手の甲に 囁き感ず 秋の風
(てのこうに ささやきかんず あきのかぜ)
19651 【季語】 秋 【季節】 三秋
秋暑し 景色の邪魔ぞ 電線は
(あきあつし けしきのじゃまぞ でんせんは)
19652 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋
波高く 怒濤となりぬ 秋の海
(なみたかく どとうとなりぬ あきのうみ)
19653 【季語】 秋 【季節】 三秋
向日葵の 老いを知らせる 黒き種
(ひまわりの おいをしらせる くろきたね)
19654 【季語】 向日葵 【季節】 晩夏
二百十日 迎える前に 二十一号
(にひゃくとおか むかえるまえに にじゅういちごう)
19655 【季語】 二百十日 【季節】 仲秋
いつ戻る 水澄みし國 日の本は
(いつもどる みずすみしくに ひのもとは)
19656 【季語】 水澄む 【季節】 三秋
サッカー場 金網ぐるり 鶏頭花
(さっかーじょう かなあみぐるり けいとうか)
19657 【季語】 鶏頭花 【季節】 三秋
草の花 美しけれど 名は知らず
(くさのはな うつくしけれど なはしらず)
19658 【季語】 草の花 【季節】 三秋
草紅葉 生け垣に見る 色使い
(くさもみじ いけがきにみる いろづかい)
19659 【季語】 草紅葉 【季節】 晩秋
世に問えば 古希七十は 黄落期
(よにとえば こきななじゅうは こうらくき)
19660 【季語】 黄落 【季節】 晩秋
川縁に 欲しきは風と 芒かな
(かわべりに ほしきはかぜと すすきかな)
19661 【季語】 芒 【季節】 三秋
聞きよれば 四時に咲く花 白粉花
(ききよれば よじにさくはな おしろいばな)
19662 【季語】 白粉花 【季節】 三秋
秋桜 揺れているのは 戀故か
(あきざくら ゆれているのは こいゆえか)
19663 【季語】 秋桜 【季節】 仲秋
秋桜=コスモス
喧騒に 耳傾けば 虫の声
(けんそうに みみかたむけば むしのこえ)
19664 【季語】 虫の声 【季節】 三秋
棺の中 菊が基本や 母もまた
(ひつぎのなか きくがきほんや ははもまた)
19665 【季語】 菊 【季節】 三秋
手を上げて 踊り忘れて 阿波踊り
(てをあげて おどりわすれて あわおどり)
19666 【季語】 阿波踊り 【季節】 初秋
万物を 壊して荒れる 野分かな
(ばんぶつを こわしてあれる のわきかな)
19667 【季語】 野分 【季節】 仲秋
残暑見舞い 出す時無くす 酷な日々
(ざんしょみまい だすときなくす こくなひび)
19668 【季語】 残暑 【季節】 初秋
秋晴れに あの青空に 会いたやな
(あきばれに あのあおぞらに あいたやな)
19669 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋
世の中は まっくらくらや 暮の秋
(よのなかは まっくらくらや くれのあき)
19670 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋