故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

負の遺産

2022-11-10 07:23:09 | よもやま話

古き良き 時代は常に 流されて 

二日間合計25時間、900Kmを走り横浜に着きました。
大阪と名古屋は高速道路を利用し、あとはバイパスを使いました。

今日のタイトルは、「負の遺産」です。
実家の片づけなどがよく話題になります。
横浜の我が家に帰ると、自分が親であることを実感します。
つまり、自分が残した遺物を目の当たりにします。

横浜の家は、家族6人-7人で住むために購入しました。
今は、子ども2人で生活しています。
4LDKは、2人には広く、2LDKで足りています。

大家族の時、部屋に入りきらぬものを外の倉庫に入れました。
LDKにも、大家族仕様の食器棚や道具入れが残置されています。
使わぬ2部屋にも、大家族用の遺物(箪笥、机やベッド)が残っています。

購入当時(40年前)は、裏山も緑にあふれ自然を満喫しました。
管理されない木々が成長し、我が家や燐家の屋根の上に枝が伸びています。
裏山の持ち主は11人もいて、すでにすべての方が亡くなっておられます。
相続されていないから、裏山の管理をお願いする相手がいない状態です。

今回の旅の目的は、裏山から侵入する木々の剪定です。
そのために、屋根までの高さの鋼管足場(材工共で11万円)を業者に頼み、設置しました。
今日から屋根に上がり、屋根を覆う枝切を始めます。
屋根に上っても届かぬ枝は、地面に生えた木に昇り枝の根元から切ることになります。
樵(きこり)ではありませんし、レッカーを入れることもできません。
木の上まで上がるフレキシブルな簡易梯子を作ります。
枝から枝に切った枝を渡し結びつけ、梯子の段とします。
必要な高さまで、安全で丈夫でしかもフレキぶるな簡易梯子を何段も作ります。
今回は、4m分の梯子段となりそうです。
既製の梯子では、気ままに伸びる枝が邪魔をし、必要な高さまで伸ばすことができません。
梯子の確保のためアンカーを打つことになり、結構面倒です。

届かぬ枝を届く枝の上に載せるように、枝(直径10cm)の根元を切ります。
屋根を傷めぬよう、切った枝の重みを受けるためです。
届くようになった枝を運べる大きさに、屋根の上で切ることになります。
電線にかかっている枝は、電線の上部で切り、電線の前後で下に落とします。
電線に枝の重みをかけないようにするためです。

問題は、太くなったこれからも管理されない木の伐採です。
手で確保できる長さ(5kg以内、30cm以下)に上から順に切ることになります。
切った幹をロープで結び、下に降ろす。
この繰り返しです。
幹に穴(10mm程度)をあけ、除草剤原液を入れる作業までするか判断します。
成長を止め、しかも枯らさない方策です。

どうして、被害を受けている我が家がここまでやらなければならないか。
区役所立ち合いで、被害を受けている近所と持ち主の代表者が、2年前に会合を持ちました。
結論は、地権者全員の承認のはんこが必要になりました。
相続されていない裏山の地権者の手続きは、相続権のある無数の人を辿ることになります。
相続されていない年数(今回は70年)に応じて、不可能に近づきます。

残念ですが、やることにしました。
ここまで放置した自分の責任(解決のための気長な活動をしなかった)でもあります。
「負の遺産」は、家の中だけでなく周囲(環境)にも及びます。
近所づきあいは、まことに厳しいものがあります。
誰かが勝手なことをし、咎めることで折り合いが悪くなります。
かといって黙っていると、許したことと同じです。
昔は、小言爺(誰も一目置く長老)が買って出てくれましたが、今はいません。

これから数年かかる「負の遺産」の始末です。
私は、元通りにする後ろ向きの考え方を辞めることにしました。
新しいことに挑戦するプロジェクトと考えます。
誰もが抱える終活のひとつです。

2022年11月10日
コメント
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