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故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

あんたがたどこさ(Part2)

2017-10-10 08:29:06 | よもやま話

昭和記念公園で見た名も知らぬ鳥です。
「あんた誰、私ね」と会話が始まりました。


今日のテーマは、「あんたがたどこさ(Part2)」です。

神田の狭い路地裏、向こうから若い兄ちゃんが来ます。
私もこっちから、どかどかと歩いています。
このままだと間違いなく鉢合わせです。
ええいままよ。
と思いっきり肩をぶつけました。
この野郎と、お決まりの文句。
つかさず、低い姿勢になり、兄ちゃんの腰に手を巻きつけ自由を奪いました。
するする首を伸ばし、兄ちゃんの耳に「飲みに行こう」とささやきました。

初めて行った後楽園の場外馬券売り場。
「よっ、久しぶり」と後ろから肩をたたかれました。
振り返ったら、懐かしい顔がありました。
その男に似ているが、ちょっと違う。
よもやま話のあと、「馬主を知っている」と10万円馬券の束を見せられました。
給料袋ごと預けるまで時間はかかりませんでした。
男に連れて行ってもらった喫茶店で、今に始まる夢のような瞬間を待っていました。
連れの男がいつまでも帰って来ませんでした。
やっと、事態が飲み込め「警察に行こう」とその男の肩を掴みました。
落ち着いたもので、「お前、誰と間違えたんだ」と。
馬券師から、渡した給料袋そっくり返してもらいました。

チューリッヒ駅の片側からもう一方へ地下道を歩いていました。
向こうから、やせぎすの男がやって来ました。
ここにエイズ菌の入った注射器を持っている、金を出せと英語で言いました。
私は、大げさなジェスチャーで、``I don`t know``
男は、何度も説明します。私は呆けたように繰り返します。
そこへ通行人が来ました。私は英語で男が言ったことをその人に告げました。
やせぎすは、走って逃げていました。

ドイツの裏通りで、タトウーの店を見ました。
ショーウインドーに、漢字の刺青をした自慢げな男の写真を見ました。
漢字が裏返っていました。転写する時裏表間違えたのでしょう。

俺の名前を漢字で描いてくれと、各国から研修に来ていた男たちから頼まれました。
それぞれ適当に小説に出てくる主人公の名を書いた紙を渡しました。
大層喜んで大事にカバンに入れていました。
きっと、母国で日本人に会い、俺の名前だと見せるのでしょうね。

嘘か真か。
この地に来ても聞きました。
生意気盛りにやったアフロヘアー。
ある時、虫が迷い込みいつまでもぶんぶん。
虫が死ぬまで取り出せないとか。

消防車で町まで繰り出した消防団。
赤色灯をつけて国道をぶっぱなし、マイクを使ってカラオケ大会。

初めて出た出稼ぎ場所が、横浜桜木町。
飲み屋でたまたま知り合った人に、聞かれたままに故郷の名を教えました。
あれ寄寓、同じ生まれ在所と告げられました。
すっかり油断し、意気投合したのもつかの間でした。
からまれ収拾がつきません。
周りを見ると、電柱の陰に仲間の姿。
簀巻きの男が川に浮く話を思い出しました。
止めようと仲間は仲裁に入り、相手にそっと握らせた100円札。

嘘のような本当の話、本当のような嘘の話でした。

お月さん あんたがたどこさ 笑ったよな

2017年10月10日

2014年11月12日投稿記事「あんたがたどこさ」を参照してください。
今は少し改善したでしょうか。馬鹿者時代のことでした。
コメント
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