hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

一欅庵(いっきょあん)

2016年11月25日 | 行楽

 

 

西荻の一欅庵(いっきょあん)で8名の若手落語家の話芸を古民家で聴く「古典廻し」を聞きに行った。

 

落語については、前日のこのブログ「一欅庵での落語」。

 

今回は、落語の後の建物見学会のご報告。

 

一欅庵(いっきょあん)は杉並区西荻にある昭和8年に宮大工によって建てられた二階建ての洋館付の和風住宅で、登録有形文化財になっている。

門のそばに大きな欅の樹がある。「欅」という字はケヤキと読む。と偉そうに言っても、若者は読める。ナチスの制服で世界的に有名になった「欅坂46」で常識になっているのだ。落葉高木で巨木になる。

 

一欅庵の落書き(公式ブログ)  

「アトカル」での一欅庵の紹介 

 

明るいときの門からの眺め。

ここが落語が行われた客間。

庭は昔は隣の家まであったそうだ。

床の間と書棚?

床の間の横の欄間も凝っている。

床の間の柱も今ではとくに高価な木材だそうだ。かって私が住んでいた家にもあったと思うが。

欄間も手が込んでいる。

廊下のガラス戸の上の柱は奥まで一本。

字がはげ落ちた額もなにか趣があると思ってしまう。

天井板も今では手に入らないものらしい。

 


隣には暖炉のある洋間があり、当日の控室になっていた。


 

二階から見た庭

ここにも立派な和室があり、

床の間の梁?はまだら模様の竹で、

書斎のガラスは模様入り。他の部屋のガラスも手延べの板ガラスで表面がデコデコしており、向こう側の景色が少し歪んで見える。そういえば、私の子供の頃、ガラスを通してみる景色は歪んでいた。(下注)

 


一階の元離れだった和室は奥様のための部屋で、すべてが優しく、小作りで、心地よい。

 


元の部屋に戻ると日はとっぷり暮れていた。


玄関には小石を埋め込んだたたきが。


門柱には一欅庵の表札。


振り返ればシルエットになった古民家がくっきり。

 

注)

現在の板ガラスはフロート方式で作られる。錫を溶かすと真っ平に広がる。その上に錫より比重の軽い溶融ガラスを流すと、上下とも真っ平な板ガラスができる。明治から大正期のガラスは手延べ板ガラスで、微妙に表面が波打っていて、デコデコしており、向こう側の景色が少し歪んで見える。

この手延べガラスは日本ではもう製造していないため、古い建物の補修ができない。値段が高価な輸入品はあるが、厚さ3mm固定だ。特殊な透明な塗料をガラスの表面にコーティングし、ガラスに擬似的に揺らぎを入れた「昭和レトロ風ガラス」が販売されている。

コメント
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