志方町をゆく(121) 野尻新田(4) 野尻古墳群
野尻古墳群は県道小野志方線で細工所から小野方面への野尻集落が途切れる手前にあります。
道から、比較的大きな説明板が目につきますので、すぐ探すことができます。(*野尻1号墳は説明板に向かってすぐ左です)
野尻古墳群
野尻古墳群は志方町北東端に位置し、南を城山、北を周遍寺山にはさまれた細長い谷間に築かれた群集墳です。
かつて、5基以上あったといわれていますが、現在では3其が残っています。
野尻1号墳は、墳丘の一部が削り取られていますが、全体によく残っています。
野尻1号墳
野尻1号墳は横穴式石室であり5世紀以後の古墳です。ここでは、後期古墳(6世紀)古墳としておきます。
入口が竹で覆われて場所を覆い隠していました。
やっと、竹の向こうに入り口を見つけました。竹を押し倒し、やっとのことで石室に入ることができました。
想像していたよりも立派な石室です。
野尻の古代人は農業もはじめていた
こんな立派な古墳を造ったのは、もちろん古代の野尻の支配者でしょう。
支配者は、少なくても数十戸の人々を支配していたことでしょう。
つまり、500年代の野尻は多数の人々の活躍した場所だったようです。
野尻は、周辺の山からの水が低地部に水が集まる地形です。そこに集落をつくり野尻の古代人は農業生産もしていたようです。
古代人の生活の跡は、長い時間の中で水に削られ、土砂が積もり、現在それらを知ることはできません。
*写真:野尻古墳群