信長「おう、ははじゃ、はは。はっはは」
ほれ、丸。と私に子を押し付け、
帰蝶「ちょ…ッと、殿、この子はッ」
どこの馬の骨の子か、母は誰かと、
素性を問い質そうと声を荒げたら、
丸「は…はは…」
がく…と、
母じゃ…ない…と、
「う…う、う…うぅ」
栗色の瞳が一層艶やかになり、
丸の口がへの字に大きく歪み、
今にも泣き出しそうになった。
これは、マズいッと、
ぐいと、
もう片方の胸を出し、
帰蝶「そなたも、吸うか?」
手を伸ばし、丸の腕を取って、
右胸に丸の小さい頭を寄せた。
丸は母の膨らみに恐る恐る手を伸ばし、
その小さな手々で母の感触を確かめた。
丸「はは…」
私の乳房を口に含み、吸い始めた。
兄弟同じ母の味を飲ませていたら、
帰蝶「あ…」
くる…、殿は退散。
我が天主は情に厚く、まさか…と思った。
だから、深く追及せず、子を引き取った。
これこそが天主から頂いた、恩寵と考え、
“私を、母にして下さいませ”
天主のご意向により、丸の養母となった。
ほれ、丸。と私に子を押し付け、
帰蝶「ちょ…ッと、殿、この子はッ」
どこの馬の骨の子か、母は誰かと、
素性を問い質そうと声を荒げたら、
丸「は…はは…」
がく…と、
母じゃ…ない…と、
「う…う、う…うぅ」
栗色の瞳が一層艶やかになり、
丸の口がへの字に大きく歪み、
今にも泣き出しそうになった。
これは、マズいッと、
ぐいと、
もう片方の胸を出し、
帰蝶「そなたも、吸うか?」
手を伸ばし、丸の腕を取って、
右胸に丸の小さい頭を寄せた。
丸は母の膨らみに恐る恐る手を伸ばし、
その小さな手々で母の感触を確かめた。
丸「はは…」
私の乳房を口に含み、吸い始めた。
兄弟同じ母の味を飲ませていたら、
帰蝶「あ…」
くる…、殿は退散。
我が天主は情に厚く、まさか…と思った。
だから、深く追及せず、子を引き取った。
これこそが天主から頂いた、恩寵と考え、
“私を、母にして下さいませ”
天主のご意向により、丸の養母となった。