俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

行く年

2009年12月31日 | 俳句

行く年や 客となりて 甥と飲む
(ゆくとしや きゃくとなりて おいとのむ)
11352 【季語】 行く年 【季節】 仲冬


茜さす 冬空の東 満月が
(あかねさす ふゆぞらのひがし まんげつが)
11353 【季語】 冬空 【季節】 三冬


満月の 冷たく光る 冬の空
(まんげつの つめたくひかる ふゆのそら)
11354 【季語】 冬の空 【季節】 三冬


冬銀河 涙の橋を 渡り切れ
(ふゆぎんが なみだのはしを わたりきれ)
11355 【季語】 冬銀河 【季節】 三冬


大年の 義弟の見舞 再起乞う
(おおとしの おとうとのみまい さいきこう)
11356 【季語】 大年 【季節】 仲冬
大年=大晦日



冬宴

2009年12月30日 | 俳句

掃除機の 邪魔になる我 冬旱
(そうじきの じゃまになるわれ ふゆひでり)
11347 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


寒椿 下向き咲いて 散る気配
(かんつばき したむきさいて ちるけはい)
11348 【季語】 寒椿 【季節】 晩冬


正月は 鰤の刺身よ 三昧よ
(しょうがつは ぶりのさしみよ ざんまいよ)
11349 【季語】 正月 【季節】 新年


愛してる テレビの奥から 冬宴
(あいしてる てれびのおくから ふゆうたげ)
11350 【季語】 冬 【季節】 三冬


十三夜 手も悴みて 満月に
(じゅうさんや てもかじかみて まんげつに)
11351 【季語】 悴む 【季節】 晩冬



正月準備

2009年12月29日 | 俳句

食べ尽きぬ ラーメン三杯 冬の昼
(たべつきぬ らーめん3ばい ふゆのひる)
11344 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


名も知れず 北へ飛び行く 冬の鳥
(なもしれず きたへとびいく ふゆのとり)
11345 【季語】 冬の鳥 【季節】 三冬


好物を 買い物かごに 年用意
(こうぶつを かいものかごに としようい)
11346 【季語】 年用意 【季節】 仲冬



冬の旅

2009年12月28日 | 俳句

顔悪き 他人多きや 年の暮
(かおわるき ひとおおきや としのくれ)
11342 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


冬の旅 ほろ酔い気分 嫁の実家
(ふゆのたび ほろよいきぶん よめのいえ)
11343 【季語】 冬の旅 【季節】 三冬



冬ぬくし

2009年12月27日 | 俳句

期待さる 帰省帰省と 年歩む
(きたいさる きせいきせいと としあゆむ)
11327 【季語】 年歩む 【季節】 仲冬


数え日や 行き先分からぬ 乾電池
(かぞえびや いきさきわからぬ かんでんち)
11328 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


干し柿を 固いと思う 歳の暮
(ほしがきを かたいとおもう としのくれ)
11329 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬


数え日や ドラマの後編 翌年へ
(かぞえびや どらまのこうへん よくとしへ)
11330 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


冬ぬくし この日と定め 散髪す
(ふゆぬくし このひとさだめ さんぱつす)
11331 【季語】 冬ぬくし 【季節】 三冬


数え日や 散髪済ませ 準備よし
(かぞえびや さんぱつすませ じゅんびよし)
11332 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


愛用の ドテラ洗われ 身の細る
(あいようの どてらあらわれ みのほそる)
11333 【季語】 褞袍 【季節】 三冬


身の定め 御用なき身の 御用納め
(みのさだめ ごようなきみの ごようおさめ)
11334 【季語】 御用納め 【季節】 仲冬


古暦 外して困る 御用あり
(ふるこよみ はずしてこまる ごようあり)
11335 【季語】 古暦 【季節】 仲冬


良い夢は 覚めても見たし 歳の暮
(よいゆめは さめてもみたし としのくれ)
11336 【季語】 歳の暮 【季節】 仲冬


数え日や サイレンの音 増えしかな
(かぞえびや さいれんのおと ふえしかな)
11337 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


年用意 せずに済むと 嫁笑う
(としようい せずにすむと よめわらう)
11338 【季語】 年用意 【季節】 仲冬


按摩され 肩凝り残る 温き冬
(あんまされ かたこりのこる ぬくきふゆ)
11339 【季語】 冬 【季節】 三冬


山茶花の 一斉に咲きし 街の角
(さざんかの いっせいにさきし まちのかど)
11340 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


水仙や 黄色い化粧 咲きこぼれ
(すいせんや きいろいけしょう さきこぼれ)
11341 【季語】 水仙 【季節】 晩冬



数え日

2009年12月26日 | 俳句

名句より 迷句ばかりで 年惜しむ
(めいくより めいくばかりで としおしむ)
11316 【季語】 年惜しむ 【季節】 仲冬


冬の街 ネオン似合わぬ 我が居る
(ふゆのまち ねおんにあわぬ われがいる)
11317 【季語】 冬の街 【季節】 三冬


数え日や 今年は聞かぬ 忌のうわさ
(かぞえびや ことしはきかぬ きのうわさ)
11318 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


年の瀬に 街吹く風の 音清し
(としのせに まちふくかぜの おときよし)
11319 【季語】 年の瀬 【季節】 仲冬


数え日や ひとえに欲しき 酒の朋
(かぞえびや ひとえにほしき さけのとも)
11320 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


冬半ば 歳寒三友 心して
(ふゆなかば さいかんさんゆう こころして)
11321 【季語】 冬半ば 【季節】 仲冬


イブの日に 門松立てし 我がマンション
(いぶのひに かどまつたてし わがまんしょん)
11322 【季語】 イブ 【季節】 仲冬


バーゲンは 安いと言いて 買わぬ嫁
(ばーげんは やすいといいて かわぬよめ)
11323 【季語】 ー 【季節】 ー


数え日や スーパーに並ぶ 男増え
(かぞえびや すーぱーにならぶ おとこふえ)
11324 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


冬ざるる 電車のドアに エアカーテン
(ふゆざるる でんしゃのどあに えあかーてん)
11325 【季語】 冬ざるる 【季節】 三冬


想い人 達者でいるか 都鳥 
(おもいびと たっしゃでいるか みやこどり)
11326 【季語】 都鳥 【季節】 三冬
都鳥=百合鴎


忘年会

2009年12月25日 | 俳句

忘年会 師の書見つけて ありがとう
(ぼうねんかい しのしょみつけて ありがとう)
11315 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬



聖夜

2009年12月24日 | 俳句

イブなのに 風邪の気配や あぁイエス
(いぶなのに かぜのけはいや あぁいえす)
11304 【季語】 イブ 【季節】 仲冬


切り売りの ケーキで我慢 クリスマス
(きりうりの けーきでがまん くりすます)
11305 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


イブの日は 義父の八回忌 あぁ聖夜
(いぶのひは ちちのはちかいき あぁせいや)
11306 【季語】 イブ 【季節】 仲冬


耳にせし レノンのメリー クリスマス
(みみにせし れのんのめりー くりすます)
11307 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


無信仰の 国ならではの クリスマス
(むしんこうの くにならではの くりすます)
11308 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


歳時記の 独占されし クリスマス
(さいじきの どくせんされし くりすます)
11309 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


孫に贈る ものなくてあぁ クリスマス
(まごにおくる ものなくてあぁ くりすます)
11310 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


大掃除 禁煙七年 喜ばれ
(おおそうじ きんえんななねん よろこばれ)
11311 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


煤籠る 我の我慢も 三時間
(すすごもる われのがまんも さんじかん)
11312 【季語】 煤籠り 【季節】 仲冬


賀状書く 嫁のお邪魔か 足長し
(がじょうかく よめのおじゃまか あしながし)
11313 【季語】 賀状書く 【季節】 仲冬


聖夜すら 一週経てば 除夜となり
(せいやすら いっしゅうたてば じょやとなり)
11314 【季語】 除夜 【季節】 仲冬


山眠る

2009年12月23日 | 俳句

年の瀬の 観世音寺の 鐘の音
(としのせの かんぜおんじの かねのおと)
11280 【季語】 年の瀬 【季節】 仲冬


山寺の 錆びしポストや 雪の中
(やまでらの さびしぽすとや ゆきのなか)
11281 【季語】 雪 【季節】 晩冬


冬の昼 なんでやねんと 問うなかれ
(ふゆのひる なんでやねんと とうなかれ)
11282 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


数え日に 寒さ増しけり 我が財布
(かぞえびに さむさましけり わがさいふ)
11283 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


皸は 子供のころの 勲章よ
(あかぎれは こどものころの くんしょうよ)
11284 【季語】 皹 【季節】 晩冬


山茶花や 昔は無口と 言われけり
(さざんかや むかしはむくちと いわれけり)
11285 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


毎日が 配達ありし 歳暮かな
(まいにちが はいたつありし せいぼかな)
11286 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬


新年の 予定を書かぬ 暦かな
(しんねんの よていをかかぬ こよみかな)
11287 【季語】 新暦 【季節】 新年


年の暮 幸か不幸か 誰が知る
(としのくれ こうかふこうか だれがしる)
11288 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


山眠る 連ねる山々 色薄く
(やまねむる つらねるやまやま いろうすく)
11289 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 先祖の墓も 今は無く
(やまねむる せんぞのはかも いまはなく)
11290 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


登山道 閉じて黒部の 山眠る
(とざんどう とじてくろべの やまねむる)
11291 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


忘年会 誘いの電話に もう酔えり
(ぼうねんかい さそいのでんわに もうよえり)
11292 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


山眠る 昔の姿 今は無く
(やまねむる むかしのすがた いまはなく)
11293 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


ボタ山の 黒赤緑 山眠る
(ぼたやまの くろあかみどり やまねむる)
11294 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


ここのとこ 六甲颪の 山眠る
(ここのとこ ろっこうおろしの やまねむる)
11295 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 思い出だけの 鳥居かな
(やまねむる おもいでだけの とりいかな)
11296 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 若杉の薫り 今だして
(やまねむる わかすぎのかおり いまだして)
11297 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


搗きたての 餅が流れて 冬の空
(つきたての もちがながれて ふゆのそら)
11298 【季語】 冬の空 【季節】 三冬


冬の夜に 今宵も欲しき 屋台酒
(ふゆのよに こよいもほしき やたいざけ)
11299 【季語】 冬の夜 【季節】 三冬


イルミとは 枯木に花を 咲かす嘘
(いるみとは かれきにはなを さかすうそ)
11300 【季語】 枯れ木 【季節】 三冬


去年今年 悪しきこと無くば 良いものを
(こぞことし あしきことなくば よいものを)
11301 【季語】 去年今年 【季節】 新年


目覚めれば 操作場とて 冬旱
(めざめれば そうさじょうとて ふゆひでり)
11302 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


冬の日は 馴染まぬ季語の 多さかな
(ふゆのひは なじまぬきごの おおさかな)
11303 【季語】 冬の日 【季節】 三冬


冬の夢

2009年12月22日 | 俳句

冬至の夜 昴またたく 星あかり
(とうじのよ すばるまたたく ほしあかり)
11265 【季語】 冬至 【季節】 仲冬


冬の夢 屋根の上にて 昼寝する
(ふゆのゆめ やねのうえにて ひるねする)
11266 【季語】 冬の夢 【季節】 三冬


もののけや 支持率下げし 冬日本
(もののけや しじりつさげし ふゆにほん)
11267 【季語】 冬 【季節】 三冬


気が付けば 涙涙の 年の暮
(きがつけば なみだなみだの としのくれ)
11268 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


冬至の日 部屋に籠りて する悪事
(とうじのひ へやにこもりて するあくじ)
11269 【季語】 冬至 【季節】 仲冬


帰省の日 決まりて嫁の 笑み零る
(きせいのひ きまりてよめの えみこぼる)
11270 【季語】 帰省 【季節】 晩夏


沈み行く 我に気付きて 目の覚むる
(しずみゆく われにきづきて めのさむる)
11271 【季語】 ー 【季節】 ー


良き夢は も一度見たき 夢なりき
(よきゆめは もいちどみたき ゆめなりき)
11272 【季語】 ー 【季節】 ー


冬至の日 来れば年の瀬 早くなる
(とうじのひ くればとしのせ はやくなる)
11273 【季語】 冬至 【季節】 仲冬


酔えば寝る この習性 冬旱
(よえばねる このしゅうせい ふゆひでり)
11274 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


牡蠣喰えば 口が鳴るなり ジャリジャリと
(かきくえば くちがなるなり じゃりじゃりと)
11275 【季語】 牡蠣 【季節】 三冬


釣り人は 冬の陽の中 霞みけり
(つりびとは ふゆのひのなか かすみけり)
11276 【季語】 冬の陽 【季節】 三冬


義弟と 焼酎酌み交わし 夢覚むる
(おとうとと さけくみかわし ゆめさむる)
11277 【季語】 焼酎 【季節】 三夏


大掃除 早く終わりて 今正月
(おおそうじ はやくおわりて いましょうがつ)
11278 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


散りて咲く 華ある花よ 山茶花は
(ちりてさく はなあるはなよ さざんかは)
11279 【季語】 山茶花 【季節】 初冬



押しくら饅頭

2009年12月21日 | 俳句

冬雲は 北の空ほど 眩しけれ
(ふゆぐもは きたのそらほど まぶしけれ)
11245 【季語】 冬雲 【季節】 三冬


冬雲は 雪ではなくて 綿なりし
(ふゆぐもは ゆきではなくて わたなりし)
11246 【季語】 冬雲 【季節】 三冬


冬の雲 人生語る 気配あり
(ふゆのくも じんせいかたる けはいあり)
11247 【季語】 冬の雲 【季節】 三冬


冬雲を 抜け出して来し 旅客機よ
(ふゆぐもを ぬけだしてきし りょかくきよ)
11248 【季語】 冬雲 【季節】 三冬


冬雲は 一歩も動かず 反逆児
(ふゆぐもは いっぽもうごかず はんぎゃくじ)
11249 【季語】 冬雲 【季節】 三冬


枯芒 人生なんぞ 捨てるなよ
(かれすすき じんせいなんぞ すてるなよ)
11250 【季語】 枯芒 【季節】 三冬


見得を切る 一羽狼 川鵜かな
(みえをきる いちわおおかみ かわうかな)
11251 【季語】 川鵜 【季節】 三夏


寒風と 予想してても 尚きつし
(かんぷうと よそうしてても なおきつし)
11252 【季語】 寒風 【季節】 三冬


スパゲティの ホウレン草に 冬の味
(すぱげてぃの ほうれんそうに ふゆのあじ)
11253 【季語】 冬の味 【季節】 三冬


膝守る サポーターの裏に 毛糸玉
(ひざまもる さぽーたーのうらに けいとだま)
11254 【季語】 毛糸玉 【季節】 三冬


御歳暮の 後より届く お礼状
(おせいぼの あとよりとどく おれいじょう)
11255 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬


月欲しき 万葉公園 冬木立
(つきほしき まんようこうえん ふゆこだち)
11256 【季語】 冬木立 【季節】 三冬


雪女 会いたさ募れど 雪はなし
(ゆきおんな あいたさつのれど ゆきはなし)
11257 【季語】 雪女 【季節】 晩冬


夢の中 押しくら饅頭 湯気立てり
(ゆめのなか おしくらまんじゅう ゆげたてり)
11258 【季語】 押しくら饅頭 【季節】 三冬


賀状書き 正月の句の 出来もせで
(がじょうかき しょうがつのくの できもせで)
11259 【季語】 賀状書き 【季節】 仲冬


年忘れ 愛せし妹は 想い人
(としわすれ あいせしいもは おもいびと)
11260 【季語】 年忘れ 【季節】 仲冬


冬帽子 五つ並べて 旅準備
(ふゆぼうし いつつならべて たびじゅんび)
11261 【季語】 冬 【季節】 三冬


このパンツ 入るやと聞かれ 冬旱
(このぱんつ はいるやときかれ ふゆひでり)
11262 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


南瓜の 馬車で無く 橇が行く
(かぼちゃの ばしゃでなく そりがゆく)
11263 【季語】 橇 【季節】 三冬


冬旱 明日の予定を 聞くなかれ
(ふゆひでり あすのよていを きくなかれ)
11264 【季語】 冬旱 【季節】 三冬



大掃除

2009年12月20日 | 俳句

目覚めれば アホ阿保と啼く 冬鴉
(めざめれば あほあほとなく ふゆがらす)
11227 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬の夜や 大掃除終り 一安心
(ふゆのよや おおそうじおわり ひとあんしん)
11228 【季語】 冬の夜 【季節】 三冬


レストラン 並ぶ行列 冬の昼
(れすとらん ならぶぎょうれつ ふゆのひる)
11229 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


冬の昼 嫁嚔 我五十肩
(ふゆのひる よめくさめ われごじゅうがた)
11230 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


お礼にと 酒贈られて 冬の酔い
(おれいにと さけおくられて ふゆのよい)
11231 【季語】 冬 【季節】 三冬


大掃除 光溢れり わが部屋も
(おおそうじ ひかりあふれり わがへやも)
11232 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


冬の雲 陽浴びるところ 眩しかり
(ふゆのくも ひあびるところ まぶしかり)
11233 【季語】 冬の雲 【季節】 三冬


大掃除 妹の落書き 見つけおり
(おおそうじ いものらくがき みつけおり)
11234 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


毎日が ほぼ冬休み 一休み
(まいにちが ほぼふゆやすみ ひとやすみ)
11235 【季語】 冬休み 【季節】 仲冬


蛍光灯 変えれば早き 冬の暮
(けいこうとう かえればはやき ふゆのくれ)
11236 【季語】 冬の暮 【季節】 三冬


捨てるもの 捨ててしまえば 浮き寝鳥
(すてるもの すててしまえば うきねどり)
11237 【季語】 浮き寝鳥 【季節】 三冬


風吹けど 俺は違うぜ 枯芒
(かぜふけど おれはちがうぜ かれすすき)
11238 【季語】 枯芒 【季節】 三冬


陽を浴びて ダイヤ散りばむ 冬の川
(ひをあびて だいやちりばむ ふゆのかわ)
11239 【季語】 冬の川 【季節】 三冬


数え日や 明日の予定の 定まらず
(かぞえびや あすのよていの さだまらず)
11240 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


師の書せし 鶴や亀にも 冬あるや
(しのしょせし つるやかめにも ふゆあるや)
11241 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬旱 辞めた話の 出せぬ夜
(ふゆひでり やめたはなしの だせぬよる)
11242 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


師匠より 師匠が好きに この師走
(ししょうより ススニがすきに このしわす)
11243 【季語】 師走 【季節】 仲冬


枯木にも 星の飾りや クリスマス
(かれきにも ほしのかざりや くりすます)
11244 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


冬の旅

2009年12月19日 | 俳句

師走でも 新装開店 立飲屋
(しわすでも しんそうかいてん たちのみや)
11205 【季語】 師走 【季節】 仲冬


毎晩が 忘年会の 朋ありき
(まいばんが ぼうねんかいの ともありき)
11206 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


大掃除 その半ばにて 断念す
(おおそうじ そのなかばにて だんねんす)
11207 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


天皇家 一家団欒 一人風邪
(てんのうけ いっかだんらん ひとりかぜ)
11208 【季語】 風邪 【季節】 三冬


早送り したるがごとき 師走かな
(はやおくり したるがごとき しわすかな)
11209 【季語】 師走 【季節】 仲冬


寒波来て 実感深まる 師走かな
(かんぱきて じっかんふかまる しわすかな)
11210 【季語】 師走 【季節】 仲冬


硯洗う 一年の垢 墨ととも
(すずりあらう いちねんのあか すみととも)
11211 【季語】 硯洗う 【季節】 初秋


嫁済んで 我に残りし 大掃除
(よめすんで われにのこりし おおそうじ)
11212 【季語】 (年末)大掃除  【季節】 仲冬


新幹線 大雪なのに 遅れぬワケ
(しんかんせん おおゆきなのに おくれぬわけ)
11213 【季語】 大雪 【季節】 晩冬


安売りも 喜び薄く 不安大
(やすうりも よろこびうすく ふあんだい)
11214 【季語】 (年末)安売り 【季節】 仲冬


欠席の 多き師走の 同窓会
(けっせきの おおきしわすの どうそうかい)
11215 【季語】 師走 【季節】 仲冬


手に附かぬ 三段跳びの 師走かな
(てにつかぬ さんだんとびの しわすかな)
11216 【季語】 師走 【季節】 仲冬


数え日の 何時しか募る この不安
(かぞえびの いつしかつのる このふあん)
11217 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


数え日や 指折り数える この不思議
(かぞえびや ゆびおりかぞえる このふしぎ)
11218 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


三日月の 見え隠れして 冬の月
(みかづきの みえかくれして ふゆのつき)
11219 【季語】 冬の月 【季節】 三冬


三日月の 心細きや 年の暮
(みかづきの こころぼそきや としのくれ)
11220 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


古暦 外すにはちと 早きかな
(ふるこよみ はずすにはちと はやきかな)
11221 【季語】 古暦 【季節】 仲冬


予定なく 隙間だらけの 古暦
(よていなく すきまだらけの ふるごよみ)
11222 【季語】 古暦 【季節】 仲冬


悴みて 地のみ見ている 年の暮
(かじかみて ちのみみている としのくれ)
11223 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


鶴亀も 見ることもなく 年の暮
(つるかめも みることもなく としのくれ)
11224 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


朋なくば 酒も進まぬ 冬の宵
(ともなくば さけもすすまぬ ふゆのよい)
11225 【季語】 冬の宵 【季節】 三冬


我が歴史 波乱万丈 冬の旅
(わがれきし はらんばんじょう ふゆのたび)
11226 【季語】 冬の旅 【季節】 三冬


都鳥

2009年12月18日 | 俳句

神在りて 髪切る季節 師走かな
(かみありて かみきるきせつ しわすかな)
11187 【季語】 師走 【季節】 仲冬


寒波来て 地震の起こる 冬日本
(かんぱきて じしんのおこる ふゆにっぽん)
11188 【季語】 寒波 【季節】 三冬


狼の 血が流れしか 我が体
(おおかみの ちがながれしか わがからだ)
11189 【季語】 狼 【季節】 三冬


蕊葉より 色濃き紅の 山茶花よ
(しべはより いろこきべにの さざんかよ)
11190 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


銀杏散る 残り少なき 枯葉散る
(いちょうちる のこりすくなき かれはちる)
11191 【季語】 枯葉 【季節】 三冬


冬紅葉 塀から覗く ものが好き
(ふゆもみじ へいからのぞく ものがすき)
11192 【季語】 冬紅葉 【季節】 初冬


欄干で 日向ぼこする 鳩の群れ
(らんかんで ひなたぼこする はとのむれ)
11193 【季語】 日向ぼこ 【季節】 三冬


お二階さん 今日から楽し 冬休み
(おにかいさん きょうからたのし ふゆやすみ)
11194 【季語】 冬休み 【季節】 仲冬


イエスすら 知らぬ子供の クリスマス
(いえすすら しらぬこどもの くりすます)
11195 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


いくつまで サンタが居ると 思いしは
(いくつまで さんたがいると おもいしは)
11196 【季語】 サンタ 【季節】 仲冬


いくつまで サンタが居ると 思いしは
(いくつまで さんたがいると おもいしは)
11196 【季語】 サンタ 【季節】 仲冬


河豚肝を 喰らって三日目 まだ死ねぬ
(ふぐきもを くらってみっかめ まだしねぬ)
11197 【季語】 河豚 【季節】 三冬


忘年会 歳を忘れし 人ばかり
(ぼうねんかい としをわすれし ひとばかり)
11198 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


鰤大根 味の滲みたる その旨さ
(ぶりだいこん あじのしみたる そのうまさ)
11199 【季語】 鰤 【季節】 三冬


十二月 半ばを過ぎて 何もせず
(じゅうにがつ なかばをすぎて なにもせず)
11200 【季語】 十二月 【季節】 仲冬


寒波の日 我の後追う 鴉居て
(かんぱのひ われのあとおう からすいて)
11201 【季語】 寒波 【季節】 三冬


都鳥 我が想い人 今いずこ
(ゆりかもめ わがおもいびと いまいずこ)
11202 【季語】 都鳥 【季節】 三冬


年の暮 せ来るなら 歳の暮
(としのくれ どうせくるなら としのくれ)
11203 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


吹く風の 音の清きは 寒きゆえ
(ふくかぜの おとのきよきは さむきゆえ)
11204 【季語】 寒し 【季節】 三冬


冬の草

2009年12月17日 | 俳句

前線の 空を分かちて 冬の雲
(ぜんせんの そらをわかちて ふゆのくも)
11169 【季語】 冬の雲 【季節】 三冬


若人の 煙草の煙 冬の昼
(わこうどの たばこのけむり ふゆのひる)
11170 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


魚旨し 忘年会が 月例に
(うおうまし ぼうねんかいが げつれいに)
11171 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


仏飯を 好みて食べる 妹の冬
(ぶっぱんを このみてたべる いものふゆ)
11172 【季語】 冬 【季節】 三冬


先見えぬ 旅の途中の 師走かな
(さきみえぬ たびのとちゅうの しわすかな)
11173 【季語】 師走 【季節】 仲冬


酌み交わす 酒の朋ある 師走かな
(くみかわす さけのともある しわすかな)
11174 【季語】 師走 【季節】 仲冬


六歳の ままの想い出 冬銀河
(ろくさいの ままのおもいで ふゆぎんが)
11175 【季語】 冬銀河 【季節】 三冬


掃きし跡 筋目に残る 冬の草
(はきしあと すじめにのこる ふゆのくさ)
11176 【季語】 冬の草 【季節】 三冬


日溜りに 生きて残りし 冬の草
(ひだまりに いきてのこりし ふゆのくさ)
11177 【季語】 冬の草 【季節】 三冬


辞表書く 筆の滑りの 凍てつけり
(じひょうかく ふでのすべりの いてつけり)
11178 【季語】 凍てつく 【季節】 三冬



この頃は 暮に顔出す 福袋
(このごろは くれにかおだす ふくぶくろ)
11179 【季語】 暮 【季節】 仲冬


冬の街 花屋ばかりに 色があり
(ふゆのまち はなやばかりに いろがあり)
11180 【季語】 冬の街 【季節】 三冬


ヒレ酒や ついつい欲しき もう一杯
(ひれざけや ついついほしき もういっぱい)
11181 【季語】 ヒレ酒 【季節】 三冬


忘年会 鯨ベーコン 味ひとつ
(ぼうねんかい くじらべーこん あじひとつ)
11182 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


イルミ点く 家の幸福 影薄し
(いるみつく いえのこうふく かげうすし)
11183 【季語】 イルミ 【季節】 仲冬


帰省せる 期日の覚悟 いまだ無く
(きせいせる きじつのかくご いまだなく)
11184 【季語】 帰省 【季節】 晩夏


三流の 政治家教師 極寒期
(さんりゅうの せいじかきょうし ごくかんき)
11185 【季語】 極寒 【季節】 晩冬


冬の蝶 顔半分に 目玉あり
(ふゆのちょう かおはんぶんに めだまあり)
11186 【季語】 冬の蝶 【季節】 三冬