楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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カプリ島とポンペイの遺跡(アルバムの処分ー南イタリア紀行 最終章)

2021年11月06日 04時16分00秒 | 南イタリア紀行

(カプリ島1)

(カプリ島とポンペイの遺跡)
カプリ島もシチリアと同じでリゾートとして名高い。
中でも世界の話題になるのが、青の洞窟。
入り口が狭く天候が悪く波立つと中へ入れない。
洞窟の中へは小さな船ではいるのだ。

中へ入れないときは仕方ないとしても、
入った後で波立ち、
出るに出られなくなるということはないのだろうか?

出口を舟で洞窟の外へ出ることができなくなり、
舟から飛び込んで一人ずつ
洞窟の入り口をくぐって外に出るなんてことはないのだろうか?

閉所恐怖症で水泳が全くダメの金槌のボクは、
舟に乗るのさえ怖いのに、
洞窟に閉じ込められるなんて、気が狂ってしまう。
第一、海の中の洞窟でなくても、
陸上の洞窟さえ恐怖感があり、
ガイドさんのすぐ後ろに陣取って、
いの一番に逃げ出せる体制でないと
洞窟にさえ入らないボクである。

(カプリ島2ー洞窟と舟が見える)

しかし、ボクたちが訪ねた日は、
幸いというか残念ながらといおうか、
雨が降り波立っていたので、青の洞窟は中止になった。
ほかのツアー客には言えないが、
心の中で「バンザーイ」を三唱した。

紀元79年に起きたベスビオ山の大噴火によって、
火山灰が6メートルも降り積もり、
ポンペイの街は埋れ、家畜や人達は、
逃げる途中に死んでいったとされる。
三日間の噴火が、大量の火山灰を、
雪が積もるように積もらせたと言う。

(ポンペイの廃墟から見たベスピオ山)

(ポンペイの遺跡1)


(ポンペイの遺跡2)

熱い灰の中に閉じ込められた人達は灰の中で燃え、
灰の中に骨だけが残った。
熱で分解して無くなった肉体の跡が灰の中に残り、
空洞が出来、後世の人が、
その地中の空洞に石膏を流し込み、
当時の人、物、家畜を再現しながら発掘は行われた。

(仰向けの人)

(考える人?)

(うつぶせの人)


(苦悩の顔)

(苦しみを感じる顔)

火山の噴火による犠牲者達の石膏像が展示されている。
子供を抱えたままかがんでいる婦人、
ほとんどの人が上から降り積もる灰を
避けた形でうつ伏せになっている。
口をあいて苦しみにゆがんだ顔の人、
一方で服装から奴隷と思われる人の像、
ロダンの「考える人」よろしくうずくまっている人、などなど。

(腹の帯が奴隷を現す)

建造物では
・水道跡
・浴場あと
・売春やどの跡
・道路の飛び石
・夜間の誘導用の白大理石の埋め込み
・パン屋の粉挽き臼や、かまど跡 etc.

(夜間の誘導用の白大理石の埋め込み)

(道路の飛び石 雨の日の水を避けた)

(売春やどの壁画以前は観覧できたが今は観ることが出来ない。)
               (ポンペイの雑誌より)
(彫刻1)

(彫刻2)

(パン屋の挽き臼(

壁に描かれたモザイクやフレスコ画、沢山の彫刻、
観るものは沢山あり、
詳しい説明を受けながらの見学は二~三日掛かりそうだ。
(壁の彫像1)


(壁の彫像2)

(壁画1 何の壁画か想像して下さい)

(壁画2)

(壁画3)

今回で二回目のポンペイ見学は、
10年前と違って驚いたり感動したり、ということは無く、
比較的落ち着いて、冷静に見学できた。

日本で言えば、原爆投下跡の焼け野原、
そこにうずくまる人の姿、
御影石に残された人の影などを思い出させる。
もし地獄絵があれば、
これこそ地獄絵、
を思い出させるポンペイの遺跡の数々である。

自然災害は止むを得ないが、
それでも予防する手立てを考え、
被害を最小限にとどめようとする人類の英知は歓迎するが、
原爆などの人的災害は二度とあってはならない。

宗教の違いか、民族を、国を、守るためか、
はたまた一握りの個人の身を守るためなのか良く解らないが、
核を保有し、いつかこれを利用して
殺しあう事態にならないよう、
お互い気をつけなければならない。

また、国を指導する人が、自らの利権を守るために、
国民を煽って間違った方向に導こうとするのを
手を拱いて見ていてはならない。

断固、阻止しなければならない。

人はいつも誰もが平和を願っているのであり、
その平和を勝ち取るために、
命を投げ出し、
殺しあう戦争に突入するのは

間違っていることを
みんなで自覚すべきである。

ポンペイの苦悩を表す石膏像を見て、
平和の尊さを知りたいものです。

そんなことを考えながら、
南イタリアの旅を終えました。






コメント (4)
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