その142 漢字トレーニング
初級が終わったら始めよう「にほんご漢字トレーニング」(N3,N2受験レベル)という参考書を見つけました。日本語だけでなく、英語、韓国語、ポルトガル語の訳文が付いています。
日本人の大人ににとりまして、余りにも慣れ切っていますので、つい、つい見過ごしてしまいそうな記述が有ります。
手書きの文字と印刷された文字では、少しずつ形が違うことです。
フォントが違えば、更にその違いが増えてしまいます。日本人の大人には、言われてみればそうですが、たとえそうであっても、同じものの変形したものと容易に捉えることが出来ますが、初学者には、難しいでしょうね。
いちいち教えるのは大変ですが、中上級になれば、こういうことが有りますよと伝えて置けば、気が付いてくれるのではないかと、勝手に推測いたします。今後は、アナウンスだけはしておきたいと考えます。
漢字をきれいに書く方法
漢字をきれいに書くポイントという教え方をしておられますが、実際には、そう言った区別が有りますよと言う教え方の方が良いのではないかと考えますが・・・。
①「点」には、「たて」、「斜め」が有ります。
②棒(たて、よこ)は、真っ直ぐでとめる、
③真っすぐではねる場合が有ります。更に、
④曲がった棒が、はねる場合も有ります。
⑤折れる線、
⑥はらう線(これはちょっと表現しにくい言葉ですね)
またきれいに書く方法として、筆順を述べられていますが、筆順につきましては、私は、能率よく書くために、古くからの試行錯誤の上に成り立ったものと考えたいとのです。例えば、草書は、能率よく一筆書きで書いたものでしょう。そして、筆順が分からないと解読できないと考えます。綺麗かどうかは二次的な話ではないかと考えます。
そして、筆順につきましては、今まで、
①「左から右」、
②「上から下」の一点張りでしたが、それでは不足ですね。
③真ん中の線から書く漢字(小、水、・・・)、
④真ん中の線を最後に書く漢字(中、車、・・・)、
⑤中を書いてから外を書く漢字(込、画、・・・)、
⑥外を書いてから中を書く漢字(同、国、・・)等々。
言われてみればその通りで、見過ごしていました。
漢字を構成するコンポネントが同じなら、読み方を類推できますという指摘が有りますが、その通りで、漢字の作られ方から考えますと、偏と旁で構成されている漢字は、偏はカテゴリーを表し、旁は、音を表していますから、そのまま適用できます。
漢字と漢字がくっついた場合(≒熟語)、と読み方が変わるルールが有ります。
これは、例外も有りますので、新たに生まれた言葉として、法則を覚えるより、ワンバイワンで、ひとつづつ覚えた方が、本当は、良いかも知れません。(一度どこかにアップロードしたと思いますが、見つかりませんので、もう一度、記録いたします。)
①後ろの漢字の発音が、濁音に変わる。(後ろの漢字の先頭の読みが、か行、さ行、た行の場合⇒それらが、が行、ざ行、だ行。灰皿、本棚)
②後ろの漢字の発音が、半濁音に変わる。(後ろの漢字の先頭の読みが、は行で、前の漢字の末尾の読みが、「っ」や「ん」の場合⇒後ろの漢字の先頭の読みが、ぱ行になる。文法、新品)
③前の漢字の末尾の読みが、促音になる。(後ろの漢字の先頭の読みが、か行、さ行、た行で、前の漢字の末尾の読みが、「く」「ち」「つ」の場合⇒前の漢字の末尾、「く」「ち」「つ」が消滅し、その読みが促音になる。学校、出席、)
④前の漢字の末尾の読みが、促音になり、後ろの漢字の発音が、半濁音に変わる。(後ろの漢字の先頭の読みが、は行で、前の漢字の末尾の読みが、「く」「ち」「つ」の場合⇒前の漢字の末尾「く」「ち」「つ」が消滅し、その読みが促音になり、後ろの漢字の先頭の読みが、ぱ行になる。一杯、出発)
⑤例外がある。両手、食費。
その他、熟語で漢字を覚える方法、同音異義語の説明が有りますが、既に何回か述べていますので、省略いたします