俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

雪柳

2012年03月30日 | 俳句

石垣に ちらほら積もる 雪柳
(いしがきに ちらほらつもる ゆきやなぎ)
14192 【季語】 雪柳 【季節】 晩春


明日もまた 雨の予報や 三月尽
(あすもまた あめのよほうや さんがつじん)
14193 【季語】 三月尽 【季節】 仲春


自民でも 自見でもよろし 春嵐
(じみんでも じみでもよろし はるあらし)
14194 【季語】 春嵐 【季節】 三春



大関

2012年03月28日 | 俳句

無恥無能 高給取りの 春の闇
(むちむのう こうきゅうとりの はるのやみ)
14187 【季語】 春 【季節】 三春


日の本を 囓る輩に 花はない
(ひのもとを かじるやからに はなはない)
14188 【季語】 花 【季節】 晩春


年度末 絆なき施策 想定外
(ねんどまつ きずななきしさく そうていがい)
14189 【季語】 年度末(三月) 【季節】 仲春


原電に 国会誘致 春の怪
(げんでんに こっかいゆうち はるのかい)
14190 【季語】 春 【季節】 三春


四敗して 大関六人 賜杯なし
(しはいして おおぜきろくにん しはいなし)
14191 【季語】 ー 【季節】 ー



春風

2012年03月26日 | 俳句

小腹空く 日永一日 腹の立ち
(こばらすく ひながいちにち はらのたち)
14176 【季語】 日永 【季節】 三春


陽はあれど 風の強きに 春おぼろ
(ひはあれど かぜのつよきに はるおぼろ)
14177 【季語】 春おぼろ 【季節】 三春


さくら鯛 謂われの議論 物はなし
(さくらだい いわれのぎろん ものはなし)
14178 【季語】 さくら鯛 【季節】 晩春


何もせで 今日も暮れゆく 日永かな
(なにもせで きょうもくれゆく ひながかな)
14179 【季語】 日永 【季節】 三春


春愁や 将来の不安の 消えずして
(しゅんしゅうや さきのふあんの きえずして)
14180 【季語】 春愁 【季節】 三春


テーブルに 顎乗せ眠る 春の午後
(てーぶるに あごのせねむる はるのごご)
14181 【季語】 春 【季節】 三春


春の闇 贈りし飾り 耳にだけ
(はるのやみ おくりしかざり みみにだけ)
14182 【季語】 春 【季節】 三春


冬型の 西風吹いて 東風いずこ
(ふゆがたの にしかぜふいて こちいずこ)
14183 【季語】 東風 【季節】 三春


春風は 臍を曲げたか 西の風
(はるかぜは へそをまげたか にしのかぜ)
14184 【季語】 春風 【季節】 三春


春の陽に 誘われ出れば 風痛し
(はるのひに さそわれでれば かぜいたし)
14185 【季語】 春 【季節】 三春


偶の晴れ 早起き亀の 日は永し
(たまのはれ はやおきがめの ひはながし)
14186 【季語】 日永 【季節】 三春



2012年03月25日 | 俳句

春の水 小川流れて 春いまだ
(はるのみず おがわながれ  はるいまだ)
14164 【季語】 春の水 【季節】 三春


一か八 短慮の附け 春の闇
(いちかばち たんりょのつけ はるのやみ)
14165 【季語】 春の闇 【季節】 三春


何もかも 日本崩れる 春の夢
(なにもかも にほんくずれる はるのゆめ)
14166 【季語】 春 【季節】 三春


見つからず 始めて開く 桜など
(みつからず はじめてひらく さくらなど)
14167 【季語】 桜 【季節】 晩春


雲の上 遍く照らす 春の陽が
(くものうえ あまねくてらす はるのひが)
14168 【季語】 春 【季節】 三春


菜の花も 雲雀の声も 遠く遠く
(なのはなも ひばりのこえも とおくとおく)
14169 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


少し春 雲間に見える 陽の形
(すこしはる くもまにみえる ひのかたち)
14170 【季語】 春 【季節】 三春


少し春 我が気分すら 少し晴る
(すこしはる わがきぶんすら すこしはる)
14171 【季語】 春 【季節】 三春


窓ガラス 春色淡く 写しけり
(まどがらす はるいろあわく うつしけり)
14172 【季語】 春色 【季節】 三春


春一番 吹かずに終わる 春なるか
(はるいちばん ふかずにおわる はるなるか)
14173 【季語】 春 【季節】 三春


予報外 朧に見える 陽のマーク
(よほうがい おぼろにみえる ひのまーく)
14174 【季語】 朧 【季節】 三春


春服は タンスの中に 長居して
(はるふくは たんすのなかに ながいして)
14175 【季語】 春服 【季節】 三春



春の朝

2012年03月24日 | 俳句

花の雲 何処へ行ったやら 迷子雨
(はなのくも どこへいったやら まいごあめ)
14144 【季語】 花 【季節】 晩春


菜の花に 雨が好きかと 愚痴零し
(なのはなに あめがすきかと ぐちこぼし)
14145 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


春雨で 恋しがられる 陽の光
(はるさめで こいしがられる ひのひかり)
14146 【季語】 春雨 【季節】 三春


チーズパン とろりと溶ける 春の朝
(ちーずぱん とろりととける はるのあさ)
14147 【季語】 春 【季節】 三春


春の朝 春と覚しき ものもなく
(はるのあさ はるとおぼしき ものもなく)
14148 【季語】 春 【季節】 三春


春暁や 入れ歯の馴染み いまひとつ
(しゅんぎょうや いればのなじみ いまひとつ)
14149 【季語】 春暁 【季節】 三春


春の宵 寝酒探して 不眠症
(はるのよい ねざけさがして ふみんしょう)
14150 【季語】 春 【季節】 三春


遅咲きか 嫁の掛かりし 花粉症
(おそざきか よめのかかりし かふんしょう)
14151 【季語】 ー 【季節】 ー


花三分 何時になったら 言えるやら
(はなさんぶ いつになったら いえるやら)
14152 【季語】 花 【季節】 晩春


吾子の来ぬ 一日長く 春朧
(あこのこぬ いちにちながく はるおぼろ)
14153 【季語】 春朧 【季節】 三春


晩年と 思いて臨む 花なのに
(ばんねんと おもいてのぞむ はななのに)
14154 【季語】 花 【季節】 晩春


卒業歌 忘れたはずが 口に出て
(そつぎょうか わすれたはずが くちにでて)
14155 【季語】 卒業 【季節】 仲春


安全と 言われて不安 春の闇
(あんぜんと いわれてふあん はるのやみ)
14156 【季語】 春 【季節】 三春


天才に 天災はなく 春の闇
(てんさいに てんさいはなく はるのやみ)
14157 【季語】 春 【季節】 三春


桃咲くや ふるさと遠く 思い馳せ
(ももさくや ふるさととおく おもいはせ)
14158 【季語】 桃 【季節】 三春


外は雨 窓の格子に 春の露
(そとはあめ まどのこうしに はるのつゆ)
14159 【季語】 春 【季節】 三春


雨上がり 春の明かりの 窓越しに
(あめあがり はるのあかりの まどごしに)
14160 【季語】 春 【季節】 三春


茶柱の 立たぬ珈琲 春の朝
(ちゃばしらの たたぬこーひー はるのあさ)
14161 【季語】 春 【季節】 三春


曇りでも 窓の眩しさ 春の朝
(くもりでも まどのまぶしさ はるのあさ)
14162 【季語】 春 【季節】 三春


座右銘 豁然大悟 春朧
(ざゆうめい かつぜんたいご はるおぼろ)
14163 【季語】 春朧 【季節】 三春



春の夢

2012年03月23日 | 俳句

春眠 暁を覚えず 彼岸明く
(しゅんみん あかつきをおぼえず ひがんあく)
14132 【季語】 春眠 【季節】 三春


春眠も 吾子に奪われ 愛うえを
(しゅんみんも あこにうばわれ あいうえを)
14133 【季語】 春眠 【季節】 三春


日一日 パジャマ生活 春の闇
(ひいちにち ぱじゃませいかつ はるのやみ)
14134 【季語】 春 【季節】 三春


万華鏡 四方覗くも 春何処
(まんげきょう しほうのぞくも はるいずこ)
14135 【季語】 春 【季節】 三春


またも雨 彼岸明けれど 雨寒し
(またもあめ ひがんあけれど あめさむし)
14136 【季語】 彼岸 【季節】 仲春


見上げても 桜の蕾 膨らまず
(みあげても さくらのつぼみ ふくらまず)
14137 【季語】 桜 【季節】 晩春


菜の花や 月は雨中に 日は雲に
(なのはなや つきはうちゅうに ひはくもに)
14138 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


この雨で 蒲公英のわた 散り行くや
(このあめで たんぽぽのわた ちりゆくや)
14139 【季語】 蒲公英 【季節】 三春


春愁や 嫁買いだめの 酒途切れ
(しゅんしゅうや よめかいだめの さけとぎれ)
14140 【季語】 春愁 【季節】 三春


見なくとも 見えるものあり 朧月
(みなくとも みえるものあり おぼろづき)
14141 【季語】 朧月 【季節】 晩春


春の夢 花いちもんめを 蓮華田で
(はるのゆめ はないちもんめを れんげたで)
14142 【季語】 春 【季節】 三春


待ち遠し 花は莟と 言うけれど
(まちどうし はなはつぼみと いうけれど)
14143 【季語】 花 【季節】 晩春



春分

2012年03月20日 | 俳句

春分の日 ああそれなのに 春いまだ
(しゅんぶんのひ ああそれなのに はるいまだ)
14131 【季語】 春分の日 【季節】 仲春



2012年03月19日 | 俳句

街出ても 蝶まだ見ざる 彼岸かな
(まちでても ちょうまだみざる ひがんかな)
14128 【季語】 彼岸 【季節】 仲春


ひらひらり 菜の花畑 蝶の舞う
(ひらひらり なのはなばたけ ちょうのまう)
14129 【季語】 蝶 【季節】 三春


夢でしか 逢えぬ蝶に 夜に会い
(ゆめでしか あえぬちょうに よるにあい)
14130 【季語】 蝶 【季節】 三春



桜餅

2012年03月17日 | 俳句

待ってました 暑さ寒さの 彼岸入り
(まってました あつささむさの ひがんいり)
14117 【季語】 彼岸 【季節】 仲春


韮青し ユリ科なれども 毒はなし
(にらあおし ゆりかなれども どくはなし)
14118 【季語】 韮 【季節】 仲春


春の晴 待ち遠しくて 早一月
(はるのはれ まちどおしくて はやひとつき)
14119 【季語】 春 【季節】 三春


仰げども 正体見えず 白木蓮
(あおげども しょうたいみえず はくもくれん)
14120 【季語】 白木蓮 【季節】 仲春


咳に覚め 眠れぬ夜に 月朧
(せきにさめ ねむれぬよるに つきおぼろ)
14121 【季語】 朧月 【季節】 晩春


両手挙ぐ 花の好みも 朧かな
(もろてあぐ はなのこのみも おぼろかな)
14122 【季語】 朧 【季節】 三春


不器用に 痩せた顎出す 春の月
(ぶきように やせたあごだす はるのつき)
14123 【季語】 春の月 【季節】 三春


卒業も 入学すらも 通過点
(そつぎょうも にゅうがくすらも つうかてん)
14124 【季語】 卒業 【季節】 仲春


両の手に ももさく抱くや 春の夢
(りょうのてに ももさくだくや はるのゆめ)
14125 【季語】 春 【季節】 三春


香に負け 早きに負けて 桜餅
(こうにまけ はやきにまけて さくらもち)
14126 【季語】 桜餅 【季節】 晩春


紅梅に 早春開く 気配無く
(こうばいに そうしゅんひらく きはいなく)
14127 【季語】 紅梅 【季節】 初春



春の夢

2012年03月16日 | 俳句

菜と蓮華 黄と紫の 花畳
(なとれんげ きとむらさきの はなだたみ)
14097 【季語】 菜の花 【季節】 晩春
菜=菜の花、蓮華=蓮華草


初蝶や 鳥居の上の 寝床かな
(はつちょうや とりいのうえの ねどこかな)
14098 【季語】 初蝶 【季節】 仲春


雪解けの 歓迎されぬ 春の水
(ゆきどけの かんげいされぬ はるのみず)
14099 【季語】 春 【季節】 三春


卒業式 国歌口パク 風の吹き
(そつぎょうしき こっかくちぱく かぜのふき)
14100 【季語】 卒業式 【季節】 仲春


菜の花の 田にある一族 背の高く
(なのはなの たにあるいちぞく せのたかく)
14101 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


亀の子も 首長くして 春の虹
(かめのこも くびながくして はるのにじ)
14102 【季語】 春 【季節】 三春


春昼の 駅前に立ち 深呼吸
(はるひるの えきまえにたち しんこきゅう)
14103 【季語】 春 【季節】 三春


角打ちや もう顔赤き 春の昼
(かくうちや もうかおあかき はるのひる)
14104 【季語】 春 【季節】 三春
角打ち(かくうち)=北部九州方言「升で酒を飲むこと、
酒屋の店頭で酒を飲むこと、金銭を出し集めて宴をすること」


ねむたくて 毎夜徹夜の 春の夢
(ねむたくて まいよてつやの はるのゆめ)
14105 【季語】 春 【季節】 三春


鴛鴦の 色鮮やかに 浮き寝する
(おしどりの いろあざやかに うきねする)
14106 【季語】 鴛鴦 【季節】 三冬


泪目に 潤んで見えし 春の月
(なみだめに うるんでみえし はるのつき)
14107 【季語】 春 【季節】 三春


線路脇 見定めできず 春の雨
(せんろわき みさだめできず はるのあめ)
14108 【季語】 春 【季節】 三春


雲雀啼く 世の中何も 無いように
(ひばりなく よのなかなにも ないように)
14109 【季語】 雲雀 【季節】 三春


春寒や 雲の流れの 早きこと
(はるさむや くものながれの はやきこと)
14110 【季語】 春寒 【季節】 初春


蒲公英や 見つけにくいは 今のうち
(たんぽぽや みつけにくいは いまのうち)
14111 【季語】 蒲公英 【季節】 三春


望郷の 香り漂う 梅の花
(ぼうきょうの かおりただよう うめのはな)
14112 【季語】 梅の花 【季節】 初春


望郷も 彼岸の入りも 今日明日
(ぼうきょうも ひがんのいりも きょうあした)
14113 【季語】 彼岸 【季節】 仲春
2012年彼岸入り:3月17日


何せんと 寝て目覚めるや 春朧
(なにせんと ねてめざめるや はるおぼろ)
14114 【季語】 春朧 【季節】 三春


春の山 稜線おぼろ 雨近し
(はるのやまりょうせんおぼろあめちかし)
14115 【季語】 春 【季節】 三春


春の夢 逆立ちすれば 覚めるらし
(はるのゆめ さかだちすれば さめるらし)
14116 【季語】 春 【季節】 三春



唐辛子

2012年03月15日 | 俳句

梅の春 次は桜が 待ち遠し
(うめのはる つぎはさくらが まちどうし)
14077 【季語】 梅 【季節】 初春


ブランコの 天近くなり 風の鳴る
(ぶらんこの てんちかくなり かぜのなる)
14078 【季語】 ブランコ 【季節】 三春


春珈琲 ポットのお湯の 匙加減
(はるこーひー ぽっとのおゆの さじかげん)
14079 【季語】 春 【季節】 三春


春風や 何時になったら 東風になる
(はるかぜや いつになったら こちになる)
14080 【季語】 春風 【季節】 三春


風船の 紐が絡んで 紐切れて
(ふうせんの ひもがからんで ひもきれて)
14081 【季語】 風船 【季節】 三春


花菜道 別れた友の 声耳に
(はななみち わかれたともの こえみみに)
14082 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


側溝の 土手這う田螺 鈍きこと
(そっこうの どてはうたにし のろきこと)
14083 【季語】 田螺 【季節】 三春


記憶すら 薄れ掠れて 春朧
(きおくすら うすれかすれて はるおぼろ)
14084 【季語】 春朧 【季節】 三春


紅梅や 開きし内に 淡き影
(こうばいや ひらきしうちに あわきかげ)
14085 【季語】 紅梅 【季節】 初春


性悪の 影を隠して 紅の梅
(しょうわるの かげをかくして べにのうめ)
14086 【季語】 紅梅 【季節】 初春


菜畑の 海に連なる 鏡山
(なばたけの うみにつらなる かがみやま)
14087 【季語】 菜の花 【季節】 晩春
鏡山=佐賀県唐津市東部にそびえる標高284mの山。


菜の花の 昼の明るさ黄 に充ちて
(なのはなの ひるのあかるさ きにみちて)
14088 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


初蝶に 照れて地蔵の 顔赤し
(はつちょうに てれてじぞうの かおあかし)
14089 【季語】 初蝶 【季節】 仲春


沈丁花 群れて咲き居る 河川敷
(じんちょうげ むれてさきおる かせんじき)
14090 【季語】 沈丁花 【季節】 仲春


青ばかり あるべきもなく 唐辛子
(あおばかり あるべきもなく とうがらし)
14091 【季語】 唐辛子 【季節】 三秋


人の言う 春は曙 白みたり
(ひとのいう はるはあけぼの しらみたり)
14092 【季語】 春 【季節】 三春


春の昼 遠くに聞きし 汽車の音
(はるのひる とおくにききし きしゃのおと)
14093 【季語】 春 【季節】 三春


ふるさとは 梅の香におう 梅の里
(ふるさとは うめのかにおう うめのさと)
14094 【季語】 梅 【季節】 初春


梅が香に 迷い出でたる 寒さかな
(うめがかに まよいいでたる さむさかな)
14095 【季語】 梅 【季節】 初春


塀を越え 蝶舞い来る 昼餉時
(へいをこえ ちょうまいきたる ひるげどき)
14096 【季語】 蝶 【季節】 三春



お水取り

2012年03月14日 | 俳句

春の朝 眠れぬままの 春の朝
(はるのあさ ねむれぬままの はるのあさ)
14062 【季語】 春 【季節】 三春


春の朝 新聞配達 定時刻
(はるのあさしんぶんはいたつていじこく)
14063 【季語】 春 【季節】 三春


お水取り 終われば春の 本格化
(おみずとり おわればはるの ほんかくか)
14064 【季語】 お水取り 【季節】 仲春


春風に 背中を押され 意気高し
(はるかぜに せなかをおされ いきたかし)
14065 【季語】 春風 【季節】 三春


春愁や 春の電車の 空き具合
(しゅんしゅうや はるのでんしゃの すきぐあい)
14066 【季語】 春愁 【季節】 三春


宰相と 言える人なき 春の闇
(さいそうと いえるひとなき はるのやみ)
14067 【季語】 春 【季節】 三春


異常なり 余寒という日 まだあるや
(いじょうなり よかんというひ まだあるや)
14068 【季語】 余寒 【季節】 初春
余寒=立春後の寒さ。寒が明けてもなお残る寒さ。残寒。


老いたれば 春は名のみと 蟄居する
(おいたれば はるはなのみと ちっきょする)
14069 【季語】 春 【季節】 三春
蟄居(ちっきょ)=家にこもって謹慎させる刑罰の一種。
中世の公家・武家では謹慎あるいは不満の表明
として蟄居することもあり,
また刑としても行われた。


チルドレン 素人ばかりの 春の国
(ちるどれん しろうとばかりの はるのくに)
14070 【季語】 春 【季節】 三春
素人が代議士に大臣に。何が期待できるのでしょう。AKBxx並み。


震災忌 夢のまた夢 覚めやらず
(しんさいき ゆめのまたゆめ さめやらず)
14071 【季語】 (震災忌) 【季節】 仲春


虻と蝶 境を分ける 好き嫌い
(あぶとちょう さかいをわける すききらい)
14072 【季語】 蝶 【季節】 三春


朝寝ほど 至福を感ず ものはなし
(あさねほど しふくをかんず ものはなし)
14073 【季語】 朝寝 【季節】 三春


寂しきは 夜のブランコ 月下弦
(さびしきは よるのぶらんこ つきかげん)
14074 【季語】 ブランコ 【季節】 三春


風集む 屋台に並ぶ 風車
(かぜあつむ やたいにならぶ かざぐるま)
14075 【季語】 風車 【季節】 三春


春や春 かろのうろん屋 懐かしく
(はるやはる かろのうろんや なつかしく)
14076 【季語】 春 【季節】 三春
かろのうろん屋=(福岡県福岡市中洲川端)うどん店の名称。
「角のうどん屋」が博多弁で「かろのうろん屋」に。



春日傘

2012年03月13日 | 俳句

一瞬の 阿鼻叫喚 二十万年
(いっしゅんの あびきょうかん にじゅうまんねん)
14037 【季語】 ー 【季節】 ー
阿鼻叫喚= 悲惨な状況に陥り、混乱して泣き叫ぶこと。
 


三月十一日 十二日日本 沈没す
(じゅういちにち じゅうににちにほん ちんぼつす)
14038 【季語】 ー 【季節】 ー


逃げ水や 原発の墓 そこかしこ
(にげみずや げんぱつのはか そこかしこ)
14039 【季語】 ー 【季節】 ー


原発は 子孫の未来 担保とし
(げんぱつは しそんのみらい たんぽとし)
14040 【季語】 ー 【季節】 ー


春の闇 阿鼻叫喚の 地獄絵よ
(はるのやみ あびきょうかんの じごくえよ)
14041 【季語】 春の闇 【季節】 三春


原発忌 メルトダウン メルトスルー
(げんぱつき めるとだうん めるとするー)
14042 【季語】 ー 【季節】 ー


原発の 捲土重来 春の闇
(げんぱつの けんどじゅうらい はるのやみ)
14043 【季語】 春の闇 【季節】 三春
捲土重来=物事に一度失敗した者が、非常な勢いで盛り返すこと。


蛇出づる 見渡せば世は 毒蛇の世
(へびいづる みわたせばよは どくじゃのよ)
14044 【季語】 蛇出づ 【季節】 仲春


蛇穴を 突けば出づる 烏合の衆
(へびあなを つつけばいづる うごうのしゅう)
14045 【季語】 蛇穴を出づ 【季節】 仲春




春宵や 一睡の後の 消化剤
(しゅんしょうや いっすいののちの しょうかざい)
14046 【季語】 春宵 【季節】 三春


見上げれば 鳥の巣あれど 動きなし
(みあげれば とりのすあれど うごきなし)
14047 【季語】 鳥の巣 【季節】 三春


春寒や 出不精の 言い訳に
(はるさむや でぶしょうの いいわけに)
14048 【季語】 春寒 【季節】 初春


山辺に ぽつんとさびし すみれ草
(やまのべに ぽつんとさびし すみれぐさ)
14049 【季語】 すみれ草 【季節】 三春


咲きほこる つらつら椿 玉椿
(さきほこる つらつらつばき たまつばき)
14050 【季語】 玉椿 【季節】 三春


咲く前の 蕾が華よ やぶ椿
(さくまえの つぼみがはなよ やぶつばき)
14051 【季語】 やぶ椿 【季節】 三春


川縁の 菜の花明かり 風の筋
(かわべりの なのはなあかり かぜのすじ)
14052 【季語】 菜の花 【季節】 晩春


味噌汁は 今日も若布の 朝餉なり
(みそしるは きょうもわかめの あさげなり)
14053 【季語】 若布 【季節】 三春


光受け すみれの濃紫 淡くなり
(ひかりうけ すみれのこむらさき あわくなり)
14054 【季語】 すみれ 【季節】 三春


まだ知らぬ 花粉症の つらさなど
(まだしらぬ かふんしょうの つらさなど)
14055 【季語】 ー 【季節】 ー


杉花粉 戦後植樹の 成れの果て
(すぎかふん せんごしょくじゅの なれのはて)
14056 【季語】 ー 【季節】 ー


春雨にゃ 要るか要らぬか 雨傘が
(はるさめにゃ いるかいらぬか あまがさが)
14057 【季語】 春雨 【季節】 三春


留年や 失意の中の 春休み
(りゅうねんや しついのなかの はるやすみ)
14058 【季語】 春休み 【季節】 仲春


ママチャリの 常備品なる 春日傘
(ままちゃりの じょうびひんなる はるひがさ)
14059 【季語】 春日傘 【季節】 晩春


花冷えや 贔屓の女優 嫁が知る
(はなびえや ひいきのじょゆう よめがしる)
14060 【季語】 花冷え 【季節】 晩春


雲呑に 似し春の雲 唾を呑む
(わんたんに にしはるのくも つばをのむ)
14061 【季語】 春 【季節】 三春



初雲雀

2012年03月12日 | 俳句

ファインダー 好みを捜す 春の旅
(ふぁいんだー このみをさがす はるのたび)
14026 【季語】 春 【季節】 三春


春や春 練行衆の すすけ顔
(はるやはる れんぎょうしゅうの すすけがお)
14027 【季語】 春 【季節】 三春
東大寺修二会を行う行者は練行衆と呼ばれる。
11人の僧侶。お水取りとして有名。


街中の 春田の花に 足を止め
(まちなかの はるたのはなに あしをとめ)
14028 【季語】 春田 【季節】 三春


心内 卒業ならず 四十年
(こころうち そつぎょうならず よんじゅうねん)
14029 【季語】 卒業 【季節】 仲春


昨日まで 他人事話 春の闇
(きのうまで ひとごとばなし はるのやみ)
14030 【季語】 春の闇 【季節】 三春


久方の 春の晴れ間や 窓の外
(ひさかたの はるのはれまや まどのそと)
14031 【季語】 春 【季節】 三春


二十万年 春の闇長き 負の遺産
(にじゅうまんねん はるのやみながき ふのいさん)
14032 【季語】 春の闇 【季節】 三春
プルトニュームの半減期2万年。放射能が1/10になるのに20万年。
北欧の国では、核廃棄物貯蔵庫の耐用年数を
20万年と設定している国もある。


目刺し折り 食べよと口に 稚児の命
(めざしおり たべよとくちに ちごのめい)
14033 【季語】 目刺し 【季節】 三春


春闘の 話題も消えて 闇消えて
(しゅんとうの わだいもきえて やみきえて)
14034 【季語】 春闘 【季節】 晩春


香強く 色重くとも 沈丁花
(こうつよく いろおもくとも じんちょうげ)
14035 【季語】 沈丁花 【季節】 仲春


初雲雀 一気に上り 空に消え
(はつひばりいっきにのぼりそらにきえ)
14036 【季語】 初雲雀 【季節】 三春



春の雨

2012年03月11日 | 俳句

春昼や 地震に津波 地獄図に
(はるひるや じしんにつなみ じごくずに)
14024 【季語】 春 【季節】 三春


此岸から見えぬ泪雨春の雨
(しがんから みえぬなみだあめ はるのあめ)
14025 【季語】 春 【季節】 三春
此岸(しがん)=仏教において、彼岸に対比される世界をいい、
私たちが住んでいる現世のこと。