故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。
絵のタイトルは、「ぼくにちょうだい」です。
真剣そのものです。
あんねえ、一つしかないのよ。
思わず言葉にする。
そう、今日のタイトルは「あんねえ」です。
近くの自動車板金工場の会長が口をもぐもぐやっています。
想いはあるのですが、言葉が出てきません。
すかさず、隣りにいる奥様が、ああなのよこうなのよと説明されます。
旦那は、静かにうなづいています。
今日の「あんねえ」は、台所の片づけの効能です。
私は、4000円もする洗いかごを持っています。
水気のついた食器を入れると、あれ不思議、水が洗いかごの底を流れて流しに戻っていきます。
底面は、ステンレス(冷間引き抜き板の2B仕上げ)製の折板です。
少しだけ勾配が付いていて流しに落ちる部分だけ切り欠いています。
ガス台も、炊飯器の中(釜の下)もすべて真っ平です。
汚れたらすぐに拭ける代物です。掃除が簡単な道具を選びます。
使ったあとは必ず汚れを拭きとっておきます。
昨日までに台所の色んな道具と食材を整理しました。
道具も食材も、日々使うものだけと極端に少なくしました。
フロアーに出ていたものがなくなったからアプローチが直線的です。
食べた後の片づけが、楽になりました。
返す場所を迷わなくなった。返す場所が極端に少なくなったからです。
洗った食器は水が切れると同時に、換気の良い下にタオルがある収納場所に拭かずに戻します。
戸棚に入れるものだけ拭いて収納します。
元あった場所に戻すから使う時も簡単に見つかります。
早く聞きたいから、言葉の速度アップをしてほしい。
そんな時こそ、「あんねえ」と余裕をもって含むように話します。
腑に落ちる瞬間です。
あんねえと 手を添えもっと 上なのよ
2020年5月23日
絵のタイトルは、「雪道」です。
副題として、「それでも行かなくては」と書いています。
あるプロフェッショナルを讃えるために、この絵を描きました。
コロナでも危険な仕事に出かける方がいらっしゃいます。
そんな方を拍手で讃えると、英国にいる方が言っておられました。
隣地の耕作放棄地に筍が出た。
採ったが、翌朝別の場所にまた出た。最初は、山際にそして中央にと驚くばかりでした。
これまでは、筍の前後の茎を5cmほど切っていた。
試しに掘り続けると、はまってしまい結局総延長50mを掘ってしまった。
竹の地下茎は、深さ30cmと言えど、別の木の根があれば潜り60cmとなることもある。
地下茎でパイプ(煙草吸引用)を作る人もいると聞いた。
疲れてしまい、聞かなかったことにした。
早朝、二日酔いで台所に立った。
何か作ろうと思った。調味料を探すことに時間を費やすことに気づいた。
NHKで片づけの番組をやっていたのを観た。
牛乳箱の角の一つを切り、底部を斜めに切る。中側が見えるように折って、背中通しをボンドで接着する。
折り返した牛乳箱の二つをつなぎ引き出しにする。
試しに切って作ってみた。なかなか良いではないか。
今日のタイトルは、「できぬことをやる」です。
妻は、元来片づけ下手である。前へ前へと気持ちが向く人である。
私は、アライグマである。
面と向かって言うと喧嘩になり、思わぬ反撃に会うので言わないことにしている。
職人の基本は、片づけである。使ったら戻す。そう教えられてきた。
賞味期限が切れたものは捨てる。ダンボールに入っているものも捨てる。
同じ商品が3つも4つもある。それも少しずつ使っている。
中途半端に使っているものは、少ないものからすべて捨てる。
結局、はまってしまい朝食を作ることができなくなった。
妻ができないことは、私もできない。
よって、妻に文句を言うのも筋違いと考える。
これまで使っていたスペースの半分となり、棚の周りのダンボールもびんも無くなった。
使いやすいようにする。これは、なかなか難しいことと知る。
普段使う調味料だけを見えるところに出した。種類別に牛乳箱の引き出しに納める。
使用中の食材も見えるように引き出しに納める。引っ張れば奥の物が出せる。
袋や瓶に入っている未開封の物は、第一ストックヤードに入れる。
開封し、補充する物は第二ストックヤードに入れる。
二日がかりで、なんとかしてみた。
後は、妻が使いやすいように順番を入れ替えてくれればよい。
夫婦で役割分担をする。
できない事情が起き、できないまま忘れてしまう。
それが喧嘩の種になる。
やれる人がやればよい。気づいた人が直せばよい。
役割分担など、不要なのです。
プロジェクト遂行中、役割のはざまができます。
そのはざま(どちらとも言えない役務)をどのように埋めるか。
プロジェクトマネージャ―の腕の見せどころです。
一番早いのは、マネージャー自らやることと思われがちです。
役割分担に余裕を作るのが、マネージャーの仕事です。
できた余裕の時間に、誰かがやればよい。
誰も「それは、自分の仕事じゃない」とは、言いません。
ごみが見え またぐをやめて 腰を折る
2020年5月22日
竹の上に「春の雪」(タイトル)が降りました。
アパートの2階から見た風景は風情がありました。
気づかねばよかった竹の侵入です。
今日のタイトルは、「竹の害」です。
故郷(広島県の離島)では、猪が人口より多いと言われる。
美味しい筍も、猪に先を越される。
この辺りでは、明日は収穫しようと期待するとうもろこしが、早朝に何者かに盗まれる。
犯人はハクビシンである。人間の臭いがついてれば手を出さないと新聞紙を巻いたが見事に採られた。
畑にバケツ一杯のりんごの皮と芯を埋めた。コンポストに取り組む前のことである。
ある朝、獣に掘り返されていた。掘られた穴に土をかぶせてた晩にまた掘り返された。
獣は、タヌキではないかと近所の方に教えてもらった。
花豆の茎をかじられた。かわいい足跡が山の方角から続いていた。
野ウサギである。残った茎の周りに網を回したら被害は無くなった。
今は、筍堀りに精を出している。
筍は、地下茎近い部分が美味しい。
筍が美味しいねと最初は採っていた。
見栄えが悪いと林の下草を刈った。
下草を取った地面に、雑木林や畑(耕作放棄地)のあちこちに、筍が頭を出している。
長くなった筍を蹴っ飛ばす(折る)だけでは足りぬと分かり、筍を地下茎ごと採るようになった。
採った数は、すでに30本は越えた。地下茎の伸びる方向を推測して掘っている。
地下茎を一本切っても、その下にまだ地下茎が潜んでいる。東京の地下鉄のごとしである。
採ったらすぐに地域の友人に配り、4時間以内に茹で上げて都会の友人に送っている。
筍を取るだけでは足らないと、竹の成木も伐ることにした。
笹がかさばり、焼くにも捨てるのにもやっかいな代物である。
笹を落とすためになたを買った。今度は竹を8等分にする道具を買おうと思う。
柵にしたり、かごにできればと考えている。
気づけば、雑木林は竹に席巻されていた。
4時半には明るくなる。今がチャンスと、今日も筍堀りに出かけることになる。
救いは、竹の地下茎はわずか30cmの深さである。
朝露に 筍伸びる 音がする
2020年5月18日
短編小説「さなさん」の表紙です。
タイトルは、「いつしか泳げるように」です。
瀬戸内海の離れ島で、ガキ大将が隣の島を目指して一本の命の竹を引っ張って先頭を泳ぎます。
子分どもは、竹にすがりたいばかりに足をバタバタやっています。
生き方は変わらぬものである。
若い時から、汗をだす仕事を好んでやってきた。
入社面接で会った社長は、たくさんの面接に疲れたのか、靴を脱ぎ汗ばむ足を乾かしていた。
入社したら、どんな仕事がしたいですか。面接官のお決まりの質問である。
建設現場に入りたい。どんな理由でかは忘れた。
社長が起きた。目が輝き、面白いものを見る表情に変わった。
結局、その会社には入社しなかった。
営業の時、8時間かけて余市まで行った。
担当部長は、私にも会社にも興味を示さなかった。5分間のあいさつで帰路についた。
相手にも都合がある。8時間かけて、帰った。
担当部長が替わり再度訪ね、見積もりに応札した。
勝てる金額を聞き出し、協力業者に値引きを依頼した。
これ以上の交渉はしないと言う条件で再提出し、勝った。
別の会社で、これが最後の値引きですと宣言したにもかかわらず、再値引きの電話があった。
わが社の提案が優れていると評価しているのを知っていたので、
その値段では売らないと宣言した。相手が折れた。その後、詫びを入れてきた。
筍を掘っている。
林の下草が、林の奥行きを消している。下草を刈っている。
すると、筍が見つかる。
地下茎を手鋸で切っている。必ず切っている。筍を浮かして地下茎ごと掘り出す。
これ以上、竹を侵入させないためである。林の景観が損なわれるからである。
我が家の冷蔵庫は、茹で上げた筍で溢れている。
都会の友人に送ることにしている。
「体が悲鳴をあげている」と、やっと今日のタイトルです。
切った竹でやぐらを組んだ。植えたトマトの上に屋根を作る予定である。
光りを通し、雨を防ぐ。水分を抑えたトマトを作りたい。
竹で屋根を組むことをやめて、空き家の障子を利用しビニールを貼り屋根とする。
林を見ることが多くなった。さらに30本は伐りたい。
カフェの裏の畑にゴルフ練習場を作る。アプローチは、水はけをよくしたい。
剪定した枝を埋めて暗渠を作る。上に砂を敷き芝を植える。
夏には、ビアガーデンができる。
余った竹は、竹炭にしたり、山に捨てたりしよう。
剪定したヤマボウシにアブラムシは寄り付かない。
同じく剪定したベニカナメにも、庭木にもアメリカシロヒトリは巣作りをしていない。
熊野古道の前に、森の景観づくりである。鬱蒼とした森に風を通したい。
道を作る前の道は長い。
いつも、そうして生きてきた。
「体が悲鳴をあげている」ことを喜びたい。
何もせず、出来ない自分をしかるより、少しでもできたねと褒めてやりたい。
口では草も木も刈れないのです。手を動かすしかないのです。
筍は 茎ごっそりで 進路断ち
2020年5月15日
いずれにしても、「ちょっと一休み」(絵のタイトル)です。
長い人生、ちょっと休んだからって、変わんねえって。
早朝ゴルフならぬ、筍堀にいそしんだ。
昼なお暗き竹藪から陽が照る方へ竹は伸びていく。
林の下刈りを済ませて、ここにもあそこにも頭を出している。
筍堀の醍醐味は、茎の伸びていく方向を推測することにある。
地下茎ごと掘り出すか、茎よりちょっと上で採るかのどちらかである。
これ以上延ばさぬため(竹害防除)、茎は二回に分けて(完全切断)切る。
竹と竹を線で結び地下茎が伸びている。これは可愛い方で、竹藪の中では縦横無尽である。
地下鉄ならぬ二段になっているものもある。
今日のタイトルは、「最優先」です。
最優先とは、
何事よりも先に、急いで処理すべきであること。
(広辞苑より)
会社でのこと。
出張から帰ってくると、
経理部の部長は、何しろ出張精算が最優先という。
直属の部長は、報告書が最優先と言う。
ふざけんなよ。身体を休めるのが最優先と自分は密かに臍を噛む。
私達の歳ごろになると、主語も述語もない会話となる。
「あれあれ」だから、「これこれ」を早くしなさい。と妻が言う。
言った本人も、聞く私もちんぷんかんぷん。
自分が唱えたいことの、思い出すほんの一部の単語が口をついて出る。
お怖れみーよ(オオソレミーヨ)。わからぬではないか。
怒ってはいけない。互いに補いながら、一つずつ謎解きが始まる。
黙って顎をくいっとやる方がよっぽど早い。何かをやれだな。喧嘩をせずにすむ。
コロナの出口が見えないし、誰もこうだと言い切れない。
なにしろ人と会わない工夫ばかりをしていると、やることは限られてくる。
自然相手になにかやるか、はたまた何もしない。
どちらにしても鬱になる。
コロナ以降、身体をいじめっぱなしで、愛妻の顔も見飽きたのである。
友人が来て、早くカフェを始めろと言われる。
行くところがない。要はいっぱいやりたいのであろう。
最優先は、「命」です。
分かっちゃいるけど、鬱から認知の道も遠からずである。
もう少し、世が言う「最優先」を守ることにしましょう。
もうたたぬ それから浮気 あんめいね
2020年5月11日