俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

十一月尽

2012年11月30日 | 俳句

いつのまか 十一月尽 余日なし
(いつのまか じゅういちがつじん よじつなし)
15327 【季語】 十一月 【季節】 初冬


総選挙 人品卑しく そぞろ寒
(そうせんきょ じんぴんいやしく そぞろさむ)
15328 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋


美辞麗句 口先ばかり 冬選挙
(びじれいく くちさきばかり ふゆせんきょ)
15329 【季語】 冬 【季節】 三冬


心なきが 顔に出でけり 冬選挙
(しんなきが かおにいでけり ふゆせんきょ)
15330 【季語】 冬 【季節】 三冬


貸し靴の ヒモ長くして 転ける冬
(かしぐつの ひもながくして こけるふゆ)
15331 【季語】 冬 【季節】 三冬


聞くなかれ 肉体年齢 冬旱
(きくなかれ にくたいねんれい ふゆひでり)
15332 【季語】 冬旱 【季節】 三冬



浮き寝鳥

2012年11月29日 | 俳句

桜落葉 流れにまかせ 浮き沈み
(さくらおちば ながれにまかせ うきしずみ)
15315 【季語】 落葉 【季節】 三冬


またしても 新語なるかや 暴風雪
(またしても しんごなるかや ぼうふうゆき)
15316 【季語】 雪 【季節】 晩冬


幼子や 冬の別れに 土下座する
(おさなごや ふゆのわかれに どげざする)
15317 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬日向 ヌード写真に 光射し
(ふゆひなた ぬーどしゃしんに ひかりしゃし)
15318 【季語】 冬日向 【季節】 三冬


デジカメの 電池切れての 冬の旅
(でじかめの でんちぎれての ふゆのたび)
15319 【季語】 冬 【季節】 三冬


白髪の 細さ薄さよ 冬初め
(はくはつの ほそさうすさよ ふゆはじめ)
15320 【季語】 冬初め 【季節】 初冬


整体の 結果の恐き 冬の暮れ
(せいたいの けっかのこわき ふゆのくれ)
15321 【季語】 冬の暮 【季節】 三冬


微笑みが 光に融けて 小春かな
(ほほえみが ひかりにとけて こはるかな)
15322 【季語】 小春 【季節】 初冬


煮大根 味もまろやか 箸すすむ
(にだいこん あじもまろやか はしすすむ)
15323 【季語】 煮大根 【季節】 三冬


握らずに 掬えば楽し 冬の旅
(にぎらずに すくえばたのし ふゆのたび)
15324 【季語】 冬の旅 【季節】 三冬


流水に 身を委せ居り 浮き寝鳥
(りゅうすいに みをまかせおり うきねどり)
15325 【季語】 浮き寝鳥 【季節】 三冬


何よりも 写真映りの 良き冬や
(なによりも しゃしんうつりの よきふゆや)
15326 【季語】 冬 【季節】 三冬




2012年11月26日 | 俳句

時雨るるや 旅終えたるに 降るもよし
(しぐるるや たびおえたるに ふるもよし)
15305 【季語】 時雨るる 【季節】 初冬


息切れて 色もかすみし 冬紅葉
(いきぎれて いろもかすみし ふゆもみじ)
15306 【季語】 冬紅葉 【季節】 三冬


冬の陽に くしゃみで答ゆ 元気さを
(ふゆのひに くしゃみでこたゆ げんきさを)
15307 【季語】 冬の陽 【季節】 三冬


オレンジの コスモス有りと 嫁の笑み
(おれんじの こすもすありと よめのえみ)
15308 【季語】 コスモス 【季節】 仲秋


コスモスの 青空に映ゆ 花の色
(こすもすの あおぞらにはゆ はなのいろ)
15309 【季語】 コスモス 【季節】 仲秋


あきざくら 旅の天気を ありがとう
(あきざくら たびのてんきを ありがとう)
15310 【季語】 あいざくら 【季節】 仲秋
あきざくら=秋桜=コスモス


素饂飩に 天カスと葱 大盛に
(すうどんに てんかすとねぎ おおもりに)
15311 【季語】 葱 【季節】 三冬


吹き溜まる 銀杏落葉を 撮る人も
(ふきだまる いちょうおちばを とるひとも)
15312 【季語】 銀杏落葉 【季節】 初冬


宿の庭 福を招くか 花八つ手
(やどのにわ ふくをまねくか はなやつで)
15313 【季語】 花八つ手 【季節】 初冬


庭の隅 宿の歴史を 石蕗知るや
(にわのすみ やどのれきしを つわしるや)
15314 【季語】 石蕗 【季節】 初冬



散る紅葉

2012年11月20日 | 俳句

凪の川 閑かさ砕き 鴨降りる
(なぎのかわ しずかさくだき かもおりる)
15292 【季語】 鴨 【季節】 三冬


山茶花は 雨に枝先 しとど濡る
(さざんかは あめにえださき しとどぬる)
15293 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


道脇の 紅増すもみじ 散る紅葉
(みちわきの べにますもみじ ちるもみじ)
15294 【季語】 紅葉散る 【季節】 初冬


冬浅し 時雨の後は 小春日に
(ふゆあさし しぐれのあとは こはるびに)
15295 【季語】 冬浅し 【季節】 初冬


冬凪や 鳶は高く 風に乗る
(ふゆなぎや とんびはたかく かぜにのる)
15296 【季語】 冬凪 【季節】 三冬


人生は 訣れ重ねる 冬の旅
(じんせいは わかれかさねる ふゆのたび)
15297 【季語】 冬 【季節】 三冬


澄みし川 閑かに流れ 小春かな
(すみしかわ ひまかにながれ こはるかな)
15298 【季語】 小春 【季節】 初冬


銀杏散る 改装なりし 自転車道
(いちょうちる かいそうなりし じてんしゃどう)
15299 【季語】 銀杏散る 【季節】 晩秋


冬の雨 外より漏れし 音淋し
(ふゆのあめ そとよりもれし おとさみし)
15300 【季語】 冬 【季節】 三冬


鴨上る 下るより強き ハの波紋
(かものぼる くだるよりつよき はのはもん)
15301 【季語】 鴨 【季節】 三冬


一大事 羽ばたつかせ 鴨離水
(いちだいじ はねばたつかせ かもりすい)
15302 【季語】 鴨 【季節】 三冬


同窓の 顔なつかしく 冬宴
(どうそうの かおなつかしく ふゆうたげ)
15303 【季語】 冬 【季節】 三冬


杯重ね 昔にもどる 冬宴
(はいかさね むかしにもどる ふゆうたげ)
15304 【季語】 冬 【季節】 三冬



小春

2012年11月16日 | 俳句

ぐいと呑む 熱燗うまく 連れの欲し
(ぐいとのむ あつかんうまく つれのほし)
15274 【季語】 熱燗 【季節】 三冬


銀杏散る 道掃く女は 腰曲げて
(いちょうちる みちはくひとは こしまげて)
15275 【季語】 銀杏散る 【季節】 晩秋


駅前の 自転車倒れ 冬に入る
(えきまえの じてんしゃたおれ ふゆにいる)
15276 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


川砕く 鴨の着水 お尻から
(かわくだく かものちゃくすい おしりから)
15277 【季語】 鴨 【季節】 三冬


茶の花や 見つけて嬉し まず一服
(ちゃのはなや みつけてうれし まずいっぷく)
15278 【季語】 茶の花 【季節】 初冬


木枯らしの 音聞こえれば 冬だよな
(こがらしの おときこえれば ふゆだよな)
15279 【季語】 木枯らし 【季節】 初冬


木枯らしは 任侠ドラマの 主人公
(こがらしは にんきょうどらまの しゅじんこう)
15280 【季語】 木枯らし 【季節】 初冬


特急から 枯れ木を見れば 花が咲き
(とっきゅうから かれきをみれば はながさき)
15281 【季語】 枯れ木 【季節】 三冬


秋風味 野菜サラダに ある豆腐
(あきふうみ やさいさらだに あるとうふ)
15282 【季語】 秋 【季節】 三秋


お祝いは 一日で終えて 小春かな
(おいわいは ひとひでおえて こはるかな)
15283 【季語】 小春 【季節】 初冬


冬の昼 ラーメン買いに ペダル漕ぐ
(ふゆのひる らーめんかいに ぺだるこぐ)
15284 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬隣 隣の柿は 熟れ時に
(ふゆどなり となりのかきは うれどきに)
15285 【季語】 冬隣 【季節】 晩秋


見つかりし 腕時計二つ 冬の宵
(みつかりし うでどけいふたつ ふゆのよい)
15286 【季語】 冬 【季節】 三冬


朽ち果てし 枯葉の下の 蟻の道
(くちはてし かれはのしたの ありのみち)
15287 【季語】 枯葉 【季節】 三冬


嚔して 腰の痛さの ぶり返し
(くしゃみして こしのいたさの ぶりかえし)
15288 【季語】 嚔 【季節】 三冬


冬旱 二番煎じの 暮選挙
(ふゆひでり にばんせんじの くれせんきょ)
15289 【季語】 暮 【季節】 仲冬


憤り 諦め混ぜて 冬の陣
(いきどおり あきらめまぜて ふゆのじん)
15290 【季語】 冬 【季節】 三冬


七五三 訪ね来る子も 居らずして
(しちごさん たずねくるこも おらずして)
15291 【季語】 七五三 【季節】 初冬




侘助

2012年11月15日 | 俳句

そよ風に 委ねる心 秋心
(そよかぜに ゆだねるこころ あきごころ)
15264 【季語】 秋 【季節】 三秋


髪切れば 少し二枚目 冬初め
(かみきれば すこしにまいめ ふゆはじめ)
15265 【季語】 冬初め 【季節】 初冬


侘助や 花に莟に 小雪有り
(わびすけや はなにつぼみに こゆきあり)
15266 【季語】 侘助 【季節】 三冬


白侘助 そっぽを向いても 頬を染め
(しろわびすけ そっぽをむいても ほおをそめ)
15267 【季語】 侘助 【季節】 三冬


返り花 今日は佳き日 結婚記念
(かえりばな きょうはよきひ けっこんきねん)
15268 【季語】 返り花 【季節】 初冬
11月14日は結婚記念日。真珠婚。


いい石の いい年の秋 結婚記念
(いいいしの いいとしのあき けっこんきねん)
15269 【季語】 秋 【季節】 三秋


いい人よ 語呂なら負けぬ 秋の宵
(いいひとよ ごろならまけぬ あきのよい)
15270 【季語】 秋 【季節】 三秋


十年目 あのイヤリング あの真珠
(じゅうねんめ あのいやりんぐ あのしんじゅ)
15271 【季語】 * 【季節】 *


真珠婚 刺身のつまに 秋の宵
(しんじゅこん さしみのつまに あきのよい)
15272 【季語】 秋 【季節】 三秋


短日や 記念日ゆえか 暮れ早し
(たんじつや きねんびゆえか くれはやし)
15273 【季語】 短日 【季節】 三冬



山茶花

2012年11月14日 | 俳句

立山は 初冠雪の お出迎え
(たてやまは はつかんせつの おでむかえ)
15246 【季語】 初雪 【季節】 初冬


韓ドラに ティッシュの山は 眠る如
(かんどらに てぃっしゅのやまは ねむるごと)
15247 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


十一月 母迎えんと 模様替え
(じゅういちがつ ははむかえんと もようがえ)
15248 【季語】 十一月 【季節】 初冬


まず一声 餃子臭いと 冬の朝
(まずひとこえ ぎょうざくさいと ふゆのあさ)
15249 【季語】 冬 【季節】 三冬


山茶花も 椿も同じ 遠目には
(さざんかも つばきもおなじ とおめには)
15250 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


枯れ枝に 新月掛かる 丑三つ
(かれえだに しんげつかかる うしみっつ)
15251 【季語】 枯れ枝 【季節】 三冬


西へ行く それが希望と 十一月
(にしへいく それがきぼうと じゅういちがつ)
15252 【季語】 十一月 【季節】 初冬


玉子欠け ご飯単なる 冬朝餉
(たまごかけ ごはんたんなる ふゆあさげ)
15253 【季語】 冬 【季節】 三冬


仏映画 ハングル字幕 冬に入る
(ぶつえいが はんぐるじまく ふゆにいる)
15254 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


携帯の 電波圏外 冬の山
(けいたいの でんぱけんがい ふゆのやま)
15255 【季語】 冬 【季節】 三冬


蒲団干し 小雨に仕舞わぬ 家もあり
(ふとんぼし こさめにしまわぬ いえもあり)
15256 【季語】 布団干す 【季節】 三冬


小春日や 捨つものばかり 家広し
(こはるびや しゃつものばかり いえひろし)
15257 【季語】 小春日 【季節】 初冬



宝くじ 買う金思案 プアな冬
(たからくじ かうかねしあん ぷあなふゆ)
15258 【季語】 冬 【季節】 三冬


酔うまでの 身保たぬ寒さ 熱燗に
(ようまでの みたもたぬさむさ あつかんに)
15259 【季語】 熱燗 【季節】 三冬


明日でも 明後日でも余裕 冬支度
(あしたでも あさってでもよゆう ふゆじたく)
15260 【季語】 冬支度 【季節】 晩秋


新年も 後一月余 神無月
(しんねんも あとひとつきよ かんなづき)
15261 【季語】 神無月 【季節】 初冬


柿一つ 空の青さに 吸い込まれ
(かきひとつ そらのあおさに すいこまれ)
15262 【季語】 柿 【季節】 晩秋


目力と まなこ物言う マスクかな
(めりょくと まなこものいう ますくかな)
15263 【季語】 マスク 【季節】 三冬



冬に入る

2012年11月11日 | 俳句

椋鳥の 狂い鳴きして 冬に入る
(むくどりの くるいなきして ふゆにいる)
15233 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


パソコンに 我が影見つけ 冬に入る
(ぱそこんに わがかげみつけ ふゆにいる)
15234 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


記念日の 多き冬にある 電池の日
(きねんびの おおきふゆにある でんちのひ)
15235 【季語】 冬 【季節】 三冬


尼崎 落葉舞い散る 路地掃除
(あまがさき おちばまいちる ろじそうじ)
15236 【季語】 落葉 【季節】 三冬


尼崎 三冬枯木の 華咲けよ
(あまがさき さんとうこぼくの はなさけよ)
15237 【季語】 三冬 【季節】 三冬


立冬を 過ぎて楽しむ アイスクリン
(りっとうを すぎてたのしむ あいすくりん)
15238 【季語】 立冬 【季節】 初冬


透き通る 心の欲しく 冬に入る
(すきとおる こころのほしく ふゆにいる)
15239 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


星の数 あまたに増えて 冬に入る
(ほしのかず あまたにふえて ふゆにいる)
15240 【季語】 冬に入る 【季節】 初冬


山あひに 雲立ち上り 雪気配
(やまあひに くもたちあがり ゆきけはい)
15241 【季語】 雪 【季節】 晩冬
山あひ(やまあい 山間)=山と山との間。
山峡(やまかい)。さんかん。


居酒屋で 利き酒をして 酔いつぶれ
(いざかやで ききざけをして よいつぶれ)
15242 【季語】 利き酒 【季節】 晩秋


黄落の 淡き色あり 風に乗る
(こうらくの あわきいろあり かぜにのる)
15243 【季語】 黄落 【季節】 晩秋
黄落=木の葉や果実が黄色に色づいて落ちる こと。


凪わたる 湖に映りし 雪の山
(なぎわたる うみにうつりし ゆきのやま)
15244 【季語】 雪 【季節】 晩冬


文面も 中身も変わらぬ 歳暮来る
(ぶんめんも なかみもかわらぬ せいぼくる)
15245 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬



冬ざれ

2012年11月09日 | 俳句

網戸から 見える景色も 冬模様
(あみどから みえるけしきも ふゆもよう)
15222 【季語】 冬 【季節】 三冬


模様替え 捨てる物無く 秋思かな
(もようがえ すてるものなく しゅうしかな)
15223 【季語】 秋思 【季節】 三秋


部屋替えは 北から南 小春日に
(へやがえは きたからみなみ こはるびに)
15224 【季語】 小春日 【季節】 初冬


立冬の 寒さを纏い 有明月
(りっとうの さむさをまとい ありあけづき)
15225 【季語】 有明月 【季節】 三秋


吾亦紅 人恋ふる時 今もあり
(われもこう ひとこふるとき いまもあり)
15226 【季語】 吾亦紅 【季節】 晩秋


吾亦紅 昔の写真 今は無き
(われもこう むかしのしゃしん いまはなき)
15227 【季語】 吾亦紅 【季節】 晩秋


吾亦紅 生まれながらの 友いまだ
(われもこう うまれながらの ともいまだ)
15228 【季語】 吾亦紅 【季節】 晩秋


冬ざれて 言葉も知らぬ 文科相
(ふゆざれて ことばもしらぬ もんかそう)
15229 【季語】 冬ざれ 【季節】 三冬


夢心地 寝酒の酔いが 身を包む
(ゆめごこち ねざけのよいが みをつつむ)
15230 【季語】 寝酒 【季節】 三冬


万年雪 抱き続けて 山眠る
(まんねんゆき いだきつづけて やまねむる)
15231 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


冬ざれて 気圧配置は 西高し
(ふゆざれて きあつはいちは にしたかし)
15232 【季語】 冬ざれ 【季節】 三冬



立冬

2012年11月07日 | 俳句

立冬の 朝は閑かに 明け行けり
(りっとうの あさはしずかに あけゆけり)
15210 【季語】 立冬 【季節】 初冬


今朝の冬 雲など見えず 晴れ行けり
(けさのふゆ くもなどみえず はれゆけり)
15211 【季語】 冬 【季節】 三冬


慣れること 末恐ろしき 木の葉髪
(なれること すえおそろしき このはがみ)
15212 【季語】 木の葉髪 【季節】 初冬


風さえも 透き通り見ゆ 小春かな
(かぜさえも すきとおりみゆ こはるかな)
15213 【季語】 小春 【季節】 初冬


濃紅葉の 季節は贈れ 薄紅葉
(こもみじの きせつはおくれ うすもみじ)
15214 【季語】 薄紅葉 【季節】 晩秋


立冬と 聞けば背筋も 丸くなり
(りっとうと きけばせすじも まるくなり)
15215 【季語】 立冬 【季節】 初冬


何となく ただただ生きて 小春かな
(なんとなく ただただいきて こはるかな)
15216 【季語】 小春 【季節】 初冬


小春日や 生徒の姿 外になく
(こはるびや せいとのすがた ほかになく)
15217 【季語】 小春日 【季節】 初冬


ちと早き 忘年会や 空青し
(ちとはやき ぼうねんかいや そらあおし)
15218 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


世の中は 西高東低 冬気配
(よのなかは せいこうとうてい ふゆけはい)
15219 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬ざれて ラーメン無くて ちゃんぽんに
(ふゆざれて らーめんなくて ちゃんぽんに)
15220 【季語】 冬ざれ 【季節】 三冬


河豚料理 二日前から 予約要
(ふぐりょうり ふつかまえから よやくよう)
15221 【季語】 河豚 【季節】 三冬




末枯れ(うらがれ)

2012年11月06日 | 俳句

をかしきを 忘れ興なき 女郎花
(をかしきを わすれきょうなき おみなえし)
15199 【季語】 女郎花 【季節】 初秋


秋の雨 あがれば侘びし 傘忘れ
(あきのあめ あがればわびし かさわすれ)
15200 【季語】 秋の雨 【季節】 三秋


雨あがり 山の紅葉の 薄化粧
(あめあがり やまのもみじの うすげしょう)
15201 【季語】 紅葉 【季節】 晩秋


立山は 薄紅葉から 濃紅葉へ
(たてやまは うすもみじから こもみじへ)
15202 【季語】 薄紅葉 【季節】 晩秋


小雨降る 古城篠山 薄紅葉
(こさめふる こじょうささやま うすもみじ)
15203 【季語】 薄紅葉 【季節】 晩秋


薄紅葉 期待を乗せて 川下り
(うすもみじ きたいをのせて かわくだり)
15204 【季語】 薄紅葉 【季節】 晩秋


山を見て 山を見ていぬ 秋思かな
(やまをみて やまをみていぬ しゅうしかな)
15205 【季語】 秋思 【季節】 三秋


ハロウィンを 終えクリスマス 何処の国
(はろうぃんを おえくりすます どこのくに)
15206 【季語】 ハロウィン 【季節】 晩秋


雨雫 色鮮やかに 薄紅葉
(あめしずく いろあざやかに うすもみじ)
15207 【季語】 薄紅葉 【季節】 晩秋


山の辺の 道のここそこ 柿紅葉
(やまのべの みちのここそこ かきこうよう)
15208 【季語】 柿紅葉 【季節】 晩秋


末枯れも 天に近きが 因なりし
(うらがれも てんにちかきが いんなりし)
15209 【季語】 末枯れ 【季節】 晩秋



秋寂ぶ(あきさぶ)

2012年11月05日 | 俳句

秋寂ぶや 尖り屋根の 茅葺きの
(あきさぶや とんがりやねの かやぶきの)
15189 【季語】 秋寂ぶ 【季節】 晩秋


柿たわわ 渋と思えど 気に掛かり
(かきたわわ しぶとおもえど きにかかり)
15190 【季語】 柿 【季節】 晩秋


臍の下 見る物見えず 暮の秋
(へそのした みるものみえず くれのあき)
15191 【季語】 秋 【季節】 三秋


名の読めぬ 親と子ばかり 文化の日
(なのよめぬ おやとこばかり ぶんかのひ)
15192 【季語】 文化の日 【季節】 晩秋


気が抜けて 飲めども酔えぬ 寝酒かな
(きがぬけて のめどもよえぬ ねざけかな)
15193 【季語】 寝酒 【季節】 三冬


寝て居れば 薄ら寒さに 寝惚け覚め
(ねておれば うすらさむさに ねぼけざめ)
15194 【季語】 薄ら寒 【季節】 晩秋


予定表 埋もれ始めし 十一月
(よていひょう うもれはじめし じゅういちがつ)
15195 【季語】 十一月 【季節】 初冬


童謡で 思い出すのみ 落ち葉焚き
(どうようで おもいだすのみ おちばたき)
15196 【季語】 落ち葉焚き 【季節】 三冬


素うどんに 葱に天カス 暮の秋
(すうどんに ねぎにてんかす くれのあき)
15197 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋


冬屋台 斜めに詰めて 飲む仁義
(ふゆやたい ななめにつめて のむじんぎ)
15198 【季語】 冬屋台 【季節】 三冬



朝霧

2012年11月03日 | 俳句

行く秋や 逢瀬果たせず 七ヶ月
(ゆくあきや おうせはたせず ななかげつ)
15177 【季語】 行く秋 【季節】 晩秋


することも やることもなく 秋深し
(することも やることもなく あきふかし)
15178 【季語】 秋深し 【季節】 晩秋


合掌の 屋根から見える 吊し柿
(がっしょうの やねからみえる つるしがき)
15179 【季語】 吊し柿 【季節】 晩秋


もみじ葉の 破れから見る 紅葉かな
(もみじはの やぶれからみる こうようかな)
15180 【季語】 もみじ葉 【季節】 晩秋


冷やかや 積読本に 埃満つ
(ひややかや つんどくほんに ほこりみつ)
15181 【季語】 冷やか 【季節】 仲秋


文化の日 文明の日が ふさわしき
(ぶんかのひ ぶんめいのひが ふさわしき)
15182 【季語】 文化の日 【季節】 晩秋


文化の日 政治の臭い 叙勲ショー
(ぶんかのひ せいじのにおい じょくんしょー)
15183 【季語】 文化の日 【季節】 晩秋


小春日や 顔似し叔父の 昼寝顔
(こはるびや かおにしおじの ひるねがお)
15184 【季語】 小春日 【季節】 初冬


鍋物の 味を深めし 柚胡椒
(なべものの あじをふかめし ゆずこしょう)
15185 【季語】 柚 【季節】 晩秋


煮物には 鋤焼きの垂れ 良きらしき
(にものには すきやきのたれ よきらしき)
15186 【季語】 鋤焼き 【季節】 三冬


小春風 川に添いたる 風の筋
(こはるかぜ かわにそいたる かぜのすじ)
15187 【季語】 小春風 【季節】 初冬


朝霧に 大和明日香の 時戻る
(あさぎりに やまとあすかの ときもどる)
15188 【季語】 朝霧 【季節】 三秋




行く秋

2012年11月02日 | 俳句

行く秋は 捨てるもの捨てよ 惜しみなく
(ゆくあきは すてるものすてよ おしみなく)
15172 【季語】 行く秋 【季節】 晩秋


行く秋ぞ 俤淡く なりにけり
(ゆくあきぞ おもかげあわく なりにけり)
15173 【季語】 行く秋 【季節】 晩秋


柿喰うに 法隆寺とは 死期近し
(かきくうに ほうりゅうじとは しきちかし)
15174 【季語】 柿 【季節】 晩秋


一階の 朝顔の蔦 ベランダに
(いっかいの あさがおのつた べらんだに)
15175 【季語】 朝顔 【季節】 初秋


謝るに 薄笑い見え そぞろ寒
(あやまるに うすわらいみえ そぞろさむ)
15176 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋



秋深し

2012年11月01日 | 俳句

我が道に 誰が続くや 秋の暮
(わがみちに だれがつづくや あきのくれ)
15148 【季語】 秋の暮 【季節】 三秋


何が何 思案投げ首 十月尽
(なにがなに しあんなげくび じゅうがつじん)
15149 【季語】 十月 【季節】 晩秋


その笑みは 永遠と思えぬ 十月尽
(そのえみは とわとおもえぬ じゅうがつじん)
15150 【季語】 十月 【季節】 晩秋


遠き妹 思い紛らす 寝酒かな
(とおきいも おもいまぎらす ねざけかな)
15151 【季語】 寝酒 【季節】 三冬


晩秋や 毎度気抜けの 残り酒
(ばんしゅうや まいどきぬけの のこりさけ)
15152 【季語】 晩秋 【季節】 晩秋


秋美人 鏡に写るも 美人なり
(あきびじん かがみにうつるも びじんなり)
15153 【季語】 秋 【季節】 三秋


クリスマス バレンタインに ハロウィン
(くりすます ばれんたいんに はろうぃん)
15154 【季語】 ハロウィン 【季節】 晩秋


秋冷の 真ん中にある 心あり
(しゅうれいの まんなかにある こころあり)
15155 【季語】 秋冷 【季節】 仲秋


秋惜しむ 昨日は昨日 今あらた
(あきおしむ きのうはきのう いまあらた)
15156 【季語】 秋惜しむ 【季節】 晩秋


鏡越し 喜怒哀楽の 秋思かな
(かがみごし きどあいらくの しゅうしかな)
15157 【季語】 秋思 【季節】 三秋


曲がり角 ここまで来たか 秋の道
(まがりかど ここまできたか あきのみち)
15158 【季語】 秋 【季節】 三秋


曲がり角 あと幾つある 秋の道
(まがりかど あといくつある あきのみち)
15159 【季語】 秋 【季節】 三秋