昨日、新聞の真ん中二面を使ってAppleが広告を打っていた。
ご覧になられた方も多いと思う。
ご覧になられた方は、どのような感想を持たれただろう。
Apple:Designed by Apple in California
この広告を見て気づくことは、「Alppe 」のマーク=リンゴが無いと言うコト。
チョッとだけかじったようなリンゴのデザインは、ジョブスのお気に入りだった、と言う説もあり「ジョブス=Alppe=かじったリンゴ」というイメージがある。
その「かじったリンゴ」を使っていない、と言うコトを考えるとこの広告は「脱ジョブス」を謳っているようにも見える。
ところが、本文をよく読むと「アレ?ジョブスが生前言っていたコト?!」という印象へと変わる。
少なくとも私には、そう読み取れる文だった。
「脱ジョブス」を謳いながら、ジョブスの精神は引き継ぐ・・・そんな広告のように思えたのだった。
言い換えれば、「Appleの決意表明」とも読み取れる。
そしてこの広告を見ながら、今の日本の企業にこれだけの「決意表明」ができるだろうか?と考えたのだ。
大切なことは「プロダクトでは無い、体験である」という言い切り。
「誰のためになるのか?生活を良くするのか?」という自問のような文には「、『YES!』という答えを自分たちは持っている」と言う、自信すら感じる。
先週、10年ぶりに来日をしたマーケティングの父と言われるコトラーが、講演をした。
その時、日本企業が低迷している理由の一つをこう話している。
「いいものをつくれば勝てるという考えは間違っている。顧客を知ることも大切です」と。
その顕著な例を挙げるとすれば、低迷が続く家電・特にテレビやスマートフォンだろう。
その日本企業が低迷している分野で、著しい成長を見せたのが「iPhone」のAppleだろう。
もちろん、S・ジョブス氏のカリスマ的存在も大きかったと思うのだが、この広告やテレビCM等で見られるような「チョッと生活風景を変えた」のが、Appleだったように思える。
そう考えると、Appleという企業は決して「パソコンや通信端末」をつくっている企業では無い、と言うコトだと思う。
ジョブス氏がこの世を去って、今年で2年になる。
「脱ジョブス。でもジョブスの精神は受け継ぐ・・・」という、力強さを感じさせる広告だと思う。
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