hiyamizu's blog

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口の健康

2009年03月15日 | 雑学
武蔵野市のテンミリオンハウス「くるみの木」で、「生活習慣病と口の健康について」と題する講演をきいた。講師は、武蔵野市の健康づくり支援センター人材バンク歯科衛生士の方だ。といっても、出席は10名たらずで、実演を伴う気楽な集まりだ。

講師の人のお話につづき、歯磨きの実習や、お口の体操(口の周りの運動や、発声練習の歌)をして、楽しく、有意義な2時間だった。



以下の講義メモは、私の走り書きに基づくので、誤解も多くあるだろう、文責は私にある。



口の中の衛生

口の中には約500種類の細菌がいると推定されていて、年寄りに多い誤嚥(ごえん)性肺炎の原因になる。歯の根元の歯周ポケットには手のひらサイズに広がるくらいの細菌がいる。

日本人は口の中のケアが下手で、昔よりよくはなっているがまだ欧米人に比べ、歯を失う人が多い。歯を失う原因は、虫歯44%、歯周病42%、矯正など14%。

磨き残した食べかすを栄養分として増えた細菌の固まりがプラーク(歯垢)だ。これが唾液中のカルシウムと混ざり歯石になる。歯石は細菌の絶好の住処で、歯ブラシでは取り除けない。少なくとも年一回の歯科検診、歯石除去が必要だ。
歯垢や歯石がたまると、歯と歯ぐきの間から菌が侵入し、歯肉に炎症をひき起こし(歯肉炎)、さらに、歯肉の中にある歯槽骨を溶かすと歯周病になる。
糖尿病で歯周病になることもある。

虫歯菌(ストレプトコッカスミュータンスレンサ球菌)が食べかすの中の砂糖を栄養にしながら、歯の表面にネバネバした物質をつくり、そこにさまざまな細菌が集まり、増殖し、プラークとなる。細菌は糖分から酸を作り、歯の表面のエナメル質を溶かしていき、やがて虫歯となる。

食事すると、唾液により口の中が酸性になるが、しばらくすると、虫歯になりにくいアルカリ性になる。しかし、食間におやつを食べたり、飴をなめると、再び酸性になってしまう。のど飴を舐め続ける人がいるが、ノンシュガーか、せめてキシリトール入りにしたい。

歯磨き

歯磨き粉を付けずに歯ブラシで磨く。磨き方は歯茎と歯の境目に歯ブラシを45度に軽く押し付けて左右にゆする。歯ブラシは指3本ほどで軽く持つ。プラーク(歯垢)除去と、歯茎(はぐき)のマッサージが目的だ。
その後、口の中をさっぱりさせるために歯磨き粉を1cmほどつけて磨いてもよい。
前歯の裏側、舌側は、ブラシを縦にあてて、上下に細かく振動させる。奥歯もブラシを加圧、振動させる。

歯ブラシは毛の部分が小さく、柔らかい毛のものが良い。はずした入れ歯を磨くのは固めのブラシが良い。
歯間や奥歯は十分磨けず歯垢が残るので、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを使う。また、舌も歯ブラシでよいから、軽く奥から手前に磨く。

うがい

寝ている間は唾液がでないので、口の中は細菌でいっぱいになる。これをきれいにするためとくに朝一番でうがい(ブクブクうがい)をすると良い。
外出先など歯磨きできないときにも代わりにうがいはしたい。

咀嚼(そしゃく)

食べ物を良く噛むことが大切だ。噛むことで唾液が出て、消化を助け、口の中を清潔にする。さらに、咀嚼に必要な、唇、舌、ほほ、歯を鍛えることができる。
飲み込むまでに最低30回は噛みたい。

物を飲み込むとき喉頭をふさいで気管に入ることを防ぐ、切替スイッチにあたる喉頭蓋(こうとうがい)という器官がある。舌はこの喉頭蓋とつながっており、舌の力を鍛えることは誤嚥を防ぐためにも重要だ。






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