ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

遊女の傷痕

2012-01-17 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
羽目外した酔っ払いを、
斯波「おい、大丈夫か?」介抱して、
愛(めぐ)「ぐぇ…吐、き…そ」
斯波「たくっ」背中をさすってやって、
愛「かんざし…、ありが…と」って、斯波さんの方を向いたら、満天の銀星がキラキラ煌いて、まるで、斯波さんがくれたかんざしみたいで「きれ…」だっ…た。カク…と、
斯波「おいッ」…寝ちまった?
そこへ、すみか「あの…」お碗に水を汲んで持って来たが、
斯波「無駄足だったな」すみかから碗を引っ手繰り、一気に飲み干し「ん…」と碗を返した。
「お前も寝ろ。明日、送ってく」
すみか「…戻りたくありません」
斯波「あん?」
すみか「私、汚いですか?」空になったお碗を見つめて「…そんなに醜いですか?」
斯波「何か…」折檻の痕…「言われたのか?」
すみか「…消えないんです」12で遊郭に売られ、斯波さんに出してもらった。でも…、
「どんなに時間が経っても、毎日、洗っても…消えない…んです」
遊女…だったらしいわよ、あの子。
へぇ、可愛い顔して…やるモンだ。
姑息な手ぇ使って、誑かしたんだろ。
ち、違います。私、何もしてません。
平気でウソ付いて、おっか、泣くぞ。
「だから、末摘花(すみか)さん、逝ってしまったんですね」
斯波「ち…」
すみか「今でも聞こえるんです。離れないんです。…汚いってッ」
過去に浴びせる罵声、見下ような冷たい視線が「もう痛くないはずなのに…痛いんですッ」
斯波「…」事情も知らないヤツが、キレイな心を腐らせやがって。遊郭から出したのは、
すみか「何もしてないのに…毎日毎日、汚いって言われるんです」
いつまで、メシ食ってんだい。このッ穀潰しがッ。
グイッ、着物を引っ張って、ジュッ
あつッ、


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