私が住んでいたの下の海は、アナゴが良く取れました。
野辺送りの先導は、子ども達でした。
紙製の蓮の花を持つ子供達の後に僧侶と村の人たちが続きました。
村はずれにある小さな焼き場の守はデンちゃんという方でした。
子供達は、デンちゃんの職業を知っていて、少し怖がっていました。
デンちゃんは、残った骨を海に捨てていました。
それをアナゴが食べに来ていたのかもしれません。
私は、アナゴが食べられませんでした。
父は、アナゴ焼きをお茶づけにした「おな茶めし」が大好きでした。
野辺送りの日は、風向きによって臭いがしました。
煙がゆっくりと上がりました。
その日は、どの子も海で遊びませんでした。
正月に年寄りたちは、旅立ちます。
2015年1月4日
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