hiyamizu's blog

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武蔵野市のムーバス

2008年12月14日 | その他
もの心ついてから住んだ家、6軒全部、鉄道の駅から10分程度で歩ける距離にあった。バスは時間が不規則で嫌いだ。多少家が狭くなっても駅から歩けるところを選んできた。

11月に引越したマンションは駅までバスで10分以上かかる。通勤しなくなると、朝早く駅に行かなくてはならないことは少なくなる。たまに駅前まで出る用事があっても、雨が降っていれば、翌日に延ばすことが多い。毎日でなく、きっちり決められた時刻もなければ、バスも苦にならない。
引越から1ヶ月たち、駅前に出かけるときは快適にムーバスを利用している。


ムーバス(Moo-Bus/MOVE US)は、一般バスルートから遠い地域を巡る小さなバスで、100円と安い。東京都武蔵野市が運営するコミュニティバスだ。



1995年当初は吉祥寺駅北口を起点に駅の東側を周回するコースのみで運行されていたが、後に北西ルートも運行を開始し、現在ではさらに三鷹駅、武蔵境駅を起点とする7ルート・9コースに拡大されている。

武蔵野市は計画当初、バス会社3社に運営委託を打診したが、関東バスだけが、赤字の全額補填を条件に引き受けた。当初は計算通りの赤字だったが、乗客は増え続け、2000年度には遂に黒字に転じた。現在も黒字だという。自治体事業で珍しい話だ。

ムーバス車両は住宅街の6m未満の狭い道を走行するため、全幅約2m、全長約7m、全高約3m、乗車定員約30名の日野自動車製小型ディーゼルバスを使用。



バスの乗降口には地上高15cmの電動補助ステップがあるバスも数台導入済みだ。



以下、同様のバス、オーストラリアのCAT( Central Area Transit)バスと比べてみる。

長らく更新していない私のホームページ「ロングステイのための パース事始」の「交通」 「CATバス」 参照


CATバスは、パースの中心地域内、つまり大通りを循環運行する。

パース駅から赤、黄、青色で区別される3ルートある。

車両はムーバスより一回り大きい。



席はすべて前方を向いており、横向きの席はない。また、もともと床が低くなっているが、歩くのが不自由なお年寄りや車椅子の人が乗り降りする時は、運転手がさらに車体ごと車を傾け、段差を少なくする。社内にベビーカーや、車椅子用のスペースもある。
CATにはけっこう車椅子の人が乗ってくるが、ムーバスでは車椅子の人を見たことがない。



バス停には、次のバスが来るまでの時間(分)が表示され、ボタンを押せば、残念ながら英語だが、音声で時間を教えてくれる。もちろん、オーストラリアのことだから、ときどき無表示になったり、常時18分と表示されたりする。



祝日は運休する。土日は本数が少なくなる上、終了時間になるとルートの途中でもそこで止まり、乗客は降ろされるらしい。

オーストラリアではシステムで出来る限りのサービスはするが、乗務員の労働強化になることは絶対にしないという考え方なのだろう。

利用する人も違う。CATでは、大部分の人が「Thank you!」と運転手さんに言ってCATを降りる。ムーバスでは「ありがとう」と言って降りる人はほんのたまたまいるだけだ。奥さんは乗るときに「お願いします」と言うようだが、降車口から運転手さんに大きな声で「ありがとう!」と言うのは恥ずかしい。

そして、なにより違うのは、料金。ムーバスも一般バスが210円のところ100円(回数券買えば91円)で安いのだが、CATは無料だ。
オーストラリアは、税金は高いが、高度な医療を除き、また長い期間待たされることをいとわなければ、医療費は無料で、老後の施設なども心配ない。金持ちだけが高い金を払い、高度な医療を受け、優雅な老後を過ごす。この考え方は合理的だと思う。

ムーバスを便利に使わせてもらっているが、ぜいたく言えば、無料にならないだろうか。武蔵野市も大企業があるためか、財政は豊かそうだが、それでもムーバスを無料にするという考え方はそもそもないのだろう。

ちなみに、今月の市報によれば、職員平均給与(給料+手当)が年739万円。例えば、清掃職員や、学校給食員は、民間の2倍の860万円をもらっている。
さもしいようだが、出所が税金であることを考えれば、同じような仕事していて2倍はないだろう。米国なら抗議殺到だ。

ムーバスの便利さを書くつもりが、市報を見たために話が混乱してしまった。


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