『春日和 背の温さに 確認す』
(はるびより せなのぬくさに かくにんす)
『陽はぬるく 風は冷たく 春の午後』
(ひはぬるく かぜはつめたく はるのごご)
『凪の川 春光受けて キラキラと』
(なぎのかわ しゅんこううけて きらきらと)
『梅が香に ふるさと想い 人想う』
(うめがかに ふるさとおもい ひとおもう)
『春愁や 春なのに気は 秋心』
(しゅんしゅうや はるなのにきは あきごころ)
『風光る 木々の向こうに 青い空』
(かぜひかる きぎのむこうに あおいそら)
『梅蕾 桃の蕾も あと三日』
(うめつぼみ もものつぼみも あとみっか)
『春浅し 生駒の山の くすみ居て』
(はるあさし いこまのやまの くすみいて)
『店頭に 光増しけり 雛人形』
(てんとうに ひかりましけり ひなにんぎょう)
『朧なり 月に龍とは おぼろなり』
(おぼろなり つきにりゅうとは おぼろなり)
『春愁い 遠目の鴨も 護美となる』
(はるうれい とおめのかもも ごみとなる)
『一羽なら 嫌われまいに 春川鵜』
(いちわなら きらわれまいに はるかわう)
『春川鵜 旅客機の下 西空へ』
(はるかわう りょきゃくきのした にしぞらへ)