hiyamizu's blog

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黒川伊保子『定年夫婦のトリセツ』を読む

2020年02月02日 | 読書2

 

黒川伊保子著『定年夫婦のトリセツ』(SB新書473、2019年4月15日SBクリエイティブ発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

永遠の夫婦の命題に脳科学が答えをくれる

夫はなぜ朝食を食べながら「今日の昼メシなに?」と聞いて妻をイライラさせるのか?

妻はなぜ「どこに行くんだ?」「何をするんだ?」「何時に帰るんだ?」と聞くとキレるのか?

定年前は我慢できたあんなこと、こんなことも、24時間一緒に過ごすとイライラが止まらない。

その原因は「脳」にある。定年が見えたら読んでおきたい夫婦のための夫婦のトリセツ。

 

夫はなにより共感力を身につけよ

「なんだか腰が痛くて」には、まず「腰か、それは辛いなぁ」と応える。「医者に行ったのか」は否。

男は正義の味方で、妻がちょっとしたことで間違っていると、正して白黒つけたがる。間違っていることをわざわざ妻に伝えるメリットがあるだろうか?

 

買物袋を両手に下げた妻が玄関に戻ってきたら、夫は「500m下げて歩いて来たんだから、あと3m運んであげても意味ない」と考えては否。女はこの3mで絶望する。

 

男は家事の大部分である細かな作業のマルチタスクが苦手。あらかじめ作業の流れと手順を脳に描いて集中して作業する家具の組立などは得意。

 

夫は朝食を食べながら「今日の昼メシなに?」と聞く。これは男性脳がゴール指向でゴールから前倒しして計画を立てるから。女性は臨機応変に段取りする能力が高いのであらかじめ計画など立てない。

 

武骨で、気が利かず、優しいひとことも言えない。威張り屋で、余計な正論を振りかざしてくる。無関心のくせに、文句だけは言う。そんなふうに見える男性脳だが、彼らなりに繊細で優しいのである。

 

 

目次

はじめに 夫婦のツケは定年後に払うことになる
第1章 夫婦はなぜムカつきあうのか ~夫源病、妻源病の正体
第2章 定年夫婦のための「準備」と「心構え」 ~定年までに準備するもの・こと・心構え
第3章 「夫の禁則」7ヵ条 ~これからの30年をダイヤモンドにする方法
第4章 「妻の禁則」7ヵ条 ~これまでの30年をダイヤモンドにする方法
おわりに

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:お好みで)(最大は五つ星)

 

書いてあることにとくに異論はないのだが、同様の本が4冊目となるとさすがに飽きが来る。「なら何故読むのか?」「読まされているからです!」

この著者のこの種のものを初めて読む人には会話の具体例が多く、「そうそう」と共感を呼ぶかも。

 

数書くうちに、男性に味方する記述が増えてきたのは喜ばしい。

 

男性脳、女性脳の話は本当かな?そんな単純なものではないのでは?と思う。しかし、この部分は後付けと無視して読めば支障ない。

著者の家族が理想的に書いているのも気味悪いが、のろけと思って読み飛ばせばよい。

 

 

黒川伊保子(くろかわ・いほこ) 
1959年長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家。

奈良女子大学理学部物理学科卒業。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリにて、人工知能(AI)の研究開発に従事。

2003年(株)感性リサーチを設立、同社代表取締役に就任。

著書『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』  、『恋愛脳』、『夫婦脳』、『家族脳』、『日本語はなぜ美しいのか』、『「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 』、『キレる女 懲りない男――男と女の脳科学』、『英雄の書』、『女の機嫌の直し方』、『妻のトリセツ』、『夫のトリセツ』、本書『定年夫婦のトリセツ』など。

コメント
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