ロイターが、
「アングル:経済危機のレバノン、好待遇求め教員が大量国外流出」と報じている。
レバノンでは3年にわたる経済危機により、教育現場が荒廃している。教師たちのストライキにより多くの学校が何カ月も連続で閉鎖され、家庭では子どもを学校にやらずに働きに出すようになり、中途退学率も急上昇している。と言うのである。
レバノン経済は、2019年以来、急降下状態にあり、レバノン・ポンドは90%以上も下落し、インフレの加速により貯蓄は無価値になった。国民670万人のうち約4分の3が貧困状態に追いやられている。この経済危機を受けて、レバノンからは医師や看護師、研究者、実業家などスキルの高い専門職が他国での仕事を求めて何万人も流出している。こうした頭脳流出により、レバノンの長期的回復に向けた展望にも暗雲が立ちこめている。と言う。
文明国でありながら、レバノンが、いまだに、実質的に、国家なき社会で、有効に統治する国家体制を持たない国であることは、昨年詳述したので略記するが、
大統領は常にマロン派キリスト教徒、首相はスンニ派イスラム教徒、国会議長はシーア派イスラム教徒、副議長と副首相はギリシャ正教キリスト教徒、陸軍参謀総長はドゥルーズ派イスラム教徒と決まっていて、議会の議席配分は、キリスト教徒イスラム教徒とも五対五に固定されていると言った調子で、多数の集団間で権力が配分されており、
医療や電力などの公共サービスを提供するのも国家ではなく個々の共同体であり、国家は暴力を抑制しないし、警察を制御することもしない。シーア派のヒズボラは私兵を持ち
国民は議会を信用せず、議会に権限を与えることを望まず、社会運動も好まず、誰が信用できるか分からないので、共同体が、危険な坂道を恐れるがために、国家がわざと弱くなるように作られている。と言うのである。
首都ベイルートは、中東における交通の要所に位置し、商業と金融、観光の中心地として著しく発展し、中東のパリと呼ばれるほど華やかで美しい街として発展し、
レバノンは、隣国のシリアと同じで、レバシリと称されて、商売に巧妙なユダヤやインパキでさえ舌を巻く世界で最強の商人だと言われており、悪く言うと、非常に巧みな、狡猾な、えげつない商売をする国民だとされていているように、本来は、非常に賢くて有能な民族であるはずであり、善悪は別として、カルロス・ゴーンを見れば分かる。
このレバノンが、国家存亡の危機に瀕しているのである。
昨日、ロシア人が、国家の将来に見切りを付けて、国家脱出している、頭脳流出について書いた。
レバノンの頭脳流出先は、UAEなど中東諸国へのようだが、良かれ悪しかれ、グローバルベースでの頭脳の平準化傾向として容認できよう。
私が問題にしたいのは、教師の苦境や学校に行けない子供の増加など教育現場が、政治経済社会状況の悪化によって、危機的な状況に陥っていることである。
主義信条はともかく、酷いのは、アフガニスタンのタリバンの「女性蔑視思想」などによる正常な教育環境の不備であろう。
慢性的な教育環境の劣悪さと更なる悪化に苦しんでいるのは、アフリカやアジアや中南米の最貧状態の発展途上国で、コロナの蔓延拡大やウクライナ戦争などの煽りを受けて、その深刻さが増しているという。
はるか半世紀以上も前、インド大使であったジョン・ケネス・ガルブレイスが、インドの開発について聞かれて「教育だ」と言ったことは有名な話であるが、貧困に喘ぐ発展途上国を救うのは、何をおいても、教育の普及であることは間違いなく、国家にとっては至上命令である。
国家経済の破綻や深刻な貧困など経済的要因が足枷となっているようであるが、先進国や世界機関が主導してグローバルベースで、ICT革命を活用した教育普及活動が出来ないか、喫緊の課題である。
一寸違った視点で深刻な問題は、アメリカの教育程度の異常な格差の問題、特に底辺の程度の低さである。
最先端を行く科学技術など群を抜く教育知的水準を誇りながら、民主主義とは何か、そんなプリミティブなことさえも理解できない愚民が多くを占めてトランプを持ち上げていて、イアン・ブレマーに、「他国から見れば米国の民主主義は手がつけられない状態だ。」と言わしめる程、酷いことである。トランプ派の核となるのは、低学歴の白人だと言うことだが、保守党の国会議員の中にも、20年大統領選後のクーデター計画の明確な証拠を公表されたにも拘わらず、なお、トランプや支持者の法的責任追及を確信する人がいないと言うのであるから救いようがない。
もっとも、これは、アメリカの教育だけの問題ではないのであろうが、ポピュリズムに煽られて鳴動する衆愚政治はともかくとしても、選挙は盗まれたなどというアメリカの資本主義の根幹に関わる基本的な真実を理解する能力くらいは、与え得る教育水準は維持すべきであろう。
「アングル:経済危機のレバノン、好待遇求め教員が大量国外流出」と報じている。
レバノンでは3年にわたる経済危機により、教育現場が荒廃している。教師たちのストライキにより多くの学校が何カ月も連続で閉鎖され、家庭では子どもを学校にやらずに働きに出すようになり、中途退学率も急上昇している。と言うのである。
レバノン経済は、2019年以来、急降下状態にあり、レバノン・ポンドは90%以上も下落し、インフレの加速により貯蓄は無価値になった。国民670万人のうち約4分の3が貧困状態に追いやられている。この経済危機を受けて、レバノンからは医師や看護師、研究者、実業家などスキルの高い専門職が他国での仕事を求めて何万人も流出している。こうした頭脳流出により、レバノンの長期的回復に向けた展望にも暗雲が立ちこめている。と言う。
文明国でありながら、レバノンが、いまだに、実質的に、国家なき社会で、有効に統治する国家体制を持たない国であることは、昨年詳述したので略記するが、
大統領は常にマロン派キリスト教徒、首相はスンニ派イスラム教徒、国会議長はシーア派イスラム教徒、副議長と副首相はギリシャ正教キリスト教徒、陸軍参謀総長はドゥルーズ派イスラム教徒と決まっていて、議会の議席配分は、キリスト教徒イスラム教徒とも五対五に固定されていると言った調子で、多数の集団間で権力が配分されており、
医療や電力などの公共サービスを提供するのも国家ではなく個々の共同体であり、国家は暴力を抑制しないし、警察を制御することもしない。シーア派のヒズボラは私兵を持ち
国民は議会を信用せず、議会に権限を与えることを望まず、社会運動も好まず、誰が信用できるか分からないので、共同体が、危険な坂道を恐れるがために、国家がわざと弱くなるように作られている。と言うのである。
首都ベイルートは、中東における交通の要所に位置し、商業と金融、観光の中心地として著しく発展し、中東のパリと呼ばれるほど華やかで美しい街として発展し、
レバノンは、隣国のシリアと同じで、レバシリと称されて、商売に巧妙なユダヤやインパキでさえ舌を巻く世界で最強の商人だと言われており、悪く言うと、非常に巧みな、狡猾な、えげつない商売をする国民だとされていているように、本来は、非常に賢くて有能な民族であるはずであり、善悪は別として、カルロス・ゴーンを見れば分かる。
このレバノンが、国家存亡の危機に瀕しているのである。
昨日、ロシア人が、国家の将来に見切りを付けて、国家脱出している、頭脳流出について書いた。
レバノンの頭脳流出先は、UAEなど中東諸国へのようだが、良かれ悪しかれ、グローバルベースでの頭脳の平準化傾向として容認できよう。
私が問題にしたいのは、教師の苦境や学校に行けない子供の増加など教育現場が、政治経済社会状況の悪化によって、危機的な状況に陥っていることである。
主義信条はともかく、酷いのは、アフガニスタンのタリバンの「女性蔑視思想」などによる正常な教育環境の不備であろう。
慢性的な教育環境の劣悪さと更なる悪化に苦しんでいるのは、アフリカやアジアや中南米の最貧状態の発展途上国で、コロナの蔓延拡大やウクライナ戦争などの煽りを受けて、その深刻さが増しているという。
はるか半世紀以上も前、インド大使であったジョン・ケネス・ガルブレイスが、インドの開発について聞かれて「教育だ」と言ったことは有名な話であるが、貧困に喘ぐ発展途上国を救うのは、何をおいても、教育の普及であることは間違いなく、国家にとっては至上命令である。
国家経済の破綻や深刻な貧困など経済的要因が足枷となっているようであるが、先進国や世界機関が主導してグローバルベースで、ICT革命を活用した教育普及活動が出来ないか、喫緊の課題である。
一寸違った視点で深刻な問題は、アメリカの教育程度の異常な格差の問題、特に底辺の程度の低さである。
最先端を行く科学技術など群を抜く教育知的水準を誇りながら、民主主義とは何か、そんなプリミティブなことさえも理解できない愚民が多くを占めてトランプを持ち上げていて、イアン・ブレマーに、「他国から見れば米国の民主主義は手がつけられない状態だ。」と言わしめる程、酷いことである。トランプ派の核となるのは、低学歴の白人だと言うことだが、保守党の国会議員の中にも、20年大統領選後のクーデター計画の明確な証拠を公表されたにも拘わらず、なお、トランプや支持者の法的責任追及を確信する人がいないと言うのであるから救いようがない。
もっとも、これは、アメリカの教育だけの問題ではないのであろうが、ポピュリズムに煽られて鳴動する衆愚政治はともかくとしても、選挙は盗まれたなどというアメリカの資本主義の根幹に関わる基本的な真実を理解する能力くらいは、与え得る教育水準は維持すべきであろう。