楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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オーストラリア5(ロブスターディナー)ーもうすぐ人生100年時代

2018年12月25日 04時55分31秒 | 海外旅行 オーストラリア
(ロブスター)

その夜は、ロブスターディナーと
名づけた旅行社御自慢のディナーが用意されていた。

ボク自身はエビ・カニの類はあまり好きでない。
味も素っ気もないからである。
しかし生きているエビとカニを刺身で食べるのは好きだ。
食感がよいからである。

レストランに着くと、一つのテーブルに六組12名が着席する。
ウエイターの方が大皿に生きた海老を一匹乗せて、
六組の皆さんに見せた。

大きなロブスターである。
日本では、海老の大きなものと言えば「イセエビ」であるが、
この海老は実に大きい。

背の部分に手を乗せてみたが、
手のひらを一杯に広げても背中を持ち上げることが出来ない。
両のハサミが動いているがこれだけでも、
カミさんの握りこぶしほど大きさである。
ボクは大きさにビックリしたが、
カミさんは早く食べたいらしく、もうにこにこしている。

皿が下げられ、12の山に分けられた12人分の刺身と共に、
まだ動いている頭の部分が出て来た。

腹の部分だけで12人分ある。
ボクたち夫婦を除けば、
あとの五組はそれぞれ新婚さんである。
今夜のことで胸が一杯なのか、
生ものはお腹に悪いからなのか、
新婚さんたちは誰も箸をつけない。
ボクたち夫婦だけが醤油をつけて、
今思い出すとわさびがあったかどうか忘れたが、
オーストラリアのフルーティなワインと一緒に自分たちの分は瞬く間に平らげた。

美味しいことこの上もない。
しかしあとの五組はまだ誰も箸をつけない。
こんなとき年を経た人生に経験豊かなボクたちにかかってはたまらない。

皆さんにお尋ねして、残っている刺身を頂戴したが、
さすがに12人分は食べ切れなかった。 

ウエイターの方が残りを下げに来て、
「この頭と足と手をこれから茹でて持ってきますので、
しばらくお待ちください」と言った。

その後、同席の皆さんに新婚旅行か?
どちらから来たのか?
恋愛結婚か?
お見合い結婚か?など、など、
ねほりはほり聞いているうちに、
頭の部分が茹で上がってきた。

新婚さんの皆さんは殆ど手を出さない。
ボクとカミさんが両の剪部分を採って食べたが、
カミさんの手のひらほどの大きさの剪みはさすがに食べ出があった。
ボクの人差し指ほどの太さの海老の足を、
一本づづ取って、新婚さんに手渡して、
「美味しいから食べてごらん」と無理やり食べさした。

余計なことだが・・・
すこし食べて、元気に、
二人だけの静かな夜を迎えて欲しいからだ。

それにしても、大きければ大味だと言うのに、
あんなに大きかったのに、
ロブスターの美味しかったこと、
未だに忘れることが出来ない。

(つづく)
コメント (6)
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