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緑茶も「プレミアム」?

2007-08-28 20:53:54 | トレンド
日経新聞のWEBサイトに、飲料各社が「プレミアム緑茶」・高品質で販売テコ入れと言う記事が掲載されている。

サントリーの「プレミアム・モルツ」以降、ビール業界では「プレミアム・ブーム」が続いている。
このプレミアム路線は、この「秋ビール」も継続中で、その一例がサッポロの「贅沢モルト」だろう。
他にも、カルピスは「ザ・プレミアム・カルピス」を販売している。
もちろん、お値段もやや高めだ。
そんなビール、飲料水の「プレミアム・ブーム」が、緑茶ペットボトル飲料にまできているようなのだ。

この傾向は今年の春あたりから、少しづつ現れはじめていたように思う。
それがキリンの「生茶」だ。
かの有名な陶芸家であり書家、また美食家としても有名な北大路魯山人を出し、「旨みは甘味」と言うコピーで、展開していた。
夏には、「醍醐味」と言う商品まで出している。
現在の「生茶」が、これから発売される「プレミアム緑茶」と、どれだけ対抗できる味なのかは分からない。
だが、市場として「おいしいお茶が飲みたい」と言う需要がある、と言うことなのだろう。

今回、日経新聞で紹介されている「プレミアム緑茶」の共通点は、有名な老舗お茶屋さんのお茶葉を使っている、と言うコトだ。
老舗お茶屋さんのお茶葉を使っていると言う点では、サントリーの「伊衛門」がある。
ところが、サントリーがこの秋発売するのは「ほうじ茶」だ。
お茶そのものを、家庭で淹れるコトが少なくなったので、緑茶=煎茶ほうじ茶の違いは、お茶葉の色くらいにしか思っていない若い方もいるかも知れない。
ほうじ茶は、煎茶のように高いお茶ではない。
煎茶が来客用のお茶だとすれば、ほうじ茶は普段使いのお茶なのだ(だから、「伊衛門」のテレビCMでは、「実家に帰ってきた宮沢りえが、父親と一緒に縁側でお茶を飲む」と言うシーンになっている)。
その意味で、サントリーはこの「プレミアム緑茶」とは、まったく逆の戦略をとっているようにも思える。

ただ、個人的にはお茶は淹れ方一つで美味しくなったり、違ったりすると言う気がする。
急須にお茶葉を入れ、湯のみを暖めるなどして、丁寧に入れたお茶は、茶葉の値段に関係なくおいしい。
むしろそんな時間を見つけることのほうが「プレミアム」なのでは?

それと・・・キリン「生茶」が今展開している「水出し緑茶」は、あくまでも夏限定と言う気がするのだ。
実際「伊衛門」の夏バージョンのテレビCMで「水出し緑茶=碾茶」として、紹介済みなのだが・・・。




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