ)と 行く。-----------行く。 だれと? with whom?
なに(なに)で 行く。-----------行く。 なにで by/using what?
いつ(いつ)に 行く。-----------行く。 いつ(に)? when?
なに(なに)し) に 行く。-----行く。 なに(し)に? for what?
通常は、助詞との関係を.「場所」、「方向」、「人」、「対象」、「時間」等々で、説明されますが、そんなの、いくら覚えても咄嗟には出て参りませんし、即座に良否の判断ができません。それよりも、疑問詞と結びつけた方が、感覚的に、捉えやすく、「九九」のように訓練しますと、瞬時に出てくるのではないでしょうか。
例えば、こんな間違いをするかどうか分かりませんが、「行く」や「帰る」などには「を」は、通常付きません。(文学的表現には起こるかもしれませんが、「取敢えず幼児の会話」には、必要ありません。)
もっといろいろ観察して、解決法を探し提案したいと考えます。
(追記)
訓練用とテスト用及び初学者とそれ以外と言うように区分けして、「Quizlet」に提案するようにいたしました。
https://cms.e.jimdo.com/app/sdd99da199a650a47/p5d499e6f2bdc5761?safemode=0&cmsEdit=1
訓練用 助詞 particle training 1 https://quizlet.com/class/7634058/
助詞 particle training 2 https://quizlet.com/class/7634055/
テスト用 助詞 particle drill 1 https://quizlet.com/class/7631890/
助詞 particle drill 2 https://quizlet.com/class/7639105/