春の虹 背後に守護に 祖母の霊
(はるのにじ はいごにしゅごに そぼのれい)
17777 【季語】 春の虹 【季節】 三春
木蓮の 風に揺るるや 祖母忌日
(もくれんの かぜにゆるるや そぼきじつ)
S525 【季語】 木蓮 【季節】 仲春
今日は、祖母の50回忌でした。
梅よりも 遅く大きく 木瓜の花
(うめよりも おそくおおきく ぼけのはな)
S526 【季語】 木瓜の花 【季節】 晩春
風光る うねり勝負の この行方
(かぜひかる うねりしょうぶの このゆくえ)
S527 【季語】 風光る 【季節】 三春
気に掛かる 三分桜の 後ろ影
(きにかかる さんぶんさくらの うしろかげ)
S528 【季語】 桜 【季節】 晩春
菜種畑 守る農夫の 背中丸し
(なたねばた まもるのうふの せなまるし)
S529 【季語】 菜種 【季節】 三春
花よりも 興味をそそる 映り込み
(はなよりも きょうみをそそる うつりこみ)
S530 【季語】 花 【季節】 晩春
曲がり角 首の伸びたる 雪柳
(まがりかど くびののびたる ゆきやなぎ)
S531 【季語】 雪柳 【季節】 晩春
春疾風 洗濯ばさみ ピンチなし
(はるはやて せんたくばさみ ぴんちなし)
S532 【季語】 春疾風 【季節】 晩春
春うらら ペットボトルの 物語
(はるうらら ぺっとぼとるの ものがたり)
S533 【季語】 麗 【季節】 三春
蒲公英の 絮が導く 夢世界
(たんぽぽの わたがみちびく ゆめせかい)
S534 【季語】 蒲公英 【季節】 三春
生け垣を 抜け出し居るや 雪柳
(いけがきを ぬけだしおるや ゆきやなぎ)
S535 【季語】 三月十一日 【季節】 晩春
木漏れ日が も少し欲しき 雪柳
(こもれひが もすこしほしき ゆきやなぎ)
S536 【季語】 雪柳 【季節】 晩春
あたたかや 親子で並ぶ 消火栓
(あたたかや おやこでならぶ しょうかせん)
S519 【季語】 暖か 【季節】 三春
名も知らぬ 開きし花に 一目ぼれ
(なもしらぬ ひらきしはなに ひとめぼれ)
S520 【季語】 花 【季節】 晩春
水嵩が 低くて悩む 春の鴨
(みずかさが ひくくてなやむ はるのかも)
S521 【季語】 春 【季節】 三春
紅梅や 初めて咲くも 威厳あり
(こうばいや はじめてさくも いげんあり)
S522 【季語】 紅梅 【季節】 初春
ぜいたくや 青白 紅桜
(ぜいたくや あおしろみどり べにざくら)
S523 【季語】 彼岸桜 【季節】 仲春
レンタルは 事故に構わず 春うらら
(れんたるは じこにかまわず はるうらら)
S524 【季語】 春麗 【季節】 三春
鳴かぬなら 春告鳥と 呼びはせで
(なかぬなら はるつげとりと よびはせで)
S513 【季語】 春告鳥 【季節】 三春
満開の 程を越したる 紅の梅
(まんかいの ほどをこしたる べにのうめ)
S514 【季語】 紅梅 【季節】 初春
花と鳥 焦点合わぬ 春一日
(はなととり しょうてんあわぬ はるひとひ)
S515 【季語】 春 【季節】 三春
春の鳥 少なき水を 監視せり
(はるのとり すくなきみずを かんしせり)
S516 【季語】 春 【季節】 三春
早遅き 開花宣言 意味あるや
(はやおそき かいかせんげん いみあるや)
S517 【季語】 花 【季節】 晩春
エンドウは 花から先に 柵を越え
(えんどうは はなからさきに さくをこえ)
S518 【季語】 豌豆の花 【季節】 晩春
鉄塔の 階段折れて 春おぼろ
(てっとうの かいだんおれて はるおぼろ)
S510 【季語】 朧 【季節】 三春
春おぼろ 遠くにのぞむ 昼の月
(はるおぼろ とおくにのぞむ ひるのつき)
S511 【季語】 朧 【季節】 三春
じっとして 気配消し居る ひよどりよ
(じっとして けはいけしおる ひよどりよ)
S512 【季語】 鵯 【季節】 晩秋
春の雲 かすれちぎれて 流されて
(はるのくも かすれちぎれて ながされて)
S503 【季語】 春 【季節】 三春
春雲の 上に控えし 昼の月
(はるくもの うえにひかえし ひるのつき)
S504 【季語】 春 【季節】 三春
如何様に 見えて不思議の 春の雲
(いかんさまに みえてふしぎの はるのくも)
S505 【季語】 春 【季節】 三春
白と黒 合わせて十羽 春談義
(しろとくろ あわせてじゅうわ はるだんぎ)
S506 【季語】 春 【季節】 三春
百合かもめ 名前に似合わぬ 勇ましさ
(ゆりかもめ なまえににあわぬ いさましさ)
S507 【季語】 百合鴎 【季節】 三冬
ひよどりも 為す術なしや 花いまだ
(ひよどりも なすすべなしや はないまだ)
S508 【季語】 鵯 【季節】 晩秋
都鳥 そんな名前も おますんや
(みやこどり そんななまえも おますんや)
S509 【季語】 百合鴎 【季節】 三冬
都鳥=百合鴎
春の陽を 閉じ込め居るや 銀の玉
(はるのひを とじこめおるや ぎんのたま)
S498 【季語】 春 【季節】 三春
春夕陽 上下の雲に サンドされ
(はるゆうひ じょうげのくもに さんどされ)
S499 【季語】 春 【季節】 三春
沈み行く 春陽見送る 街路灯
(しずみゆく はるひみおくる がいろとう)
S500 【季語】 春 【季節】 三春
春の暮 モニュメントに 魚眼あり
(はるのくれ もにゅめんとに ぎょがんあり)
S501 【季語】 春 【季節】 三春
春の暮 鳩居座りし 街路灯
(はるのくれ はといすわりし がいろとう)
S502 【季語】 春 【季節】 三春
猫柳 じゃらしているや 猫家族
(ねこやなぎ じゃらしているや ねこかぞく)
S474 【季語】 猫柳 【季節】 初春
水仙の ラッパの音色 彩があり
(すいせんの らっぱのねいろ あやがあり)
S475 【季語】 喇叭水仙 【季節】 仲春
気が付けば 春の野花が 気に掛かり
(きがつけば はるののばなが きにかかり)
S476 【季語】 春 【季節】 三春
夏近し 遠くに聞こゆ 遊び声
(なつちかし とおくにぶんこゆ あそびこえ)
S477 【季語】 夏近し 【季節】 晩春
玄関番 睨みを効かす 春の昼
(げんかんばん にらみをきかす はるのひる)
S478 【季語】 春 【季節】 三春
花椿 蕊が見えぬが 気に掛かり
(はなつばき しべがみえぬが きにかかり)
S479 【季語】 花椿 【季節】 三春
白椿 蕾に囲まれ 生き生きと
(しろつばき つぼみにかこまれ いきいきと)
S480 【季語】 白椿 【季節】 三春
春の星 時代を感ず 博物館
(はるのほし じだいをかんず はくぶつかん)
S481 【季語】 春 【季節】 三春
鳴き声で 雀と思えば 目白なり
(なきごえで すずめとおもえば めじろなり)
S482 【季語】 目白 【季節】 三夏
紅梅は まだこれからと 意地を張り
(こうばいは まだこれからと いじをはり)
S483 【季語】 紅梅 【季節】 初春
見なくとも 春空青く 雲少し
(みなくとも はるぞらあおく くもすこし)
S484 【季語】 春 【季節】 三春
春うらら 子等の遊びは 限りなし
(はるうらら こらのあそびは かぎりなし)
S485 【季語】 春 【季節】 三春
平気なり 馬鹿を承知の 春の意地
(へいきなり ばかをしょうちの はるのいじ)
S486 【季語】 春 【季節】 三春
ぶら下がり 紅白試合 春の陣
(ぶらさがり こうはくじあい はるのじん)
S487 【季語】 春 【季節】 三春
晩春や 太陽電池も 役立たず
(ばんしゅんや たいようでんちも やくたたず)
S488 【季語】 晩春 【季節】 晩春
晴れ曇り 判らぬままに 雛祭り
(はれくもり わからぬままに ひなまつり)
S489 【季語】 雛祭り 【季節】 仲春
逆光で 信号無視の 春輩
(ぎゃっこうで しんごうむしの はるやから)
S490 【季語】 春 【季節】 三春
春うらら 進入禁止の 映り込み
(はるうらら しんにゅうきんしの うつりこみ)
S491 【季語】 春 【季節】 三春
大社 遠くに見ゆる 春の雲
(おおやしろ とおくにみゆる はるのくも)
S492 【季語】 春 【季節】 三春
遅き日や 釣り糸垂らし 何を釣る
(おそきひや つりいとたらし なにをつる)
S493 【季語】 遅き日 【季節】 三春
紅梅の 後の桜 まだ蕾
(こうばいの うしろのさくら まだつぼみ)
S494 【季語】 紅梅 【季節】 初春
隠れんぼ ミモザの花の 真っ盛り
(かくれんぼ みもざのはなの まっさかり)
S495 【季語】 ミモザ 【季節】 初春
三・一・一 平和の鳩の 群れ止まる
(さん・いち・いち へいわのはとの むれとまる)
S496 【季語】 三月十一日 【季節】 晩春
2011/3/11=東北大震災
餌付け人 見上げる空は 花曇
(えづけびと みあげるそらは はなぐもり)
S497 【季語】 花曇 【季節】 晩春
太陽は 我の友達 山笑う
(たいようは われのともだち やまわらう)
17769 【季語】 山笑う 【季節】 三春
散歩出る 足の重たき 春雪催い
(さんぽでる あしのおもたき ゆきもよい)
17770 【季語】 春雪 【季節】 三春
春愁や 久方振りの 膝痛よ
(しゅんしゅうや ひさかたぶりの ひざつうよ)
17771 【季語】 春愁 【季節】 三春
冴え返る 当たらぬ予報 どの局も
(さえかえる あたらぬよほう どのきょくも)
17772 【季語】 冴え返る 【季節】 初春
啓蟄や 雀の腹は 膨れ気味
(けいちつや すずめのはらは ふくれぎみ)
17773 【季語】 啓蟄 【季節】 仲春
三月や 嫁の目きつき 申告期
(さんがつや よめのめきつき しんこくき)
17774 【季語】 三月 【季節】 仲春
玄関に 嫁はコソリと 雛飾る
(げんかんに よめはこそりと ひなかざる)
17775 【季語】 雛飾り 【季節】 仲春
春めくも 雲の色形 異常なり
(はるめくも くものいろかた いじょうなり)
17776 【季語】 春めく 【季節】 初春
囲われの 遊び場ありし 春の午後
(かこわれの あそびばありし はるのごご)
S461 【季語】 春 【季節】 三春
蝋梅の 前に控えし 桜つぼみ
(ろうばいの まえにひかえし はなつぼみ)
S462 【季語】 蝋梅 【季節】 初春
紅梅は 蕾らの中 花一輪
(こうばいは つぼみらのなか はないちりん)
【季語】 紅梅 【季節】 初春
撒き餌にも 祈りを込めて 春日和
(まきえにも いのりをこめて はるびより)
S464 【季語】 春日和 【季節】 三春
地で実る 二度目の春が 気に掛かる
(ちでみのる にどめのはるが きにかかる)
S465 【季語】 春 【季節】 三春
春浅し ベンチに見ゆる 夢現
(はるあさし べんちにみゆる ゆめうつつ)
S466 【季語】 春浅し 【季節】 初春
春日和 雀とともに かくれんぼ
(はるびより すずめとともに かくれんぼ)
S467 【季語】 春日和 【季節】 三春
曲がり角 春の温もり 道々に
(まがりかど はるのぬくもり みちみちに)
S468 【季語】 春 【季節】 三春
草も実も 彩り冴えて 桜の欲し
(くさもみも いろどりさえて はなのほし)
S469 【季語】 桜 【季節】 晩春
神社 参道に見る 春日射し
(かみやしろ さんどうにみる はるひざし)
S470 【季語】 春 【季節】 三春
側溝に 跨がり覗く 猫の恋
(そっこうに またがりのぞく ねこのこい)
S471 【季語】 猫の恋 【季節】 初春
塀越しに 梅の気品の 溢れだし
(へいごしに うめのきひんの あふれだし)
S472 【季語】 梅 【季節】 初春
自慢げに 小枝銜えし 春の鷺
(じまんげに こえだくわえし はるのさぎ)
S473 【季語】 春 【季節】 三春