絵のタイトルは、「島影に沈む夕日」です。
飲むしかないでしょう。
商工会青年部の部長から依頼の電話があった。
「中学生の新商品開発の手伝いをしてほしい」の趣旨でした。
去年に続き手伝うことにした。
今日のテーマは、「新商品を開発」です。
コンビニで売っているパンの内、定番商品(あんぱん、メロンパン、カレーパンなど)は20%である。
メーカーが作るナショナルブランド(売れ筋商品、人気商品、定番商品など)は15%である。
新商品を企画して、試作を繰り返し製品化する。
日本のものづくりは、あれもこれも考えたと、胸を張る完璧な商品づくりを目指した。
しかも、効率的に作るので安くて、素材にもこだわるので丈夫で長持ちである。
ところが、今の商品づくりは変化している。
完璧なものを敢えて作らない。基礎的な商品づくりをして、早く市場に出す。
「これもあったらいいな」とあとからどんどん付け加えていく。
世界中の事情のある地域にあった、ニーズをとらえた後出しじゃんけんである
コンピューターが持っている機能の10%も使わない。
消費者のクレームを先取りして、言い訳の説明書きなど読むのも面倒くさい。
日本の完璧なものづくりが廃れていく原因となった。
マーケッティングなどしないから、売れないと分かるとすぐに撤退する。
大人が知恵を絞った売れなかった商品が、
女子高生が監修し、「かわいい」を連発彷彿させ爆発的に売れ出した。
単に包装を変えただけで、キャッチコピーを付け加えただけなのに売れる。
頭の優れた者たちが、マーケッティングなど調べ尽くして開発した。
時間がかかりすぎて(稟議、実際に食べない病気もちの役員が最終判断する)、商品価値を台無しにする。
ここに来て不思議な状況をたくさん見た。
これは旨くない。そんな柑橘類が売られていました。西のほうでは、出荷さえ控える柑橘類でした。
広島から市場に出さないB級品を取り寄せました。地域の方に試食していただきました。
消毒していない有機紅八朔と、これまた不揃いの有機レモンでした。
木で熟れた不揃いの果物は実に美味しかった。消毒していないので、普段は捨てる皮までパンに入れて食べた。
ミカンも木で熟した、小さい実のものを手に入れた。これも試食していただいた。
売られているものと違う、濃厚な味で新鮮な香りのよいものでした。
地域活性化と言って、地域の特産物を商品化する。
補助金を使い、大量生産する。あるいはOEMで開発生産する。
補助金がなくなれば続かず、OEMなので生産者に利益は残らない。
OEMで工場のラインを動かすためには1トン以上のロットが必要です。
生産者は1トン貯めるまで冷蔵庫に新たな経費をかける。
賞味期限を延ばすために、防腐剤を入れ、本来の美味しさを台無しにする。
こんな商品を道の駅などで見ます。
(カフェが忙しくなり中断)
子供たちに、地域に出かけて生産者と消費者の声をまず聴いて欲しい。
感じた想い(単語)を紙に綴ってほしい。
関連する言葉をつなぎ連鎖の多いものが、その子が感じた「キーワード」です。
そのキーワードを互いに話してほしい。
ひょっとしたら、草刈券や雪降ろし手伝い券などを販売するアイデアが出るかもしれない。
果樹のオーナー制度のようなものである。
俺たちがやってきて駄目だったんだ。
だから子供たちに教育をうけさせ、より給料の高い職業を選択させた。
農業が好きで、田舎に住みたい若者が来た。
移住人口を増やそうと勧める人たちが、「本当に、ここに住みたいのか」と若者に確認した。
「やめとけ。苦労するだけだよ」と諭す。親心です。
そんな若者たちのハードルを下げるアイデアも新商品になるでしょう。
例えば、2拠点生活の奨めなどです。良いとこ取りをすればよいでしょう。
教育と老後は田舎で、間の仕事は都会でとなる日も来るでしょう。
それには、地域を知らなければならないし、本気で取り掛からなければならないでしょう。
地域活性化を卒業論文のテーマに選んだ。
本気になって、初めて気づく地域のよさと暮らしの困難さです。
一生懸命努力した。やっと書き上げた。
その努力が認められ、難関の会社に入れた。
シミュレーションだってよいじゃない。
(買い物に行くので中断、草マルチ用の草を集めるので中断)
仏法僧 ヒグラシ虫音 乾き喉
2020年7月16日