◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「対処療法」って?

2013-05-15 18:26:38 | 言葉についてあれこれ
                                姪から届いたDEMELのお菓子

 「対処療法」というのは「最新人体ミステリー シンドロームX」で見たテロップですが、変ですね。症状を消失させる、あるいは緩和することを主な目的とする治療法、「症状に対して」ですから「対症療法」です。「たいしょう」と「たいしょ」は似ていますから、「対症療法」を知らない人は「対処療法」と書きますね。ちなみに、原因を突き止め、そこに対して治療を施すのは「原因療法」あるいは「根治療法」。東洋医学でも「表治」「標治」に対して「根治」「本治」という言葉があります。
 「日本の松原」という「モーニングバード」のテロップ、後で謝って「三保の松原」に訂正しました。三保の松原(静岡市清水区)、虹ノ松原(佐賀県唐津市)、気比松原(福井県敦賀市)、日本三大松原だそうで、私は、実際に見たことはありませんが「みほのまつばら」ぐらいは知っています。知らなければ「にほんの」と聞こえるかなぁ、それにしても日本の松原って・・・(ー ー゛。
 「もしツア」のテロップ、「カシューナッツ」と書いてあるのですが、画面に映っているのはどう見てもヘーゼルナッツ。カシューナッツはハムやんの好物なので常備していますからね、絶対にあれはカシューナッツではありませんでした。見て分からなければ「ヘーゼルナッツ」とは書けないかな。
 「年期の入った機械ですね」も「もしツア」です。若い人は知らないでしょうね、「年季の入った機械」なのですけどね。これも「年季」を知らなければ書けませんが、テロップの入力作業をする人が若くて「年季」を知らないとしても、ディレクターも知らないのですかねぇ┐( ̄д ̄)г。
 「時論公論」で、フリップに「間質性肺炎が死に至るおそれは医師なら常識」と書いてあるのを見ました。イレッサに関する話だったのですが、日本語としてちゃんと成立していませんね、「時論公論」でこれはないでしょ?! 「間質性肺炎が死に至るおそれのある病気であることは医師なら常識」あるいは「間質性肺炎で死に至るおそれがあることは医師なら常識」ではないですか?
 「間質性肺炎」なんて聞いたこともないというかたがほとんどだと思いますが、私は10年ほど前にディクテーション(音声おこし)の作業をとおして知りました。ほかの人が「乾湿性肺炎」と書いたのを持ってきて、違和感があったので調べてみて「間質性肺炎」を知ったという次第です。「乾湿性」と書いてきた人は「間質性」という言葉を知らないわけで、「かんしつせい」という音に「乾湿性」という字を当てただけです。テキトーに書いちゃう人ってやっぱりいるのですよ。
 「美の壺」で見た「命を吹き込ませたい」というテロップ、確かに、話し手は「(チョコレートで作ったサンタクロースに)命を吹き込ませたい」と言いましたよ、言いましたが、そこはね、Eテレなのですから、「命を吹き込みたい」と書いてくれないかなぁ、頼みますよぉ・・・、だめぇ?
 ちなみに、「チョコレート」の昔の表記は「猪口令糖」なのだそうな。うちの「ハム猪口」、いい線いってましたね(⌒・⌒)。
コメント
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