◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

においの暴力。

2007-09-09 21:10:20 | 言葉についてあれこれ
                     ハムやんはいいにおい
 室温が30度を超え、クーラーを使わないとハムやんのハウスを26度以下にするのが難しいというとき以外は窓を開けています。涼しい風が入ってくるのはいいのですが、嫌なにおいも入ってきて閉口することがあります。たばこのにおいが入ってくると、涼しさを犠牲にして窓を閉め、そろそろ吸い終えたかなぁというころにまた開けます。変に甘い化学物質のにおいは、短時間なら我慢できますが、あまり強くにおうと気分が悪くなってきます。夜は、近くの工事現場から瀝青剤のにおいが漂ってくることがあります。大抵そのまま我慢するのですが、食事中ならやはり窓を閉めます。「においを出すな」とはなかなか言えませんから、嫌いなにおいにはひたすら耐えるのみ、これってにおいの暴力?
 におう、匂う、臭う、使い分けていますか? 「匂う」は常用漢字表外の漢字、「臭う」は常用漢字表外の音訓、よって、「におう」と表記することになりますが、「バラが匂う」「香水の匂い」ぐらいはよく見かけますし、それはかまわないと思います。ただ、「臭い(におい)」はちょっと困りますね。「便所が臭う」と書けば本当に悪臭が漂ってきそうでリアルに感じますが、「便所の臭い(におい)」は、先に「くさい」と読んでしまって、なかなかすぐに「におい」とは読めないのです。「便所が臭い(くさい)」は分かりやすいですね。今から12~13年前、キャンプ場のトイレのにおいが強烈で、鼻やのど、目まで痛くなるほどだったのを思い出しちゃった~。
 「におう」は、においが鼻に感じられる、色が美しく見える、映える、という意味ですが、「に」は「丹」、染料に使う赤色の土、赤色、「ほ」は「秀」、表面に現れ出ること、ですから、もともとは、赤色が出る、色が美しく見えるという意味だったのです。それでいくと、美しい花の「におい」というのは当然の流れですが、悪臭まで「におい、におう」になったというのはちょっと残念な気がしますね。

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