地盤沈下や振動心配(中日新聞2014年3月26日付)

2014-03-28 18:38:43 | 桜ヶ丘9条の会


「地盤沈下や振動心配」 リニア工事予定地の周辺住民 

2014/3/26 紙面から

 リニア中央新幹線の建設に向けてJR東海が実施した環境影響評価(アセスメント)に関し、大村秀章知事が二十五日に同社へ提出した意見書は、春日井市の亜炭採掘跡でのトンネル工事の事故防止や、ルート近くの文化財、生態系への影響の低減などを求めた。工事予定地周辺の住民らからは「どのぐらい影響が出るのか…」と不安の声も漏れる。

 県内ルートは名古屋市と春日井市を通る二十五キロ。ルートの大半が地下四十メートルより深い大深度地下トンネルとなる。

 リニアのトンネル工事が予定されるエリアで、地下に亜炭採掘跡がある春日井市不二ガ丘の区長稲垣修さん(71)は「工事によって地盤沈下が起きないか心配です」と話す。

 稲垣さんによると、JR東海側は地元住民への説明会で、大深度地下にトンネルを掘ることは示しているが、具体的な建設計画はまだ明らかになっていない。稲垣さんは地盤沈下だけでなく、工事に伴う振動なども心配する。

 「地下のことは目に見えないから、もやもやした気持ち。工事の安全性などの情報はしっかり提供してほしい」と求めた。

 名古屋市内では名古屋城南の地下を通過する。ルート上の近くには国の名勝「名古屋城二之丸庭園」、推定樹齢六百年とされる国の天然記念物「名古屋城のカヤ」など貴重な文化財がある。

 名古屋市教委の文化財保護室は「リニアが文化財の真下を通るわけではないので、どの程度影響があるのか何とも言えない」とした上で、「地下を掘削することで、地盤が弱くなってしまったら文化財にも影響が出かねない。きちんと確認しながら事業を進めてもらいたい」と話した。

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