故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

ぽんかん現る

2022-11-04 18:50:40 | よもやま話

絵のタイトルは、「何を包もうか」です。
国分寺の古民家に大きな柏の木がありました。
柏の葉に善意を包もうとしました。
渡す相手と渡すもの、そしてタイミングが何より大事です。


叱る医師 隣で妻が 手を叩く

今日のタイトルは、「ぽんかん現る」です。
晴れの日が続き、日に日に秋が深まっていく。
妻の実家の畑ににんにくを植えた。
にんにくの種が高いねと友人に言うと、
1パック300円の中国産を植えれば、国産だよと教えてくれる。
次年度は、そうしようかと思う。
帰りに柿をいただき、蜜柑(まだ極早生)を30個ばかり収穫した。

帰ってきたのは3時頃で、島の東向きはもう日が暮れる。
もうすぐ、長旅に出るので何かと忙しい。
隣りの家からは、朝から晩までテレビの音がする。
元気だった奥様も膝を悪くし、旦那様が洗濯物を干していた。
90歳を超えて新車を買った老人が車に乗らなくなった。
夏ごろから、老人が畑で働く姿を見なくなった。
自慢の柑橘が葛の葉に覆われている。

プライドの高い老人が、草刈を私達に依頼してくれた。
夕餉にはまだ早いと、老人の畑を見に行った。
鉄柵の入り口を探し当て、草刈を始めた。
上、中、下と三回に分けて、背の高い草を草刈り機で刈る。
妻が、蜜柑を覆っている葛の葉を剥がしていく。
そして、私が葛の束を細かく刻む。

葛の中からぽんかんが現れた。
幹の太さから、7-8年(85歳を過ぎて苗木を植えた)のぽんかんである。
10本のうち2本は陽を塞がれたのが響いたのか枯れていた。
原付に乗った老人が、「たくさんなっているの」としばし眺めていた。
畑仕事の帰りの夫婦が、「ごくろうさま」と声をかけてくれた。

5時前には、ミカン畑の草刈は終わった。
わずか2時間の草刈で、老人のぽんかんは助かった。
老人は、きっと喜んでくれるだろう。

2022年11月4日
コメント
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