hiyamizu's blog

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1食を2人で分けるTFTをご存知?

2009年03月26日 | 世の動向

TFTを私は知りませんでしたが、調べてみると、以下のようになるほどと納得できる運動です。

Table For Two(TFT)は、開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病に同時に取り組む、日本発の社会貢献運動です。

世界の67億人のうち、10億人が飢えに喘ぐ一方で、10億人が肥満など食に起因する生活習慣病で苦しんでいます。この問題への取り組むため2007年秋、NPO法人 TABLE FOR TWO が設立されました。


TABLE FOR TWOとは、先進国の食卓(Table)に出される健康的な食事が、開発途上国の食卓(Table)の学校給食に生まれ変わることを意味します。つまり、TABLE FOR TWOでは、参加者が開発途上国のもう一人と一緒に食事していることになります。
対象となる定食や食品をご購入いただくと、1食につき20円の寄付金が、TABLE FOR TWOを通じて開発途上国の子どもの学校給食になります。
20円というのは、開発途上国の給食1食分の金額です。つまり、先進国で1食とるごとに開発途上国に1食が贈られるという仕組みです。


これまでに集まった寄付は、2009年1月30日現在、646,387食で、約3,000人の子どもの1年分の学校給食になるそうです。また、2008年末までの約1年間で、TABLE FOR TWOプログラムへの参加企業・団体数は100を突破しました。

この運動に協力している企業名はNPOのホームページに掲載されていますが、会社として寄付していたり、社内食堂で協力している企業が多いようです。一般の人が入れるレストランなどで、TFTに協力している店はどのように見つければよいのかはわかりません。



以下、急に、生硬な話を始めます。嫌いな方は読み飛ばしてください。

「世界大不況に陥った原因は強欲資本主義だ」などという声も聞こえますが、原因はシステムを監視する機構の不備だと私は思っています。市場主義の流れは変えるべきではないでしょう。ただし、セイフティネットをしっかり張った上での無差別競争市場とする前提ですが。

TFTのほかに、フェアートレードという運動があります。フェアートレードとは、発展途上国の原料や製品を生産が継続可能な価格で購入し、同時に、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動です。要するに、持続生産可能なように買い叩かないということです。

このTFTや、フェアートレードのように善意から出発して、競争至上主義の資本主義を多少なりとも修正し、長期維持可能なものとしようとする運動は成功する可能性があるのでしょうか。

問題は、運動がある程度普及した後に、人々の善意にすがることなく、市場システムの中にしっかり組み込まれるかどうかでしょう。
当初は多少高くてもエコだからという理由だけで、意識の高い人や、新しもの好きでおっちょこちょいな私のような人にだけ売れていたが、マスコミによる地球温暖化危機の誇大宣伝や、長期的エネルギー確保を憂えるエコロジー意識の普及、そして技術革新により、今やエコが商品価値のひとつとして売り物になるようになってきました。

TFTやフェアートレードは、短期的な需要と供給の関係で価格が決まるという資本主義の原理を修正するものだけに、長期的な視点をどれだけ市場価格決定に反映させられるかで決まるでしょう。エコのような商品価値を獲得できるようになるには、理念の浸透、システムの普及などまだまだの段階と思えます。当面は、善意にすがるほかないのでしょう。





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