矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

人生が変わるぐらいの衝撃の2日間

2011-10-29 23:46:06 | 上海便り
昨日上海に到着してまだ48時間もたっていませんが、人生がおおきく変わるぐらいの衝撃を受けました。

百聞は一見にしかず。

上海のスケール、勢い、ダイナミックさに感服しています。

お世話になっている方々とすばらしい中華料理をたくさんいただきました。

どのお料理もBest of Bestという感じで、感激のお料理ばかりです。

おいしい!


上海での学会は、国際会議場で開催されていますが、その会場は川沿いで両サイドに高層ビルが立ち並んでいます。デザインを競うかのようなすばらしい建物が多く目を引きます。

学会が終了してからせっかくなので、上海博物館に行きました。小学生と高校時代の授業で書道を習っていたため、中国古典の書、印鑑、陶器を見ました。

書の名士、王 義之(おうぎし)の実物の書を見れて感激しました。

篆書(てんしょ)と呼ばれる古代の書が一番形としてはおもしろいです。

世界史は少ししか学んでいませんが、景徳鎮の陶器で、岡山の名産である桃がデザインされていた陶器があったので、写真を撮りました。




その後は、上海で大きな病院のひとつである上海交通大学の大学病院を訪問しました。
1800床あるそうです。日本の大学病院とほぼ同じシステム、建物です。



CRPの値段が掲示されていました。30元(360円ぐらい)(日本の保険診療では160円)。
血液培養は、120元(1440円ぐらい)

中国では、受診する医師によって診察料が異なるそうです。保険は都市部と農村部に分かれており、10億人ぐらいは保険でカバーされているそうです。日本と同じでフリーアクセスでどの診療科にも患者の意志で受診できるそうです。英国や米国のようにプライマリケア医を受診してからでないと専門医を受診できないということはないようです。

またつい最近から法律として、抜本的な改革として抗菌薬の使用制限が導入されたそうです。

抗菌薬が3つの種類に分類されたそうです。

1.非使用制限の薬
2.使用制限のある薬(科の科長、部長、教授などのサインが処方に必要)
3.特殊な抗菌薬(感染症の専門医が処方)

となったそうです。そのことを知らせる大きな看板が院内に掲げられていました。








漢方薬の老舗にも立ち寄りました。



夜は、中国の首相やクリントン元米大統領なども訪れたという老舗中の老舗のお食事となりました。

ホテルから見下ろせる揚子江の支流である川で念願のクルーズをしました。観光客でいっぱいでしたが、たくましい中国のパワーを感じることができすばらしいひとときとなりまいした。


中国はおもしろい!


中国に住んでみたいです!






学会講演が無事に終了しました。

2011-10-29 23:26:30 | 上海便り
緊張して迎えた学会当日。昨日から少し体調をくずしていたことと時差ぼけがあり、どうも本調子になれずプレゼンテーションの最終の詰めが十分にできませんでした。

夜は早めに寝たのですが、早朝にも起きられず、かろうじて開始の1時間前に一度リハーサルをしました。

はじめての中国の学会参加です。ちょうどエレベーターで日本人の別の講演者の先生とすれ違いました。今回の学会は、第1回東方小児学会1st Oriental Congress of Pediatricsという学会で、中国全土から小児科医の先生が集まる学会だそうです。

感染症のみならず、呼吸器科、血液科、集中治療科などの分科会が同時進行されているなかでのものでした。

私の前の演者の先生の講演が長引いて、私の番が来るまでにしばらく時間がありました。

米国の先生の講演だったのですが、中国語と英語のbilingualと思われる方が中国語で講演されました。私は米国人の英語講演のあとで、自分の英語が比較されるので嫌だなと思っていましたが、中国語でされましたので安堵しました。逆に、やはり”郷に入っては郷に従え”で中国語での講演のほうが参加の先生がたには受け入れやすいことは一目瞭然でした。

国際学会の場合、気をつけるべきことを今回の経験で学びました。かけがえのない経験です。

もしまたチャンスがあれば、今度こそもっと練習して完成度が高いプレゼンテーションを心がけたいです。よく若手の先生に、eye contactせよ、と注意しているのですが、今日は自分自身、コンピュータ画面のスライドを見ていることが多く(うつむいていた)、反省です。。。

スライドを見なくても、つぎのストーリーを明快に話せるくらいに練習することを今度はやります!