「おこりじぞう」の怒りをわすれるな

2013-10-26 11:36:17 | 日記
2013年10月26日の中日新聞「編集局デスク」に、「おこりじぞう」 と題する記事が載っていた。
広島や長崎に原爆を投下され、核兵器の非人道性をするどく追求した絵本の話しである。
当時の日本人には、怒りがあったが、そのうちに怒りが薄れていき、被爆者の苦しみも思いやることなく、原発神話の中に埋没して、三度目の福島原発事故を迎えた。
世界中の人々が、心配しているにも関わらず、日本はこれからも被ばくを繰り返すに違いない。
「おこりじぞう」のころの怒りが日本人から薄れているからである。

【編集局デスク】

おこりじぞう

2013年10月26日


 核兵器の非人道性と不使用を訴える共同声明に、日本が世界の百二十四カ国とともにやっと名を連ねました。唯一の戦争被爆国でありながら同様の声明を三度も見送ってきただけに、核廃絶に向けて本腰を入れる一歩にしたいものです。
 このニュースを聞いて思い出したのが、駆け出し時代に取材した絵本『おこりじぞう』(山口勇子作)の読み聞かせ会です。
 広島に落とされた原爆で体じゅうにやけどを負った女の子ひろちゃんは「わらい地蔵」の前で倒れ、「水、水」と小さな声を上げました。すると、地蔵の顔はみるみる憤怒の形相に。その目から涙がこぼれ落ち、涙のしずくを飲んだひろちゃんは動かなくなり…。
 図書館司書が感情を込めて語るストーリーを、幼い子どもたちは口を真一文字に結び、じっと聞き入っていました。
 何が正しくて、何が罪悪なのか。子どもたちでも分かる核廃絶の正当性すら、日本政府は米国の「核の傘」に遠慮し声高に訴えることができませんでした。
 共同声明への賛同をきっかけに、核軍縮に向けて主動的な役割を果たすことができれば、「おこりじぞう」の怒りも少しは和らぐのではないでしょうか。
 (名古屋本社編集局次長・岡安大助)


 なお、ユーチューブに、「おこり地蔵」の動画が投稿されている。http://www.youtube.com/watch?v=jIs2D6L9E1s

リニア問題 「住民が納得する説明を」

2013-10-25 16:51:52 | 桜ヶ丘9条の会
岐阜新聞の2013年10月19日付け「記者ノート」に記者の署名入りで、次のような記事が載った。
300名近くの住民が、10月6日桜ヶ丘ハイツの公民館で行われたJRの説明会を聞きに行っていたが、聞いていたほとんどの住民が同じように感じただろう。その記事を紹介する。
実は、沿線各地で開かれている各段階での説明会も、すべて同様のやり方で、住民に納得してもらおうという姿勢がまったく感じられない。
JRの主張を一方的に述べているだけなのである。


「住民が納得する説明を」可児支局篠原麻希
 
 JR東海が進めるリニア中央新幹線に関し、可児市で開かれた環境影響評価(アセスメント)準備書の説明会での出来事だ。
 ある男性が二つの説明をした。前者についての返答が長かったため、JR東海は後者への回答を忘れてしまった。
 そこで男性が再度、尋ねようとしたら「質問は1人1回まで」と突っぱねられてしまった。
 こんなこともあった。リニアのルートでは、国宝の志野茶わん「卯花墻(うのはながき)」が焼かれた牟田洞窯跡など、重要な古窯跡がある大萱地区に地上路線が通る。住民がその影響を懸念する質問をしても、JR東海は「ルート変更はあり得ない」と紋切り型の回答で、取りつく島もない。「諸条件を考慮してルート決定した」という理屈が、住民に果たして納得できただろうか。
「みなさんの意見を広く募る」とJR東海。ならば、もう少し住民に寄り添った対応を見せてほしい。

リニア新幹線に関する問題点・懸念

2013-10-22 08:33:37 | 桜ヶ丘9条の会
これまでに出されている、リニア新幹線に関する問題点や懸念ついて、まとめたものがヤフーの知恵袋に掲載されていたので、載せる。


《計画の進め方自体の問題》

●最初から「超伝導リニア方式による中央新幹線計画」という結論ができていて、他の案は検討されていない。
●意思決定過程が不透明。
●2011年5月に行われたパブリックコメントでは、意見総数888のうち批判が7割にも達したが、理由も説明もなく一蹴された。
●万一計画が失敗した場合の、税金投入の有無について審議されていない。
●マスコミが「夢の超特急」として問題点を扱わない。
●国交省での審議中に、審議会委員長が新聞上でリニア推進をPRしている。

《事業目的が定かでない》
●東海道新幹線の大改修時に備えてリニア新幹線が必要とされる。しかし、リニアの開業予定(東名間2027年・名阪間2045年)は大改修終了予定(2023年)より先であり、直接の関係はない。
●超伝導リニアによる時間短縮が必要だというが、広範な需要があるのか調査も行われていない。
●海外輸出のための実績作りとしても重要だとされているが、超伝導リニアに関する海外の動向についての審議がない。

《事業見通しの妥当性》
●需要予測において、競合する交通機関(北陸新幹線、LCC、新東名、長距離バス、中央本線)の動向を無視。
●東京-名古屋間を先行開業するという進め方の是非について審議せず。
●大阪開業以降は、東京~大阪の旅行者数が現在よりも2割増しになるという。一方2040年代には、現在よりも総人口は2割、労働人口は3割減少するとされる。需要予測は人口減少の影響を無視している可能性がある。
●中間駅について、沿線各地では1時間5本停車を想定して経済効果をうたっているが、JR東海は1時間1本停車の前提で計画を進めている。
●9兆300億円の建設費に金利は含まれておらず、消費税は5%の前提である。
●電力料金値上げ、工期延長による利子払いの増加などにより運賃が予定よりも値上がりする可能性がある。

《とても環境に悪い》
●環境影響評価方法書によれば、東京~大阪を移動する際の乗客1人当たりのエネルギー消費は現行新幹線N700系の約4倍。
●路線を曲げることが困難であり、保全上重要な地域や防災上危険な地域が存在しても避けられない。
●地上区間はほぼ全て巨大なフードで覆われ、景観を大きく損ねる。
●路線の8割がトンネルになるため大量の残土が発生。
●地下鉄工事とは異なり、掘削が終了するまでは特定の場所で大量の残土と騒音が発生し続ける。

《南アルプスの自然破壊》
●膨大な残土が発生するが、環境に配慮した処分方法はない。
●岩盤内の地下水流動は一度破壊すると復元は物理的に不可能。影響の予測も不可能。
●河川や温泉への影響も予測不可能。
●工事現場までの輸送路建設も大きな自然破壊。
●大型車両や重機による騒音が動物の生態に悪影響を及ぼす。
●外来動植物が搬入される。
●工事期間は10年以上と長く、雰囲気が台無しになる。

《環境影響評価がずさん》
●多岐にわたる環境対応上の問題が存在するのにも関わらず、国交省の審議会では全く審議していない。
●審議中に福島第一原発事故が発生、原発停止という事態に至ったが、これらの影響について全く考慮していない。
●南アルプス山岳部を含む240㎞の区間を1年で調査するなど、日程的にまともな調査は不可能。
●具体的な事業内容および調査箇所等が明らかにされるのは準備書段階である。これでは方法書内容に疑問があったとしても外部から意見を述べることは法律上不可能であり、環境影響評価の体をなさない。
●山梨実験線で12両での走行実験が行われるのは準備書公表後の2013年以降とされているが、これでは制度的に外部からの意見提出が不可能である。この点でも環境影響評価の体をなさない。
●東京~名古屋間の15%にあたる42.8㎞は、山梨実験線として、環境影響評価を行わずに建設された。

《安全性》
●「東海地震対策にリニアが必要」といわれるが、南アルプスは東海地震・南海トラフ巨大地震の想定震源域の北縁である。
●時速500キロから緊急停止までは6㎞の距離を移動するが、その間に障害物等に衝突したら大惨事になりかねない。
●南アルプスの隆起速度は「年間約4㎜、100年間40㎝で日本最大級」というのが地質・地形学者の共通認識であるが、JR東海は「突出した値でない」という認識であり、大きな隔たりがある。
●8割が地下であり、大地震等で一斉停止したら、一度に数千人が閉じ込められる。
●南アルプス長大トンネルの坑口となる早川や小渋川の谷は土砂災害に対して非常に脆弱である。東海地震が起きたら孤立する可能性が高く、救助も容易ではない。
●岐阜県内ではウラン鉱床が想定ルートに含まれている。
●電磁波防御のために特別な装置が必要。

リニア新幹線桜ヶ丘ルートに関する勉強会

2013-10-21 14:42:40 | 桜ヶ丘9条の会
   リニア新幹線桜ヶ丘ルートに関する勉強会

 環境影響調査結果に基づくリニア新幹線についてのJR東海の説明会が、10月6日と10日に桜ヶ丘公民館で行われました。
 
 JR東海が作成した「中央新幹線(東京都・名古屋間)環境影響評価書(岐阜県)のあらまし」と題したパンフの内容を、テープに吹き込み、そのテープを流したあと、若干の説明をし、その後、質疑応答がありましたが、質問に対する回答は、一方的なJRの主張を述べたものであり、到底住民の納得いくものではありませんでした。
 
 桜ヶ丘9条の会では、リニアについて、さまざまな疑問点があり、桜ヶ丘ハイツ住民にとって重大な問題であることから、これは、リニアについて、しっかり勉強しなければいけないのではないかと考え、2013年10月30日に急なことですが、勉強会の第一回を行うことにしました。
 
 第一回目は、桜ヶ丘4丁目在住の民法学者 古賀哲夫さん(元名古屋学院大学教授)が専門の民法上の所有者の権利について、予想される「区分地上権」によるJR東海の、所有権者に対する地上区分権設定契約の申し入れがあった場合の対処方法について、説明会を行います。

             記
 日時       2013年10月30日(午後1時~3時30分)
 
 講師       4丁目在住の 古賀哲夫さん
          「リニアの土地買収(区分地上権設定契約の申し入れ)に
           は、権利者は拒否を!」

 会場       西集会所(無料)