厚労省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」には、
メンタルヘルスケアは、ラインによるケア、セルフケア、事業場内産業保健スタッフ等によるケア、
事業場外資源によるケア(例・医療機関や地域保健機関、従業員支援プログラム(EAP)等)の4つのケアを
継続的かつ計画的に行われることが重要としています。
https://www.mhlw.go.jp/content/000560416.pdf?_fsi=cyRDDr9E
今日は、その中の「ラインケア」の話です。
結論として、いろいろな参考書・テキスト・セミナー・ネット情報では、「いつもと違うことに」、
いち早く気づけと、アドバイスしています。
ここで大切なことは「いつもと違うことに」に気づくためには、「いつも」を知っていなければなりません。
「いつも」を知っていなければ、「いつもと違うことに」に気づくわけがありません。
「いつも」を知るには、どうすればよいのか。
説明するまでもありませんが、取りあえず普通の事務所の場合を想定し、基本を確認しましょう。
第一に、出勤・退勤時のあいさつの習慣化です。
管理職・リーダーから「おはよう」「お疲れさま」と声掛けしましょう。
ここで、チェックポイントです。
- 管理職・リーダーから率先して、声掛けします。
- 社員の反応をチェックします。すぐに反応するか?声の大きさは?
参考までに、朝の挨拶をし忘れると、一日が何とはなしにすっきりしないと感じたことはありませんか?
次に、身だしなみチェックです。
私服ならば、着こなし、乱れ方、
女性ならば、髪型、男性なら、髭の処理などでしょうか、
女性は、髪型の変化に敏感ですから、女性の管理職であればすぐに気が付くことでしょう。
男性の管理職・リーダーであれば、女性の容姿の微妙な変化に注意を払うことは、大切なポイントです。
次にわかりやすい現象ですが、遅刻、無断欠勤です。これは説明するまでもありませんが、
一回でもあったら理由を尋ねるとともに、頃合いを見計らって、面談や注意が必要です。
最も大切なことは、当たり前ですが業務の進捗状況のチェックです。
業務によっては、毎日の朝礼・グループミーティングの実施です。
その日に実施する、実施しなければならない業務の確認です。
併せて、前日までの業務の進捗状況の報告と、問題点・課題の報告です。
ここで、チェックポイントです。
- 担当業務の進度管理ができているか?
- 遅れているなら、理由と対策の説明ができるか?
ここで考えなくてはならないのは、管理職・リーダーに昇格した際に会社が実施しなければならない教育・研修が、
不足・不十分・不徹底のそしりを免れない現実があります。
会社は経験して学べという考え方のようですが、管理職・リーダーとしての心構えをトップから教育することが大切でしょう。
参考までに、いい教材があります。
出典:こころの耳「15分でわかるラインによるケア」
https://kokoro.mhlw.go.jp/e-learning/linecare/
「15分でわかるラインによるケア」で学べること
管理監督者の役割
部下からの相談対応
個人情報の適切な取り扱い
ストレス要因の把握、改善
職場環境改善について
職場復帰支援について など