ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~殿の狙い通り~

2013-10-25 | 散華の如く~天下出世の蝶~
傳兵衛「御屋形様がお待ちです」早う早う、
急かされるまま、頂上に続く山道を歩いた。
山頂に続く道には灯篭が立ち並び、まるで、
帰蝶「…参道のようじゃな」
しかも、通りすがりの女たちが、
私に手を合わせて、拝み始めた。
「え?、と。あの…」
女たちに話し掛けようとしたら、
「義姉さん」と声を掛けられた。
声の主は殿の乳兄弟。乳母の乳をめぐって争奪戦を繰り広げたという…、
帰蝶「信輝。そなたまでが、わざ、わざ、迎えに来るとは…気味が悪い」
池田「それは、ないでしょ?」
1563年、殿が築いた初めての城…小牧山城は、
帰蝶「えらく早く築いたな…兄が病と聞いて、殿が急かしたか?」
兄の腹心である長井討伐と、美濃制圧のため、
金華山を視界に捉えた小牧山頂に城を構えた。…はずが、
「なぜ、女子ばかりがいる?」
通り過ぎるのは、女ばかり。
しかも、
明らかに、私を拝んでいる。
池田「それは…、そうでしょ?」
織田の妻なら、当然とでも言いたいのか?
信輝は弟分と、小さく小さく笑っていた。
帰蝶「まぁ仲が良うなって」
利治に美濃偵察に行かせて、後から信輝と合流。
その後二人で敵情視察に、敵城こっそり見学か。
「殿の狙い通りじゃな」
利治の教育を信輝が行い、信輝に叩き込まれた知識を今度は傳兵衛に引き継がせる。
年長が年下の面倒を見て、教育する事で自ずと縦の繋がりは濃く、結束も強くなる。
一人一教育。これが、殿の、特に、特に、力を入れていた教育体制の一つでもある。


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