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歴史の中から学ぶ、未来

2023-12-15 23:12:07 | アラカルト

「パーティー券裏金問題」の収束が見えない状況になりつつある。
自民党安倍派だけではなく、他の派閥でも同様のコトが行われていたのではないのか?
それだけではなく、日本の政党そのものがそのような「裏金文化」を持っているのでは?という、気すらしている。
事実、渦中の安倍派の議員の中には「文化という認識をしていた」と、新聞社のインタビューに答えている。
朝日新聞:「文化という認識」「存在を忘れるくらい」鈴木前総務相が裏金明かす

この言葉の重みを鈴木前総務相は、感じているとは思えない。
「文化」がつくられていく過程は、1年2年というスパンではなく10年、20年という長い時間をかけ多くの人が受けいれ、根付くことが必要だからだ。
そうして、無意識の中で感じられるようなアイデンティティのようなところがあるのが「文化」だからだ。
言い換えれば、政治の世界において「裏金づくり」は、長い間政治家が受入れ、その行為そのものが当たり前のようになった、ということでもあるのだ。
だからこそ、その「裏金づくり」に関わった政治家たちの言葉が、どこか他人事のようになっているのだ。

4年ほど続いた「コロナ禍」が落ち着き始め徐々に生活者が、「コロナウイルス」以外に目を向け始めたのが、今年だったように思う。
この4年間停滞していた様々なモノ・コトが動き始めたら、「コロナ禍」以前と全く違うことになっていた、と感じる生活者は多いのでは?と、想像している。
「これまで当たり前」だと思っていたモノ・コトが実は、当たり前ではなかった、ということを知らされた「コロナ禍」だったからだ。

例えば「通勤」という概念も「リモートワーク」という、働き方を示してくれた。
現在では「リモートワーク」から、「通勤」へと切り替えている企業も多くなっているが、介護や育児等によって一時期的に職場を離れ「リモートワーク」をするようになったビジネスパーソンもいるのでは?
確かに「リモートワーク」そのものは、個人裁量による労働時間の管理等難しい面があるのだが、徐々に制度として整い、利用する人が増えればそれは「働くスタイル」として、一つの文化となるだろう。

そのように考えると、今年はこれまで「当たり前」だと思っていたコトが「違うのでは?」と、疑問や疑いを持つ年であったのかもしれない。
このような時、参考になるのは「歴史から学ぶ」ということだと思う。
というのは、先日偶然見かけたYouTubeに興味深い動画があったからだ。
NewsPicks:世界的な諍い、知性の進歩、国内政治を歴史に学ぶ 

45分という、長い時間の動画なので少し抵抗感を持たれるかもしれないし、「タイパ(=短時間が最大の価値という考え)」という今の時代に、45分という時間はもったいない、と思われるかもしれないのだが、来年以降の社会を考える一つの種として、見ていただければと思う。

この動画を見て感じたことの一つに、今のような政治や官僚の考えではいずれAIに取って代わられるのでは?ということだった。
SFに登場するような話になるのだが、単に学力的に優れている人が国の政策を考えること(=官僚政治)、地元に利益を与えてくれる有力者家系から代々政治家として支持すること・・・これらは、本当に国民の生活にとって良いことなのか?ということなのだ。
単純に学力的に優れているだけであれば、AIロボット「東大くん」で十分だろう。
現在は、東大入試突破は難しいとされているAIロボット「東大くん」だが、今年話題となった生成AI等の能力を取り込むことによって、状況は変わってくる可能性は高い。

現在ホワイトカラーと呼ばれ、高収入を得ている職業ほど生成AI技術が進むにつれ、必要のない仕事となる可能性が高い、という指摘は現実味を帯びてきているのだ。
その中でも議場で居眠りをしているような政治家は、AIよりも劣ると言っても過言ではないだろう。
しかしそのような人たちが「派閥の文化としてあった」と、シラッと言われると有権者どころか国民はいたたまれない。
そのような問題提議をしてくれた、安倍派の「パーティー券裏金」には、皮肉を込めて感謝したい。




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