帰蝶「追い返せ。気分が優れ…ぬ?」って、もう入って来ておるではないかッ。
「ななななな…な、何たる恰好ッ」
南蛮かぶれの野蛮人のうわさは、事実であったぁ~。
あわわわ…怖くて、ここここ声が出ぬ。しかも、私、生理で動けぬッ!
たたたた助けてぇ…。そばに控える女中たちに、
信長「皆、下がれ」
帰蝶「ささ…」下げてどうする?ししししかも、わが身安泰を図り、素直に下がる女中たち。
信長の一言に蜘蛛の子散らすが如く、女中たち一斉退去。タン…襖を閉めて、雲隠れ。
どどどど度胸のある女中が傍に控えても良かろうがッ!しかし、姫を守る女中はいなかった。
バカもんッ。わわわ、私とややや野蛮人を、二人っきりにするなんてーッ!!
ヤツは、ひらり…と、西洋の赤い衣をひるがえし、
信長「昨夜は、すまなかった」
左足を一歩下げ、左手を後ろに、右手を胸に当てて、
帰蝶「え?」
私に、頭を下げた。
なんと優雅…その身のこなしがまるで風の様、
野蛮人とは、斯様に美しいものなのか?
私は信長の振る舞いに、目を奪われた。
信長「西洋では、斯様にして立礼する」
帰蝶「はぁ…。して、その羽織は?」美しく赤い羽織の裏地は総刺繍が施されていた。
信長「Manta」
帰蝶「マント?」
信長「合羽(外套)だ、合羽」ニッと笑った信長が、いたずらっ子のように可愛く見えた。
西洋かぶれがッ。ただ南蛮衣装を見せびらかしたいだけか?
帰蝶「男が、女に頭を下げるなど恥ずかしくないのですか?」
信長「これも、西洋の習い」
す…と、
私の前に、手を差し伸べた。その掌は、
帰蝶「ひッ」剣ダコは潰れ、皮が赤く盛り上がっていた。
「そそそそ、それ以上、近寄るでないッ!」父から譲られた懐剣を握りしめた。
「ななななな…な、何たる恰好ッ」
南蛮かぶれの野蛮人のうわさは、事実であったぁ~。
あわわわ…怖くて、ここここ声が出ぬ。しかも、私、生理で動けぬッ!
たたたた助けてぇ…。そばに控える女中たちに、
信長「皆、下がれ」
帰蝶「ささ…」下げてどうする?ししししかも、わが身安泰を図り、素直に下がる女中たち。
信長の一言に蜘蛛の子散らすが如く、女中たち一斉退去。タン…襖を閉めて、雲隠れ。
どどどど度胸のある女中が傍に控えても良かろうがッ!しかし、姫を守る女中はいなかった。
バカもんッ。わわわ、私とややや野蛮人を、二人っきりにするなんてーッ!!
ヤツは、ひらり…と、西洋の赤い衣をひるがえし、
信長「昨夜は、すまなかった」
左足を一歩下げ、左手を後ろに、右手を胸に当てて、
帰蝶「え?」
私に、頭を下げた。
なんと優雅…その身のこなしがまるで風の様、
野蛮人とは、斯様に美しいものなのか?
私は信長の振る舞いに、目を奪われた。
信長「西洋では、斯様にして立礼する」
帰蝶「はぁ…。して、その羽織は?」美しく赤い羽織の裏地は総刺繍が施されていた。
信長「Manta」
帰蝶「マント?」
信長「合羽(外套)だ、合羽」ニッと笑った信長が、いたずらっ子のように可愛く見えた。
西洋かぶれがッ。ただ南蛮衣装を見せびらかしたいだけか?
帰蝶「男が、女に頭を下げるなど恥ずかしくないのですか?」
信長「これも、西洋の習い」
す…と、
私の前に、手を差し伸べた。その掌は、
帰蝶「ひッ」剣ダコは潰れ、皮が赤く盛り上がっていた。
「そそそそ、それ以上、近寄るでないッ!」父から譲られた懐剣を握りしめた。