ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

息吹は魂

2010-11-17 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
鳥海山上空で、奇妙な鬼さんが旋回中。
鬼の数え方が一匹 二匹でいいのか分からないが、一角鬼が赤青二匹いた。
河合「な、なんだ、あれ?」妖怪か?初めて見たぞ。
義経「…式神(しきがみ)…?」
河合「敷き紙?」
義経「…漢字が違う。が、似たようなもんか…」紙で作るし…。
大祓いの6月、ある神社で人形(ひとがた)を象った紙にフッと息を吹き掛け、その人の神霊(魂)が入れて御祓いするって聞いたことないか?
紙に人の役(厄)を移して依り代…ま、身代わりってやつを作るって役流し厄払いだ。
ほら、平安時代「流し雛」って風習があったろ。
3月3日雛祭りに雛人形に息を吹き掛け川に流す。人形に役を降ろし身代わりを作って子供の厄災を流し、子の成長を願うって無病息災の祈祷で役は厄の意味に変化したが雛人形(依り代)の起源だ。
この時代、薬なんて高価なものは普及しておらず、予防接種ワクチンなどある時代ではなく、子供の病を治す術は両親の祈り、神仏への祈祷くらいだった。免疫力のない子は大人になる前に亡くなることが多く、我が子がただ健康で長く生きていられるだけでも…とただ、ただ切に願って作られた親が子を思う風習なんだ。
河合「江戸でいう飾り雛だな」流すちゃもったねぇから豪華絢爛な雛人形にして飾ってる。
義経「そう。流す飾るで風習は変ったが意味は同じ」
式神の式は『降ろす』という意味がある。
例えば、神事を舞う神楽巫女は直接“自分の体”を依り代にして神を降ろし、神意を伝える。そん時、表情人相が変化して、声が超音波みたいに変に聞こえるのは憑依しているからだろ。
簡単に言えば…神さんに憑依されてるんだ。あぁあ、乗り移られちゃったって思ってよ。
義経「ま、それは冗談だが、ただ…」
河合「ただ…?」
義経「噂じゃ…人形は吹き掛ける息によって、善にも悪にも成り得る。息吹は魂…」
式神は息を吹きかけた主 マスター(主人)に忠実で、全身全霊でマスターを守護するらしい。
善なる心で息を吹きかければ善鬼(ぜんき)となり、邪な心で息を吹きかければ邪鬼(ごき)となる。普通は善鬼(ぜんき)と邪鬼(ごき)のどちらかを手玉に取るっていう…が、
河合「いや、待てよ。普通の人は鬼を手玉に取らねって」普通じゃない人がいるんだろ?


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