OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

古典から、現代、未来へ

2014年05月16日 | ニュース・講座
「2014日本の夏じたく」はここでご紹介したとおり、関東では、今や初夏の風物詩になっているといっても過言ではない。

今回、そのイベントに「能楽らいぶ」がある。

5月23日(金)は、古典、「羽衣」…天女伝説をモチーフにしたなじみ深い物語。
5月24日(土)は、現代、「光の素足」…宮沢賢治作品を題材に、賢治の言葉をちりばめ、賢治の精神世界を能で再現。
5月25日(日)は、未来、「中尊」…800年の時を経て蘇った中尊寺の蓮と石牟礼道子の詩を題材とした新作。

今回は、解説から入るので能鑑賞に馴染んでいない方は是非である。
今回は、表情のあるやなしや、面をつけないので、言葉や普段みられない表情がみられる。
今回は、能装束でなく、紋付き袴なので、所作がよくわかる。
今回は、能装束や何やら、展示もあるので、逆に、そこもよくわかる。
今回は、新作能にも燃える中所宜夫氏、言葉にもこだわる鈴木啓吾氏の情熱が、能の素晴らしさを教えてくれる。
今回は、三日目に、面白い観点からの著作も多く話題の安田登氏も入る。

連日、1時30分開場、2時開演。約2時間で、能のことがそうとうわかるようになるプログラム。


場所 横浜・三渓園・旧燈明寺本堂

このお能を観るだけではもったいない。

「日本の夏じたく」主会場は、鶴翔閣。
横笛庵では、徳島は拝宮手漉和紙工房の中村功氏の和紙のしつらえ。
林洞庵では、ご存じ、ガラスの荒川尚也、錫の今井章仁氏、竹の吉田佳道氏の「迎花」。

能の前に、2時間は最低ほしい。
一日、三渓園もいい。


詳しくは、日本の夏じたくHP参照。

能と書は似ている。
空間を如何に支配するかだ。
右卿先生、一字書作品のはじまりは「虚」。能を観て成った作品であるという。
その的確な表現力には敬服させられる。


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