『運動会 動きなさんな 被写体よ』
(うんどうかい うごきなさんな ひしゃたいよ)
〔最近のカメラは、手ぶれ防止機能がついているから、被写体はぶれない。
ただ、動きが早くて、枠から外れるとどうしょうもない。〕
『秋の海 貝と戯れ 女踊る』
(あきのうみ かいとたわむれ ひとおどる)
〔浜辺で、貝を見つけ踊り出す人がいた。純真だなあ。〕
『宵闇に 松明跳ねて 経響く』
(よいやみに たいまつはねて きょうひびく)
〔松山の火祭りの時に、詠んだ。 火は独特の雰囲気をかもし出す。
お経が聞こえれば尚更だ。
お経とは不思議なものだ何も判っていないのに引き込まれる。〕
『秋渚 風静かにて ホテル建つ』
(あきなぎさ かぜしずかにて ほてるたつ)
〔松山の瀬戸内側に立つホテル。
入り江の形状からか、強風は吹かないそうだ。〕
『砥部焼きに 絵付ける愛や 伊予の秋』
(とべやきに えつけるあいや いよのあき)
〔愛を込めてというのは、なかなか難しいものだ。〕
『稲架の竿 露を含みて 撓りけり』
(はざのさお つゆをふくみて しなりけり)
〔朝夕で、竿の撓りが違う。露の重みなのだろう。〕
『秋寒に 散歩に一歩 踏み出せず』
(あきさむに さんぽにいっぽ ふみだせず)
〔段々、こういう日が増えてきます。
首も段々短くなってきます。〕