絵のタイトルは、「話しかける女」です。
目の前のしわくちゃにも、こんな時があったのでしょう。
記憶の君は、素敵です。
今のあなたは、温かい。
今日のタイトルには無理があります。
「じっちゃんの初恋」です。
さて、そんなことがあるんでしょうか。
女性の下着売り場の前を通っても、ドキドキしなくなった。
ネットでは、マッチングアプリや婚活サイトで、女性と出会う話が出ています。
哀しいのは、練炭で最期を迎えた。
年寄りでも恋をする。
デートといっても、女性の喜ぶようなこじゃれたレストランを知るわけでもない。
久しぶりに着た背広もよれよれ、念入りに洗ったものの加齢臭をまとっています。
話す内容と言えば、愚痴と薬の話ばかりです。
これじゃ、無理です。
藤沢周平の小説に、夜な夜な天狗が走る話があります。
縁側で鼻汁を垂れながら、息子の嫁後に拭いてもらう。
家老から見込まれ、昔の杵柄を頼りに秘剣を研く。
見事打ち取り、嫁後を手籠めにする。
果てた嫁後が恥じて自害する。
さわやかで、どろどろの小説の話です。
バイアグラはいつ効くかわからない。
いいのがあるよと、トンカットアリ(木の根の粉末)を飲む。
もっといいのがあるよと、救心を試してみる。
ほとんど勘違いの世界です。
そんなことじゃない。
ばあさんや、爺さんよ。
せんべいをなめ崩しながら、美味しいねと笑顔です。
これが、初恋と言えるのか。
年寄りは、昔の顔に恋をする。
そんなことで、よいのです。
2023年10月17日