タイトルは、「草木春近し」です。
2月も半ばを過ぎるまで、油断はできません。
健康で、ご安全に。
久しぶりに雪が降った。
どこのスキー場も雪が降らなくて困っている。
雪かきをしなければと覚悟していたら、翌日から大雨で雪は融けてしまった。
今日のテーマは、「雪の落とし物」です。
雪が降った朝、納屋まで石油ストーブのタンクに灯油(灯油缶は納屋に保管)を入れに行った。
山への登り口の雪面に互い違いに歩く獣の足跡があった。肉球がはっきりしていた。
もしやと思い、足跡を念入りに辿った。我が家の天井に棲み始めた獣ではないかと推測した。
玄関前のたたきは、雪が融け始めておりそれ以上の追求は難しくなっていた。
夜な夜な居間の天井内で爪を持った獣らしき足音がする。寒くなってからである。
1時半と4時頃に音がする。毎夜のこととなった。
行動時間、足音から推測する体重を判断し、ハクビシンだと推測した。
近くのお寺の天井に、十数匹のハクビシンが棲んで困った。檀家総出で退治した話を聞いたことがあった。
音を追いかけ、柱や壁、はたまた天井を叩いて脅した。叩いた後は、静かになる。
そして、次の日はまた音がする。
天井への進入路を外に出て探して、つぶそうとするが、穴らしきものは見当たらない。
草虫(へくそ虫ともいう)退治に硫黄がよいと知る。
ハクビシン退治にも有効と判断し、硫黄(粉)を友人から入手した。
袋に入れて吊るす。しかし、進入路が見つけられない。
居間の天井換気扇を外し、天井上で硫黄を焚き燻すかと考えていた。
二階に上がり、ベランダから物干し雨除け用の簡易屋根(一階軒先)を上から見た。
まだ雪が残っており、足跡を発見した。長めの足跡であった。森への足跡とは異なった。
ハクビシンが止まっている時は、長くなると後でネットで知った。
地面から簡易屋根上に昇り、ベランダ下の空間(頭が入る程度の穴)から二階への階段下に潜り込む。
階段下の空間から、居間の天井上に降りると推測した。降りる少し重い音を、暗闇に聞いたことがある。
妻と一緒に、玄関を出て庭に出た。
屋根上にあった足跡と同じものを簡易屋根の柱(アルミ製)近くに発見した。獣はここで止まった。
軒がない屋根から雨を静かに地面に落とす鎖が付けられていた。鎖は屋根まで伸びている。
この鎖を伝って昇ったんじゃないと妻が推測した。
鎖には、手ごろな穴がある。アルミ製の柱はつるつるして、ひっかかりがない。
鎖は、プラスチック製で軽い。
さっそく、鎖を地面から離し、簡易屋根の内側に巻き込んで2mの高さの物干し竿に固定した。
そして今夜、私は無音の天井を期待して、ブログを書きながら起きている。
今のところ、音はしない。4時頃やつは帰ってくる。
降りる鎖がなくなったが、きっと飛び降りることはできるだろう。2mは飛ぶとネットで読んだ。
「雪の落とし物」でした。
家猫が 野良に帰るは 死んだとき
(いつも、私たちに甘えていた大家さんの猫を見ません。隣人が遠く離れたしの竹林に埋めたとさ)
2020年1月30日
かすかな物音に怯えています。また、帰って来たんじゃないか。
今度はどこから昇るのか。知恵比べが続くのは歓迎なんだけど、今度は勝利かなと待っています。
(筆者)