草津南のねじりまんぽ・狼川トンネルを見てきました。(2022.05.14)
このねじりまんぽは、次の特徴をもつ特異な存在です。
① このトンネル(鉄道用)は狼川(天井川)の下を潜っている
② 中間部は普通の平行積みで、両端だけがねじれている
③ 狼川とトンネルの交差角がかなり斜めなのに、中間部は普通の煉瓦積み
④ 坑口(坑門、ポータル)の装飾が、数少ない本格的で立派なものである
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/e5/72fe644b249fe06df9b9dc3d0c5c29d0.jpg)
狼川の対面(南西側)にも坑口が見えるそうですが、民家の裏庭なので
遠慮しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/c4/c6654318ff428a8ecfd0af3640e00b48.png)
交差角(斜架角)をGoogle Map をもとに計ったら左約51°でした。
斜架角の方向角度は記載なし(「ねじりまんぽ」の諸元 小野田滋他より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/ed/ae303847fb71d49a236cf7e57078fa99.jpg)
左トンネルの上は狼川、正面は東海道本線、現在の姿は高さ的に三重構造
のはずですが、トンネル中央部は埋戻されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/f0/f69b0fd22d04a312d245c5c764535a95.jpg)
見えているトンネルは南側下り(京都行き)、上り線は現在の新線下に埋没
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/b4/91f5979c3585e42148a7935e590b839d.jpg)
要石と上の帯石、付け柱(ピラスター)も備えて本格的
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/31/cd18e2bff43b11cc15c092a7a33c83aa.jpg)
土砂に埋まって、かろうじて残っている坑口のアーチ部
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/7f/1887cb683aa500f1ca92f4c66818d0d5.jpg)
奥は平行、坑口はねじれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/bc/436c33536e6c6a27d85b79fcbbb070e0.jpg)
坑口に向かって左側、垂直壁の水平線とアーチ末端との起拱角を確認できます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/aa/bf2f56c8c46e4d396222db3bd178a1d5.jpg)
向かって右側、ねじりは少なく平行に近いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/0a/03081efd36c8985047a6c5cbeef0ce08.jpg)
車道の擁壁に上がって眺めると、ちょうど電車が通過して行きました。
トンネルの上端と鉄道レールとの間隔は、狼川が流れるスペースはなさそう。
複々線化工事の折、狼川を掘り下げトンネルを埋め戻したのでは……
などと想像しながら現場を後にしました。
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