『飾るなら 冬の椿よ 桃雀』
(かざるなら ふゆのつばきよ ももすずめ)
『冬旱 高い見識 生む機械』
(ふゆひでり たかいけんしき うむきかい)
『ちゃんこ鍋 力士ならずとも 腹の出て』
(ちゃんこなべ りきしならずとも はらのでて)
『春隣 娘と乾杯 缶酎ハイ』
(はるどなり むすめとかんぱい かんちゅうはい)
『凍て窓に 君の名浮いて 汽笛鳴る』
(いてまどに きみのなういて きてきなる)
『舌噛んで 思い出したり 妹の冬』
(したかんで おもいだしたり いものふゆ)
『寒の夜 鼾の響きに 友笑う』
(かんのよる いびきのひびきに ともわらう)
『屠蘇気分 到に抜けたり 春隣』
(とそきぶん とうにぬけたり はるどなり)
『冬暖簾 馴染の定番 コップ酒』
(ふゆのれん なじみのていばん こっぷざけ)
『死ぬまでに 食べれるおでん 数えけり』
(しぬまでに たべれるおでん かぞえけり)