俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

梅雨最中

2008年06月30日 | 俳句

『百日紅 今日の私 明日の我』
(さるすべり きょうのわたし あすのわれ)

『今年また 夏越の祓え 先はある』
(ことしまた なごえのはらえ さきはある)

『薔薇園に 蚯蚓湧き出で 雨が降る』
(ばらえんに みみずわきいで あめがふる)

『梅雨最中 雨樋の音 切れ間なく』
(つゆさなか あまどいのおと きれまなく)

『ジメジメと 梅雨の車の 聞こえ来る』
(じめじめと つゆのくるまの きこえくる)

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昼顔

2008年06月29日 | 俳句

『梅雨の空 静寂を破り ヘリの飛ぶ』
(つゆのそら しじまをやぶり へりのとぶ)

『湯上りは 何はなくとも 団扇なり』
(ゆあがりは なにはなくとも うちわなり)

『昼顔や 行きつ戻りつ その前を』
(ひるがおや いきつもどりつ そのまえを)

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2008年06月28日 | 俳句

『冷奴 ぼけにつっこみ ぬかにくぎ』
(ひややっこ ぼけにつっこみ ぬかにくぎ)

『めん類も 冷し中華は 嫌いです』
(めんるいも ひやしちゅうかは きらいです)

『今日も言う 今日の暑さ すごいよと』
(きょうもいう きょうのあつさ すごいよと)

『今日曇り 明日は雨だよ 梅雨の空』
(きょうくもり あすはあめだよ つゆのそら)

『夢破れ 地獄に戻る 昼寝覚』
(ゆめやぶれ じごくにもどる ひるねざめ)

『二代目は 馬鹿と思わば 汗も引く』
(にだいめは ばかとおもわば あせもひく)

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茄子の花

2008年06月27日 | 俳句

『屋根を越え 飛び去りし蛾の 戻らざる』
(やねをこえ とびさりしがの もどらざる)

『どくだみの 最後のあがきか まだ咲きて』
(どくだみの さいごのあがきか まださきて)

『茄子の花 その先に咲く 南瓜あり』
(なすのはな そのさきにさく かぼちゃあり)

『見るからに 藍強まりて 額の花』
(みるからに あいつよまりて がくのはな)

『夏燕 今日はゆるりと 飛ぶものよ』
(なつつばめ きょうはゆるりと とぶものよ)

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蜀葵

2008年06月26日 | 俳句

『俤や 浴衣姿の 色褪せて』
(おもかげや ゆかたすがたの いろあせて)

『梅雨籠り おまけに風邪も 籠りけり』
(つゆごもり おまけにかぜも こもりけり)

『風邪ゆえに 付きし汗疹に 昼寝癖』
(かぜゆえに つきしあせもに ひるねぐせ)

『明易し 人それぞれの 余生あり』
(あけやすし ひとそれぞれの よせいあり)

『池の端 菖蒲花咲く とこが好き』
(いけのはた しょうぶはなさく とこがすき)

『さつき咲き 日本男児は 居なくなり』
(さつきさき にほんだんじは いなくなり)

『花石榴 天道虫の 雨宿り』
(はなざくろ てんとうむしの あまやどり)

『蜀葵 天は近いぞ 大きいぞ』
(たちあおい てんはちかいぞ おおきいぞ)

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鵜篝

2008年06月25日 | 俳句

『どうしてる 妹の手枕 昼寝覚め』
(どうしてる いものてまくら ひるねさめ)

『夏掛けや 暑さ寒さも これ次第』
(なつがけや あつささむさも これしだい)

『風邪にして メガネを踏みて 夏旱』
(かぜにして めがねをふみて なつひでり)

『鵜篝に 三つの役目 あるらしき』
(うかがりに みっつのやくめ あるらしき)

『梅雨の月 朔望なども 忘れしか』
(つゆのつき さくぼうなども わすれしか)

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額の花

2008年06月24日 | 俳句

『玄関の 花壇を飾る 額の花』
(げんかんの かだんをかざる がくのはな)
                  額の花=額紫陽花

『雨の日の 活き活きとして 額の花』
(あめのひの いきいきとして がくのはな)

『仮花の 露は涙か 額の花』
(かりばなの つゆはなみだか がくのはな)

『小花より 色香を放つ 額の花』
(こばなより いろかをはなつ がくのはな)

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明け易し

2008年06月23日 | 俳句

『辛抱や 嫁の深謀 ビール欠け』
(しんぼうや よめのしんぼう びーるかけ)

『夏草や 政怪どもが 欲の渦』
(なつくさや せいかいどもが よくのうず)

『伊勢杉の 生命の鼓動 日の盛り』
(いせすぎの いのちのこどう ひのさかり)

『明け易し 日の出る前に 目の覚めて』
(あけやすし ひのでるまえに めのさめて)

『明け易し 今日もまた雨 雨の音』
(あけやすし きょうもまたあめ あめのおと)

『見るほどに 目の醒めにけり 合歓の花』
(みるほどに めのさめにけり ねむのはな)

『ふるさとの においなつかし 青田風』
(ふるさとの においなつかし あおたかぜ)

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花南瓜

2008年06月22日 | 俳句

『短夜や 日の出とともに 目の覚めて』
(みじかよや ひのでとともに めのさめて)

『金糸梅 雨の雫も 金色に』
(きんしばい あめのしずくも こんじきに)

『葉押し上げ 顔を出したる 花南瓜』
(はおしあげ かおをだしたる はなかぼちゃ)

『昼夜と カレーに餃子 夏の御馳』
(ひるよると かれーにぎょうざ なつのごち)

『風呂上がり 条件反射の まずビール』
(ふろあがり じょうけんはんしゃの まずびーる)

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夏掛け

2008年06月21日 | 俳句

『吊革に 傘に欠伸と 梅雨の女』
(つりかわに かさにあくびと つゆのひと)

『地下鉄に 夏至はあるやら 今日は雨』
(ちかてつに げしはあるやら きょうはあめ)

『雨音の 激しさ増すや 夏至なれど』
(あまおとの はげしさますや げしなれど)

『夏なれど 落穂拾いも 見あきたし』
(なつなれど おちぼひろいも みあきたし)

『日の盛り 定年名簿 同窓の』
(ひのさかり ていねんめいぼ どうそうの)

『遠ざかる 記憶の果ての 梅雨の雨』
(とおざかる きおくのはての つゆのあめ)

『昼顔や うすべにいろの 目に残り』
(ひるがおや うすべにいろの めにのこり)

『梅雨の日は 傘の使用が 占いに』
(つゆのひは かさのしようが うらないに)

『缶ビール 二缶開くは 三日目に』
(かんびーる ふたかんあくは みっかめに)

『夏掛けや 暑さ寒さも 運次第』
(なつがけや あつささむさも うんしだい)
               夏掛け=夏掛け布団

『我が家にも やっと出ました 扇風機』
(わがやにも やっとでました せんぷうき)

『打水の されたる道に 温もりを』
(うちみずの されたるみちに ぬくもりを)

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アマリリス

2008年06月20日 | 俳句

『白鷺の 家路へ急ぐ 梅雨の空』
(しらさぎの いえじへいそぐ つゆのそら)

『見上げれば 川鵜消え去る 梅雨の雲』
(みあげれば かわうきえさる つゆのくも)

『黒雲に 覆われ尽す 梅雨の街』
(くろくもに おおわれつくす つゆのまち)

『耳澄まし 鼻を澄ませて 梅雨最中』
(みみすまし はなをすませて つゆさなか)

『さくらんぼ 種の捨て場所 困り果て』
(さくらんぼ たねのすてばしょ こまりはて)

『何故の 恋の小道具 さくらんぼ』
(なにゆえの こいのこどうぐ さくらんぼ)

『でで虫の 角も槍も出ず 小半時』
(ででむしの つのもやりもでず こはんとき)
                   でで虫=でんでん虫=かたつむり

『紫陽花の 昨日の色や 七変化』
(あじさいの きのうのいろや ななへんげ)

『アマリリス 南国の陽の 輝いて』
(あまりりす なんごくのひの かがやいて)

『嫁の喰う キャベツの音の 瑞々し』
(よめのくう きゃべつのおとの みずみずし)

『我が部屋に 梅酒を置いて 自慢げに』
(わがへやに うめしゅをおいて じまんげに)

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ほうたる

2008年06月19日 | 俳句

『短夜の 眠りも浅く なりにけり』
(みじかよの ねむりもあさく なりにけり)

『蚊に刺され 見るも辛きや 吾子の目よ』
(かにさされ みるもつらきや あこのめよ)

『水嵩の 高くなり行く 梅雨最中』
(みずかさの たかくなりゆく つゆさなか)

『夕食に まずはと言うも ビールなし』
(ゆうしょくに まずはというも びーるなし)

『死も近し 水羊羹の 味極む』
(しもちかし みずようかんの あじきわむ)

『花菖蒲 水面の下は 紅の鯉』
(はなしょうぶ みなものしたは べにのこい)

『蛍火は 雨の向こうに 舞いにけり』
(ほたるびは あめのむこうに まいにけり)

『ほうたる来 我が血甘いぞ ほうたる来』
(ほうたるこ わがちあまいぞ ほうたるこ)

『合歓の花 塀から覗く 絹の紅』
(ねむのはな へいからのぞく きぬのべに)

『薄絹の 開きし扇 合歓の花』
(うすぎぬの ひらきしおうぎ ねむのはな)

『立葵 上へ上へと 大輪に』
(たちあおい うえへうえへと たいりんに)

『金糸梅 雄蕊の束の 黄の強く』
(きんしばい おしべのたばの きのつよく)

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天瓜粉

2008年06月18日 | 俳句

『椋鳥の 案内するや 夏の駅』
(むくどりの あんないするや なつのえき)

『腹の立つ 夏痩せもせず メタボ診』
(はらのたつ なつやせもせず めたぼしん)

『写メールに 蚊に刺されてる 吾子の顔』
(しゃめーるに かにさされてる あこのかお)

『向日葵を 活けし部屋で 茶一服』
(ひまわりを いけしへやで ちゃいっぷく)

『目覚めには まだまだ早い 昼寝する』
(めざめには まだまだはやい ひるねする)

『あめんぼう 手足の動き 平泳ぎ』
(あめんぼう てあしのうごき ひらおよぎ)

『あめんぼの 下に金魚 色冴えて』
(あめんぼの したにきんぎょ いろさえて)

『天瓜粉 手放されずに この歳よ』
(てんかふん てばなされずに このとしよ)

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目高

2008年06月17日 | 俳句

『鶺鴒の キーキと鳴いて 山は夏』
(せきれいの きーきとないて やまはなつ)

『田の水の 澄みし処に 目高有り』
(たのみずの すみしところに めだかあり)

『子の捕りし デンデン虫の 角凹む』
(このとりし でんでんむしの つのへこむ)

『冷奴 我の季節の 到来よ』
(ひややっこ われのきせつの とうらいよ)

『期限切れ カステラ食す 夏の夕』
(きげんぎれ かすてらしょくす なつのゆう)

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蚊帳

2008年06月16日 | 俳句

『久し振り 休日半どん 蚊帳の外』
(ひさしぶり きゅうじつはんどん かやのそと)

『洛北の 山青々と 六月尽』
(らくほくの やまあおあおと ろくがつじん)

『夏燕 洛北あたり 飛び早く』
(なつつばめ らくほくあたり とびはやく)

『窓の外 若竹林 若く見ゆ』
(まどのそと わかたけばやし わかくみゆ)

『雨音の むなしく聞こえ 未だ梅雨』
(あまおとの むなしくきこえ いまだつゆ)

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